Miknits Vintage Pattern WorksMiknits Vintage Pattern Works

ニットデザイナーの三國万里子さんが、夏に登場です。
ニットだけでなく、実はソーイングも得意な三國さん。
イギリスに買い付けに行ったときにみつけた
ヴィンテージワンピースをヒントに、
涼しげなサマードレスのパターンと生地をつくりました。
気軽に洋服づくりにチャレンジしてもらえるよう、
あまり裁縫をしたことがない方にも
縫いやすいアレンジになっています。

プリント生地はオリジナル。
三國さんの相棒「編み針」をモチーフに、
ソーイングのお店CHECK & STRIPEさん、
イラストレーターの山本祐布子さんとご一緒に、
上品で愛らしい生地をつくりました。
「いますぐ着たい!」という方には、
完成品のサマードレスをお届けします。

また、サマードレスに合わせたサマーニットカーディガンを
三國さんがデザインしてくれました。
冷房のきいた場所でサッと羽織れて、
軽くて、着心地のいいサマーニット。
ボタン専門店COーさんセレクトの貝ボタンがアクセントです。
モダンな色展開で、サマードレスやワンピースはもちろん、
Tシャツやキャミソールにも合わせやすい一着です。

夏に思いきり着たくなる、
自分のためのお洋服。
どんなものになったのか、
つくり手のみなさんにお話をうかがいました。

03 三國さんはじめての
サマーニット。 三國万里子さんのお話 vol.3

実は、夏用のニットを編むのは
はじめてです。

なぜかというと、
「夏はTシャツを着たらいいのでは?」
と思っていたから(笑)。
ですが、イギリスに買い付けに行ったときに
偶然サマーニットを買ってきていて、
それを見たミクニッツチームのみんなから
「サマーニットも編んでほしい!」と案をいただいて。
今回発表したサマーサマードレスに合う、
サマーニットの半袖カーディガンを
コットンのレース糸で編みました。

サマードレスの軽やかさにマッチする、細かいケーブル編みがポイントのカーディガン。

編んでみると、サマーニットも案外いいもの。
着心地もやさしいし、上品だし、
編んでいて新鮮でした。
使用したのは、ダルマのレース糸です。
老舗の糸メーカーさんのロングラン商品で、
手芸屋さんでもよく見かけます。
コットンの糸は、編んだときに
毛羽立つのが気になっていましたが、
ダルマのレース糸は編み終わった後もツヤがあって、
滑らかで、上質感があります。
光沢がすごくいい感じなんです。

自然な光沢のレース糸。
スーピマ綿の中でも厳選された綿花が使用され、
肌触りがいいのが特徴です。

色はグレイッシュパープルとフレッシュグリーン、紺の
3色を選びました。
いろいろな場面で活躍しそうなベーシックカラーの紺、
涼しげで、今っぽいいい色の
グレイッシュパープルとフレッシュグリーン。
サマードレスやワンピースにはもちろん、
ほかのお洋服との組み合わせも
たのしんでいただけたらうれしいです。

左からグレイッシュパープル、フレッシュグリーン、紺。

形はショート丈のVネックです。
サマードレスには、
ボレロ風のコンパクトなサイズ感が
シルエットも美しく見えると思い、
デザインしました。

模様は、中心にちいさな穴が開いているような、
細かいケーブル編み。
あまり、フェミニンすぎない印象です。
前についているボタンは飾りのようなもので、
ボタンを留めずにボレロのように着るのが
おすすめですが、
お好みで着てみてください。

コットンのレース糸はとっても細いので、
サマードレスのようにササっとつくることは
難しいかもしれません。
それなりに時間はかかるかもしれないけれど、
出来上がるとじーんとするくらいうれしいですし、
大事に着たくなるはず。
小さいので、カバンに入れて持ち歩いて、
新幹線やオフィスなど冷房がきいている場所で
寒いときにサッと羽織るのにも便利ですよ。
サマードレスを先につくって、
着ながら気長に編んでみるといいかもしれません。

(つづきます。)

2020-07-11-SAT
スタイリング|岡尾美代子
撮影|清水奈緒(イメージ写真)、
沖田悟(商品写真)
ヘアメイク|茅根裕己(Cirque)
モデル|岩崎咲(身長・154cm)
(étrenne)