観客 |
えーと、たぶんこのメンバー中では
わたしがいちばん
家庭的な幸せに対して貪欲です、えへへ。
わたしの中での幸せな家庭像は・・・
・・・あ、なんか、言うのも恥ずかしい〜。 |
リリー |
・・・。
『しゃべり場』みたいになってきたなこりゃ。 |
一同 |
(笑) |
観客 |
仲がいいというのが
いちばんの条件なんですけれども、
とりあえず、ホームパーティーなんかが
できたらいいな!って。
海外旅行にも一緒に行く。 |
慶一 |
あー。どっちもよくやったなぁ・・・。
(※慶一さんは、かつて家庭を持たれていました) |
リリー |
ははは(笑)。 |
観客 |
だんなのともだちと自分のともだちも
なかよしであってほしいしー。 |
慶一 |
あ〜。そっち行ったか。 |
観客 |
(笑)
「あいつはしょうがないんだよなぁ」なんて、
だんなのともだちと噂されたりするのもいい。
いない時にでもわたしのことを
想っていてくれてるなぁ、というか・・・。 |
リリー |
ロケットに写真入れてるような
ダンナがいいわけか。 |
観客 |
(笑) |
慶一 |
・・・ホームパーティーは、飽きますよ。 |
リリー |
(笑) |
慶一 |
ホームパーティーで
どっちの労働が多いかどうかによって
もめるよ、きっと。 |
リリー |
(笑)ぼくもホームパーティーのようなものに
あこがれた時期があって、案の定、
彼女ができるたんびにホームパーティーしてたけど、
あれは、疲れますね。
たぶん、ああいうパーティーで楽しむことが
俺らの血や肉にないから、
なんか、いざこざが起きるだけで。 |
慶一 |
みんなが帰ったあとにふたりが残る。 |
リリー |
あぁ・・・。 |
慶一 |
そこだよ問題は。 |
リリー |
(笑)問題。 |
慶一 |
ふたりでいるより
ホームパーティーのほうがおもしろいって
表情をしてたら、そりゃ、まずいんじゃない? |
リリー |
あと、アメリカ人みたいに、
帰りにともだちの嫁さんとハグするとかいう
環境があればいいけど、帰ったあとに
「・・・ずうっとあのコと話してたじゃん」
とか、しょぼい話になってくるんだよ、
俺らのホームパーティーは。 |
観客 |
(笑)あと、理想は、白い家で・・・犬と散歩。 |
リリー |
暖炉のまえで、レース編むとか。 |
慶一 |
あぁ、
そういう幸せってのはさぁ・・・。
時間が経つと反転するんだよね。 |
リリー |
はははは(笑)。 |
慶一 |
そうなってくると、逆に
どんどんホームパーティーをするんだよ。
ホームパーティーを重ねて、
ふたりっきりでいる時間を減らす。
その方針って実はまったく逆効果で、
みんなが帰ってふたりっきりになった時の
さびしさが、さらに増していくわけで・・・。
一回反転したら・・・どうなるのかな?
反転するきっかけは、非常に
小さいものだと思うんだけれど。 |
一同 |
(感心)ほー・・・。 |
慶一 |
たとえばわたしが、
でかける前に鼻くそをほるだとか。 |
リリー |
ふふふ(笑) |
慶一 |
好きだった時には見えなかったはずの、
自分にとってイヤな相手のしぐさを、
すこしずつひとつずつ確認していく。
それが、増えて膨らんで・・・。 |
リリー |
結婚は、それをずっと見続けるという
約束のもとで暮らしているからね。
たとえば、日曜日とかで
「天気がイイから、早く起きようよ!」
なんてコがいるじゃない。
・・・絶対、そういう人とは住みたくない。 |
慶一 |
(笑) |
リリー |
一緒に住みたい人は、
天気がいいのに、むしろ
カーテン閉めてグーグー眠るとか。
・・・俺みたいに、40前まで
いきおくれていると、好きな人のタイプって、
一緒に住める人が好きなタイプになってくるんですよ。
住める人ってどういう人かなとよく考えると、
自分のために生きてくれる人なんだと思う。 |
慶一 |
(笑) |
リリー |
わがままなこととかを考えあわせると、
たぶんみんながそう思ってるんだと思う。
携帯とかがつながんなくって、
みんなイライラしたり、でも気持ちよく
つながりゃあいいわけでしょ。 |
観客 |
(笑) |
リリー |
それって結局、自分の思い通りに
ことが運べばいいわけでしょ。
でも、ぼくといま質問してくれた彼女とは、
あこがれている結婚の根本が、同じだと思う。
ただ、俺は白い家とかじゃなくて、
「こいつと結婚しよう!」と思ったら、
もう、漁港とかにかけおちしたい。
それで、東京だったら
5千円払わないとうまくないものを、
50円で楽しむふたりしかいない。
まぁでも、結局、その漁港に行ったら
奥さんがバイトしてるイメージなんだけど、
そこでサバをよくくれるオヤジに嫉妬するでしょ? |
観客 |
ははは(笑)。 |
リリー |
そしたらまた逃げていかなきゃいけないわけですよ。
誰もふたりのことを知らない町へ。 |
糸井 |
(笑)それさぁ・・・リリーさん。
もう、男と男のちぎりだよ。男女間じゃなくて。 |
リリー |
あぁ・・・確かに、
俺、そんなに嫉妬深いほうじゃないけど、
結婚したら、奥さんの腹に
俺の名前を彫りこみたいもん。 |
糸井 |
(笑) |
リリー |
「入れ墨、彫ってほしい・・・」
と言う女としか、結婚できない。 |
慶一 |
(笑)
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