革靴だけど、
スニーカー気分で。
今週の「5DW メンズショップイシカワ」では、
イギリス仕込みの日本のシューズブランド
「K.L.G. WHITE」(ケイエルジ ホワイト)の
オフィサーシューズが登場します。
紳士靴の本場であるイギリスと
東京の職人の町・浅草で靴づくりを学んだ
デザイナーの山本真太郎さんが手掛ける革靴です。
スタイルはイギリスのオフィサーシューズ。
オフィサーシューズというのは、
ミリタリー従事者が正装のときに履く革靴のことをいい、
「K.L.G. WHITE」では、
革靴の甲に入った白い数字のサイズ表記が
ほかにはないデザインとなっています。
ちょっとパンクな見た目と
ジェントルマンなかっこよさはもちろん、
スニーカーのような気持ちのよい履き心地で、
走れるくらいの革靴なんです。
そんな靴が生まれた経緯から、
革靴らしからぬ履きやすさのわけ、
黒は黒でも、スムースレザーとエナメルの
どっちをどう合わせる? といったスタイリングや、
長く履くためのお手入れ方法まで、
「5DW メンズショップイシカワ」の石川顕店長と
デザイナーの山本さんがたっぷりお話しします。
- 石川
- 「コム デ ギャルソン」のショー(*)で見ましたよ。
真太郎がつくった狂気の靴を。
ほんとすごいよ、あれはどうやって思いついたの?
(*)
「コム デ ギャルソン・オム プリュス」の
2024年春夏コレクションから、
「キッズ ラブ ゲイト」とのコラボレーションシューズが登場。
2024年2月より発売予定。
- 山本
- 川久保さん(*)からの最初のお題が
見た目は非現実的だけど、実用的な革靴だったんです。
片足に2足、つまり片方の1足にもう1足
生えているような、分裂しているような
奇妙なつくりになっているのですが、
ちゃんと履けるものをつくりました。
川久保さんと話しているうちにわいてきたアイデアで、
こんなアナーキーなものをそのままつくらせていただいた
度量もすごいの一言です。
(*)
「コム デ ギャルソン」代表の川久保玲さん。
- 石川
- これを日常的に履くってかっこいいね。
ちょうど、同じタイミングくらいで、
僕も真太郎に「5DW」で靴を一緒につくってもらいたい
ってお願いしていたのかな。
ほんとはさ、最初はベルベット素材のルームシューズを
つくりたかったんだよね。色はパープルで。
でも、その打ち合わせのときに、
はじめてこのオフィサーシューズを見て、
あまりのかっこよさに「こっちいいかも!」ってなった。
- 山本
- 石川さんの好きな「ダイナイト風ソール」ですしね。
- 石川
- そうなんですよ、
このソールだけは僕の中では唯一、足が痛くならない。
「ほぼ日」のスタッフに相談したら、
みんなこのオフィサーシューズがほしいってなって
こちらになりました(笑)。
- 山本
- ありがとうございます。
石川さんとこうして一緒にものづくりができて嬉しいです。
コラボレーションしている「K.L.G. WHITE」は
「KIDS LOVE GAITE」(キッズ ラブ ゲイト)の
セカンドラインとして今年の春夏本格デビューのブランドで、
より日常的に履けるようなものを目指して
リーズナブルな価格帯になっているんです。
- 石川
- この値段は素晴らしいですよ。
しかも、信じられないくらい履き心地がいいよね。
痛くならないし、走れるくらい。
- 山本
- 構造的には、普通の革靴と違って
中敷きにスポンジを入れているので、
すごく歩きやすくなっていると思います。
地面からの突き上げ感もなく、疲れにくいんです。
革靴というよりはスニーカー感覚で、
ソールもダイナイトソールなので滑りにくくなっています。
あと、革靴ってくるぶしに履き口が当たって
靴擦れが起こることもあると思うのですが、
くるぶしに当たらないように
履き口を低めの設定にしているので
そういったところも履きやすいかと思います。
- 石川
- これはもうスニーカーだよね。
僕は、大きめのサイズを選んで、紐でギュッと縛って、
バッシュ(バスケットボールシューズ)みたいに履きたい。
昔はよくこういう履き方をしていたんです。
でも、それが革靴でできちゃうのがいいよね。
僕は足のサイズがけっこう小さいので、
実際のサイズにしちゃうと服とのバランスがよくない。
この靴ならスニーカー感覚で
大きいサイズを選んでもちゃんと履けるのが
いいんですよね。
2023-09-20-WED
(つづきます)
[STAFF]
プロデュース:石川顕
文:小笠原民織
協力:山本真太郎
5DW商品撮影:吉嗣裕馬
「K.L.G. WHITE」のレザーシューズと
シューケアキット「MIGAKI BOX SET」が
5DW WEBショップにて販売中。