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ほぼ日 |
4月19日の
「ほぼ日島唄ナイト」をたのしむための
コツやポイントを
大島保克さんに
お伺いしていきたいと思います。
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大島 |
よろしくお願いします。
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ほぼ日 |
Ustream中継で開催するライブを
よりたのしいものにするために、
用意しておいたらいいものって、ありますか?
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大島 |
といいますと?
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ほぼ日 |
つまり、我々、中継をとおして、
島気分を満喫したいんです。
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大島 |
島気分を‥‥‥満喫。
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ほぼ日 |
はい。パソコン前でライブを観ながら、
ゆるりゆるりと、しかし、思いっきり。
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大島 |
ではやっぱり、泡盛ですね。
泡盛飲みながら、観てください。
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ほぼ日 |
‥‥と、思いまして、
実は大島さんのお好きな酒造所を
まえもってお伺いしておき、
泡盛を用意しておきました。
請福(せいふく)、菊之露(きくのつゆ)、
松藤(まつふじ)の3つの銘柄。
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大島 |
そうそう、この3つ。
請福は石垣島、菊之露は宮古島、
松藤は沖縄本島でつくられた泡盛です。
各島から1本ずつ、ということでしたら、
ぼくはこの3つが好きです。
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ほぼ日 |
なるほど、酒造所のある場所が違うんですね。
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大島 |
請福は「直火請福」をいつも飲んでます。
独特の香りもあって、古き良き泡盛、
という感じです。
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ほぼ日 |
同じメーカーのお酒でも、
今日は違う種類のものを
用意してしてしまいました。
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大島 |
どちらかといえばぼくは
スタンダードなものを好みます。
菊之露だと、菊之露ブラウンです。
菊之露は、パンチがあるわりには
飲みやすいですよ。
崎山酒造の松藤も、
スタンダードな松藤が好きで、
よく飲みます。
泡盛というのは、基本的に
みんなでわいわい飲む酒なんです。
食事のあとなどにね。
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ほぼ日 |
食事のあと、ですか?
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大島 |
夕食のあとに飲むことが多いです。
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ほぼ日 |
‥‥お酒を飲んだあとに
シメのそば、という感じでは
ないのですか。
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大島 |
そうそう、東京に来てびっくりしたことのひとつが
「お酒の最後のシメ」です。
あんまり意味がわかんなくて。
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ほぼ日 |
ははは、意味が。
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大島 |
いまだに、わからない。
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ほぼ日 |
沖縄では、みんなで集まって飲むんですか?
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大島 |
島のお酒は、
ひとりでじっくり飲むより、
みんなでわいわい飲むほうが、いい酒です。
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ほぼ日 |
毎晩、わいわいするのですか。
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大島 |
いや、毎晩わいわいやってたら、さすがに(笑)。
沖縄の人は飲みはじめると長いですから、
毎晩というわけにはいきません。
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ほぼ日 |
朝まで飲みますか?
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大島 |
「朝まではちょっと」という意識で、
寸止めで、3時、4時。
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ほぼ日 |
すごい。
かろうじて夜のあいだに、やめるんですね。
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大島 |
あかるくなると滅入ってくるから。
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ほぼ日 |
お酒に強くないとだめですねぇ。
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大島 |
内地の人より圧倒的に
下戸の人は少ないです。
体が酒を受けつけない、という人は
ほとんどいないですね。
そういう人、探すのがむずかしいです。
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ほぼ日 |
泡盛は、ストレートで飲むのがいいのでしょうか。
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大島 |
それぞれですけどねぇ‥‥
ぼくが好きな飲み方は、
ピッチャーに氷と水を入れて氷水をつくり、
グラスには氷を入れずに水を入れる。
そうやって割って飲むのが好きです。
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ほぼ日 |
え?
氷を入れて、氷水をつくって、
その氷水を‥‥?
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大島 |
つまり、冷やした水で
水割りをつくる、ということです。
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ほぼ日 |
なぁるほど。で、氷は入れない。
‥‥メモメモ(自分もそうしよう)。
どのくらいの薄さにしますか?
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大島 |
ぼくはだいたい、泡盛と水、半々くらい。
かなり薄く割っても、おいしいと思います。
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ほぼ日 |
それぞれ3種類、ちょっと味見してみましょう。
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大島 |
味見ね。
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大島 |
うまい。
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ほぼ日 |
おお、どれもかなり特徴的。
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大島 |
でしょう。
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ほぼ日 |
請福がいちばんスタンダードな味に思えます。
ずっと長く飲めそうです。
菊之露は個人的に好き。キラリとしている。
そして松藤はふわっとしている。
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大島 |
松藤は、今日用意していただいたものが
そういう雰囲気のものなんでしょう。
スタンダードな「松藤」は、
違う味がすると思います。
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ほぼ日 |
泡盛は食後に飲む、といっても、
やっぱり何かつまみたいのですが。
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大島 |
おつまみも少しずつ食べますよ。
泡盛に合うのはやっぱり、島の豆腐です。
そこに、スクガラスをのっけて。
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ほぼ日 |
スク‥‥ガラス。
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大島 |
知りません?
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ほぼ日 |
聞いたことないです。
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大島 |
アイゴの稚魚の、塩漬けです。
それを豆腐にのっけて食べる。
年に1度、波打ち際に
アイゴの稚魚が押し寄せる日がありましてね。
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ほぼ日 |
はい。
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大島 |
その日に網ですくいます。
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ほぼ日 |
年に1度? だけですか?
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大島 |
年に1度です。旧暦の大潮の日。
その日を狙って、網をかける。
ぼくらもちいさいころ、
じいさんと獲りに行きました。
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ほぼ日 |
スクガラス。
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大島 |
スクガラス。
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ほぼ日 |
1年に1回で、ぜんぶ獲っちゃう‥‥。
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大島 |
そう。それを塩漬けにして、瓶詰めにして、
1年かけて食べる。
ちっちゃい魚がきれいに詰められた、
瓶詰めです。
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ほぼ日 |
豆腐にのっけて‥‥島豆腐というのは、
木綿豆腐みたいなやつですよね。
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大島 |
そうです。もっと固くて、どっしりしています。
豆腐をちっちゃく切って、
そこにスクガラスを1匹のせます。
これがいちばん、泡盛に合うんですよ。
あとは、島らっきょうもいいですね。
少しずつ、ちょびちょび食べながら飲む。
かまぼこも、いいかもしれない。
石垣はね、かまぼこがおいしいんですよ。
八重山かまぼこ。
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ほぼ日 |
あ、あのさつまあげっぽい、
八重山そばにのってるやつですか。
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大島 |
そうそう。
おいしいです、ほんとに。
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ほぼ日 |
「八重山かまぼこ」で検索すると
かみやーき小、マーミヤ‥‥
いろいろ出てきますね。
通販もありますから、手に入ります。
スクガラス、島豆腐、島らっきょう、かまぼこ。
あと、おかしはいかがでしょう?
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大島 |
おかし?
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ほぼ日 |
はい。おかしが食べたいです。
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大島 |
おかしは(笑)‥‥、なんでしょうねぇ。
あ、八重山は黒砂糖がおいしいですよ。
島によって味がちがうんですけど、
それがすごくおいしいんです。
黒糖、わかります?
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ほぼ日 |
わかります。
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大島 |
黒糖って、
どういうときに食べると思います?
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ほぼ日 |
‥‥‥おもちにつけて食べる。
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大島 |
ははははは。
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ほぼ日 |
ははは、すみません。
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大島 |
島の人は、「おめざ」でたべます。
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ほぼ日 |
へえ!
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大島 |
朝起きると、まずじいさんばあさんが、
黒糖なめて、
それをぼくらもつまむ。
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ほぼ日 |
たのしい一日のはじまりですね。
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大島 |
10時とか、午後3時にも、食べます。
ぼくがじいさんばあさんと
たくさんすごしていたときは
しょっちゅう黒糖を食べてました。
「お湯沸かして、お茶を淹れれ、早く」
と言われるんです。
ぼくがお茶を注ぐと、
じいさんばあさんはそれを飲んで、
黒砂糖をなめる。
お茶というのは、決まって、さんぴん茶です。
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ほぼ日 |
さんぴん茶というのは?
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大島 |
ジャスミン茶のことです。
緑茶って、沖縄に合わないんですよ。
ほうじ茶でもだめだと思う。
沖縄にはやっぱり、さんぴん茶。
ジャスミン茶がいいんですよ。
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ほぼ日 |
さんぴん茶が主流ですか。
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大島 |
主流です。
沖縄に行くと、あれ以外飲みたくない。
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ほぼ日 |
へぇーーー。
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大島 |
そんなに驚きますか。
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ほぼ日 |
はい。
では、19日は
泡盛が飲めない人は、
さんぴん茶と黒糖を用意するといいですね。
当日、「ほぼ日」では
ゴーヤチャンプルーや
そうめんのチャンプルーなど
いろんなものをつくっちゃおうと思ってます。
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大島 |
いいですね。
ゴーヤチャンプル、ソーミンチャンプルー、
スクガラスがあれば、
もうなんにもいらない。
焼きそばでもいいと思いますよ。
たのしみだなぁ。
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ほぼ日 |
わいわいしたいですね。
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大島 |
沖縄の人は集まるのが好きですから。
特にぼくらがちいさかった頃は
テレビもNHKしか映らなかったし、
浜でも、どこかの部屋でも、
とにかくみんなで集まる、というのが
最大のたのしみでした。
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ほぼ日 |
そういう夜を、
パソコンを通じて再現できるといいなぁ。
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大島 |
そうですね。
ぜひ。
(つづきます) |
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2012-04-17-TUE |
撮影:枦木 功 |