「ほぼ日の冬のくびまき」は、
このくびまきのために開発した、
「中羊糸(ちゅうようし)」という
あたらしい糸でつくりました。
「中羊糸」は、極細のウールの糸を
コットンのわたで包み込んで縒(よ)りをかけて
1本の糸にしたものです。
あたたかく弾力のあるウールと
肌ざわりがよく静電気がおきにくいコットンの
おたがいのよいところをあわせもっています。
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つかっているウールについて |
中軸のウールの糸の素材は、メリノウール。
羊毛の中でも最高級とされる
メリノ種の羊のものです。
ほかの羊毛に比べて繊維が細く、
ソフトな肌触りがうまれるこの糸を
細く細く縒りました。
ウールは弾力とはりがあり、ふかふかしています。
ちぢれた繊維はたくさんの空気を含むので、
断熱性がたいへん高く、
湿気を吸収すると、熱を発生する(吸着熱)という
特別な性質も持っています。
この湿気を熱に替える性質が、冬山で遭難したときに
「肌着にウールを着用しているかどうかで
生死がわかれる」
といわれる理由です。
湿気を熱に替えるため、汗冷えも防げます。
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つかっているコットンについて |
ウールの糸をつつみこむコットンには、
「サンフォーキン綿」をえらびました。
サンフォーキン綿は、
カリフォルニアのまんなかに広がる
広大な農地、セントラルバレーの
南のほうで作られています。
この農地は、周囲を囲む山脈の
雪解け水を利用してできたもので、
綿はこの雪解け水を源とした
地下水をつかって育てられています。
写真提供:カリフォルニア州観光局 Robert Holmes
サンフォーキン綿の繊維は、
天然の縒りが入っていてふくらんでいて、
毛羽があることが特長です。
繊維が長く毛羽がない超長綿をつかうよりも、
サンフォーキン綿をつかった方が、
ふわふわしたあたたかいくびまきになる、と考えて、
「ほぼ日の冬のくびまき」には、この糸を選びました。
弾力・ふわふわ感・しわの味わいを出すために、
中羊糸の縒りをきつめにして
それを2本組み合わせて1本の糸として織っています。 |