5DW メンズショップ イシカワ
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「トモタケ」がつくる
カメのクッションは
たぶんアートです。
今週、「5DWメンズショップイシカワ」で登場するのは、
「トモタケ」のカメのクッションです。



「トモタケ」は、
朝武雅裕さんと朝武広子さん夫婦による創作ユニット。
このクッションは、リクガメの赤ちゃんがモデルとなっていて、
手染めの泥染めと手刺繍が施され、
1点1点、時間をかけて丁寧につくられています。



勝手な想像だったのですが、
クッションって
簡単につくられていそうなイメージでしたが、
その作業工程を聞いていくほどに、
まったくそうではないのがよくわかりました。



そして、今回は特別に、
赤い刺繍で「5DW」と入れてもらいました。



実は、この「トモタケ」のカメ、
店長の石川顕さんが一緒に暮らしている
グラちゃんという名前のリクガメが
モチーフなんじゃないかということを
石川さんがよく言っていたのです。
そこのところも
「トモタケ」の朝武雅裕さんと朝武広子さんに
よくよく聞いてみたいと思います。
02
「トモタケ」と石川さん。
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――
染色への興味はいつからあったんですか?
朝武(雅)
高校生のときにアフリカの染色を見て、
その独特な風合いが好きになりました。
東京藝術大学に通っている頃に
染色科を専攻していたのですが、
大学院のときに友人たちと一緒に
休耕田を借りて、2、3週間泊まり込みで
作品をつくるということをやったんです。
田んぼで染めものができるってこともわかりましたし、
それから、奄美の泥染めを調べるようになって、
染まる原理がわかって、
自分で泥染めをはじめるにいたりました。
――
広子さんはその頃は?
朝武(広)
私も同じ大学に通っていて、
デザイン科でプロダクトをつくっていました。
卒業してからは、
ふたりでコースターやバッグをつくったり、
染めた絵をポストカードにしたりして
細々とやっていたのですが、
あるとき、中原慎一郎さんが手がける
東京・千駄ヶ谷の「プレイマウンテン」(*1)
ポストカードとコースターを送ってみたんです。
そしたら、当時スタッフとして働かれていた
「パピエラボ」(*2)の江藤公昭さんから
お電話をいただいて。
ストッキストの2回目のときに
中原さんから「おいでよ」って誘っていただき、
そのあと参加もさせてもらうようになったんです。
(*1)「ランドスケーププロダクツ」を立ち上げた
中原慎一郎さんがつくったインテリアショップ。

(*2)東京・千駄ヶ谷にある雑貨店。
――
石川さんとはストッキスト(*3)で出会ったんですか?
(*3)池袋の自由学園明日館で年に一度開催される
インテリアやファッションなどの
合同展示会「FOR STOCKISTS EXHIBITION」。
朝武(広)
いえ、最初は鹿児島の展示イベントでお会いしましたね。
2008年の12月だったと思います。
何の面識もなかったのですが、
いろいろ興味を持ってくれて、
初対面なのですが、たくさん話も聞いてくださいました。
朝武(雅)
「わかんないけど、
今度何かやろうよ」って(笑)。
はじめて一緒に仕事をさせてもらったのは
2010年の頃で、
僕たちが格子状に染めた帆布生地を
「フレドリックパッカーズ」さんに
バッグに仕立ててもらいました。
石川さんのアイデアで、
染めで全部一点もののTシャツをつくる
というのもやりましたね。
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――
石川さんの印象はどうでしたか?
朝武(雅)
何者だろう? っていうのが第一印象でした。
スタイリストさんというのは
あとから知りましたね。
朝武(広)
私たちがつくっているものや活動に対して、
私たちはこう見てほしいんだけどなあ
って陰で思っていることを、
ちゃんと理解してくれている方でした。
朝武(雅)
迷いながらやっていたこともありましたけど、
「これでいいんだ」って背中を押してくれましたね。
ものづくりという同じカテゴリーの人ではなく、
スタイリストとして客観的に外から見て
共感してくれたのが嬉しかったんですよね。
9月のストッキストのタイミングで
石川さんのお見舞いに行ったときに
初めてグラちゃんとも会えました。
――
今回のカメのクッションには
「5DW」の刺繍を入れていただきましたね。
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朝武(雅)
色を変えられる? って聞かれたんですけど、
染めで色を変えるのが難しく、
刺繍だったらということで、
赤い「5DW」の刺繍を入れさせていただきました。
「5DW」を染めにしたバージョンもあったのですが、
刺繍がいいねって。
朝武(広)
クッション袋もカスタムしたいなって言っていて、
「僕なら真ん中」とおっしゃっていたので、
真ん中に入れさせてもらいました。
朝武(雅)
石川さんの「かっこいいよね」が
本当にかっこいいと思うんです。
お付き合いしていくなかで、
石川さん基準のかっこいいが
表面的なところも精神的なところも
僕のかっこいいの基準にもなりましたしね。
ふと思い返すと、出会った頃に僕たちと
「一番究極はスーツつくりたい」
っておっしゃっていて。
どうやって洗うんですか? 
ってなったんですけど、
ほんと、かっこいいことを考える方なんだなって
いまだに思いますね。
2024-11-29-FRI
(おわります)
「5DW」のロゴが刺繍された
「トモタケ」のカメのクッションが、
5DW WEBショップにて
2024年12月3日(火)午前11時発売!
[STAFF]

企画・プロデュース:石川顕

文:小笠原民織