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なかざと たき 1965年生まれ。 1988年「隆太窯」にて、 父である中里隆氏のもとでやきものを始める。 柿傳ギャラリー(新宿)、伊勢丹(新宿)、 万葉洞(銀座)などで個展多数。 隆太窯の公式サイト |
![]() ![]() 今回の「ほぷらす」、 南蛮のものが、たくさんあります。 南蛮は、釉薬をかけないやきものです。 色や模様は、窯の中で 炎がつくってくれるといってもいい。 炎があたったところに出る「火色」(ひいろ)も、 舞い上げられた灰が 降りかかってできる「灰かぶり」も、 窯から出してみて、はじめてわかります。 ![]() ですから、色合いや模様は、 思いどおりにつくれるものではないのですけれど、 窯詰めのときに、 炎の通り方を、ちょっと予測しながら、 並べたりはしますね。 窯の中は、場所によって温度も違いますから、 高温になるところに置いたものは黒っぽくなるとか、 そういう変化もでてきます。 ![]() 窯の中で、柔らかくなりますよね、焼き物って。 だから、かたちもすこしずつ違ってきます。 炎のちからで、つくられる。 それをねらって、 うつわを重ねて入れたりします。 ![]() 小鉢みたいなものをかぶせておくと、 それで炎の通り方が変化して、 いろんな色あいが、出やすかったり出にくかったり。 ![]() 重ねるのも、ひとつだけじゃなくて、 2つ、3つと重ねるときもあります。 上からの重量がかかることや、 炎の流れだとか、 薪が当たって、ちょっと倒れて、とか。 それで、かたちにも変化が出ます。 曲がりすぎて、困ることもあるんですけどね。 ![]() あんまり隙間がぴったりしすぎても、 炎が通らないんで、変化が出ないんですよ。 密閉されてしまっても、ダメなんですね。 ちょっと浮かせて、火が入っていくようにしたり。 かぶせるものの組み合わせによっても、 ずいぶん変わってきます。 ちょっとした隙間の按配によって、 変わってくるんですね。おもしろいですね。 ![]() 今回は、カップとビアカップ、湯のみと、 南蛮のバリエーションがいくつかあります。 大きさやかたちの違いを、 楽しんでいただきたいですね。 青唐津は、今回が初めてですね。 青と言っても、緑がかった色です。 飯碗と、小どんぶりをつくりました。 やきもののつくり方に、酸化と還元というのがあって、 同じ釉薬でも、できあがりの色が違うんです。 青唐津は、還元で焼いたものです。 酸化で焼くと、同じ釉薬でも黄色くなるんですよ。 ![]() 小どんぶりは、青唐津と、刷毛目ですね。 このくらいの大きさのもの、うちでも使ってますよ。 ![]() じつは、うちの女性スタッフの要望があって、 つくったんです。 うちでは、お昼をみんなで食べるんですけれど、 前は普通のどんぶりを使ってました。 それだと、軽くよそったつもりでも、 なんとなくうつわに合わせて盛ってしまって、 おなかいっぱいになっちゃう、っていうことで。 ![]() で、飯碗でもなく、どんぶりでもない、 このくらいの大きさというリクエストがあって。 注文があれば、なんでもつくりますから。 使い方は、もちろん決まりなんてありません。 どのうつわも、使うひとが、好きなように、 好きな食べ物を盛ってくれたらいい。 毎日の食卓で、どんどん使ってもらえたら、 うれしいですね。 ![]() |
2013-09-20-FRI |
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