LIVE Beautiful Songs
〜ほぼ日読者レビュー その1〜
「5人のBeautiful Songs」、今回から5回連続で
5人のほぼ日読者のみなさんにお願いした
LIVE Beautiful Songsの発売直前レビューを掲載します。
CDの詳細は、こちらをどうぞ。
それでは、第一回目、円谷佳代子さんによるレビューです。
【コンサートの真空パック】 円谷佳代子
サンプルテープ、最初に手にしたときは
言葉が出てくるのにまかせて
感想を書こう、などとお気楽に思っていたのですが
何度も聞いているうちに、書きたいことが増えていって、
頭の中で言葉をまとめようとするほど
支離滅裂な言葉の羅列になってしまって
夏休みの宿題を休みの最終日まで残しておく子供のように
締め切りぎりぎりになってしまいました。
(でも、書くのがイヤなのではないです。絶対に。)
子供、といえば、小学校の時に理科を習った
タナカギスケ先生の自慢は
『矢野顕子の隣のクラスの担任だった』ことだそうで
校内合唱コンクールの伴奏は自分のクラスの女の子のほうが
あっこちゃんより上手かった、と言っていた。
この話、今では私の自慢です。
(ってなんかすごい又借りした自慢・・・。)
さて、そろそろ本題に入らなければ。
豪華な幕の内!
美しい宝石箱(勿論宝石入りの)!
高級フルーツ盛りカゴ!
あー、もうアホな例えしか思い浮かびません・・・。
私、仙台のコンサートに行きました。
NHKBSもビデオにとって見ました。
なので、すべてを覚えてるつもりでしたが・・・。
「たったった」?
「月にハートを返してもらいに」?
「Rain」?
タイトルと曲が一致しなーい!
考えてみたら、私がCDで聴いたことあるのって
あっこちゃんだけだった。
サンプルテープ聴く前にタイトルに
感心しちゃったりなんかして・・・。
曲目と収録アルバムを確認しながら
まず聴いてみる。
「Mon doux Soleil」って大貫さんのうただったんだー。
コンサートでも『アルバム聴いて〜』と言ってたような……。
奥田さん、自分のうたみたいに歌ってる〜。
そういえば、ご自分のうたはもちろんだけど
ほかの4人の誰かのうたも自分のものとして
歌ってるような気がする。
カヴァー曲ってよく耳にするけど
オリジナルを知ってる曲ほど
『やっぱオリジナルがいいよなぁ〜』って思うのですが
この5人の場合、全然違和感がないの。
とぉーっても自然。
自然すぎて、オリジナル?と思ってしまうほど。
「Rain」の宮沢さんと大貫さん、声のまざり具合がステキ。
個々では全然違うトーンなのに、一緒に歌ってる声は
うっとりするぐらい、いいっっ。
あ、これは『普段は整ってる顔の宮沢さんが、
歌うとすごくなりますよね』の
うただ。「抜殻」
ふふ。確かに熱唱されてました。
一度聴いたら忘れられない切ないメロディーです。
「二人のハーモニー」はCMなどで
断片的に聴いたことはあったのですが
あっこちゃんと宮沢さんのデュエットを生で見たのは
初めてで、こうやって、聴いていても
その時の楽しそうなあっこちゃんが目に浮かんできそうです。
あ、今うちの飼いうさぎスコッチくんが
『なでて〜』とやってきました。(なでなで)
偶然にも「ピーターラビットとわたし」がかかったところ。
〜ピーターラビッラビッ〜のコーラスが
なぜかとっても印象的。
コンサートオリジナルのコーラスかと思ったら
オリジナルにも大貫さん自身のコーラスで
同じく入ってました。
(夫が持っていたCDを拝借して確認済です。)
奥田さんの歌う「ラーメンたべたい」は
しっかり男の歌になってました。
イントロでは何の歌かわからずに静かに聴いていたのが
『らぁめんたぁべたぁい〜』と始まった途端に
会場から歓声が聴こえてます。そうそう。
仙台でもそうだったんだ。
力強いです、奥田さんの「ラーメンたべたい」。
仙台のコンサートの帰りは
やっぱりラーメン食べて帰りました。
あっこちゃんの「すばらしい日々」は実は2回目です。
何年か前に仙台のコンサートでうたってました。
でもなんかバージョンアップされてる!
というか、きっと何度聴いても
毎回違う印象を受けるんだと思います。
コンサートで「ニットキャップマン」を聴いて
鈴木慶一さんの声のとりこになり
ムーンライダースのCD買ってしまいました!
Darling糸井さんの作詞だったんですね。
どおりで!
「自転車でおいで」も「おいしい生活」も好きです。
「おいしい生活」の中のたたみいわし、それまで見たことも
食べたこともなくて、江ノ島で初めて見つけたときは
うた歌いながら買って、歌いながら食べました。
あれ? Darling糸井さんへのファンレターになってる?
でも、情景が浮かぶ歌詞といい、
最後は死んじゃうフジオさんのうたを
ほんわか歌うあっこちゃんと慶一さんといい
作る側とうたう側の親密さがわかるってもんです!
(なんかエラソーな書き方ですね。すいません・・・)
ここまでがDISC1。
DISC2はBeautiful Beautiful Songs、
ステキなサブタイトルがついてます。
「5つのうた」「この部屋を飾る」「ラ・ラ・ラ」
「それは恋人の犬か?」「歌がうまれてる」
どれも印象的です。
慶一さんの「ラ・ラ・ラ」、まさにラ・ラ・ラです!
同じ詩なのに作る人が、歌う人が違うだけで
こんなにも違うものに聴こえてしまうものなのですね。
5つの歌詞があるような。
あー、もう!語彙が少なくていい言葉が出てこない・・・。
これぞBeautiful Songs!!!って感じです!
(あー、もう!)
「塀の上で」
「さすらい」
「それだけでうれしい」
は5人のハーモニーが素晴らしい!!!!
個性的な5人なのにお互いを消すことなく
かといって、押さえつけてるわけでもなく
大貫妙子は大貫妙子で、
奥田民生は奥田民生で、鈴木慶一は鈴木慶一で
宮沢和史は宮沢和史で、矢野顕子は矢野顕子でうたってる。
「塀の上で」は'73年に発表されたものだそうで
私は初めて聴いたのですが、
全然古くさくなくて(ゴメンナサイ!)とても新鮮です。
「さすらい」のコンサートでの盛り上がりようは
たいへんでした。
こうやって聴いてもやっぱり盛り上がってますね。
このあたりから会場は総立ちでした。
鈴木慶一さんが大貫妙子さんの肩を抱きながらうたった
「それだけでうれしい」
楽しみながら歌ってる雰囲気がそのままに入ってます。
〜いつもあいしてます〜
一緒に歌いました、私も。
どきどきするような興奮と
涙があふれそうになる感動のコンサートでした。
今回発売される
「LIVE Beautiful Songs」はコンサートが
そのまま真空パックになったようなCDだと思いました。
何度聴いてもどきどきして、涙があふれ、うっとりします。
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