志賀さんがやってきた
後日、その志賀さんが「ほぼ日」に
両手に納豆のつまった袋を下げてやってきました。
見るからに実直そうな(じっさい、そうでした)人で、
この人のつくるものは
きっとおいしいだろうなあと思わせる印象でした。
志賀さんに、納豆について、いろいろな話をききました。
納豆づくりというのは、
毎日、気温や湿度の変化をみて、豆を浸す時間から、
室(むろ)に入れて醗酵させる時間などを変化させ、
全工程にわたってこまかく管理をするということ。
いま、週3回の製造シフトになっていて、
醗酵させる日は、何度も何度も室に入って確認をするので
睡眠が分断されてしまうということ。
ほとんどひとりでやっているため、
作れる数には限界があること。
でも、父親から受け継いだ納豆づくりに
とても情熱をそそいでいること。
けれど、手づくりであるがゆえ
なかなか「100点満点の出来栄え」といかないこと。
「これは、自分としては85点なんです」
と、くださった納豆のパックをあけてみると、
そこには、あまり見たことのないような
大きな粒の納豆が並んでいました。
いわゆる「納豆くささ」ではなく、
大豆を茹でた香りがします。
「つるの子大豆という、北海道産の、
煮豆に使う最高品種の大豆を使っています」
煮豆に使う大豆を納豆に?
それはぜいたくです。
ただでさえ、国産大豆が人気が高く、
価格も高騰しているとききます。
そんななか、煮豆用の大豆を納豆にというのは
なおさらぜいたくなことではないでしょうか。
「そうなんです。
でも、ぼくはこれ、ほんとうに、
うまいと思うんですよ。
ちょっとつまんでみてください」
じっさい、一粒、食べてみると、
ねっとり、もっちりとした歯ごたえと、
(でも、硬いわけではありません)
自然なあまさ、大豆の香りがしました。
たしかに納豆なのですが、
なにかあたらしい食べものを食べているような
そんな気持ちになります。
チーズといっしょにピンチョスみたいにして
納豆だって言わずに出したら、
「なにこれ?!」っておどろく人もいるかもしれません。
これ、ごはんにのせたら、
ごはんのほうが負けちゃいそうですね。
「ハイ(笑)。ごはんに乗せると、
粒の大きさが合わないかもしれないですね。
むしろ、一粒ずつ、おつまみとして
食べていただいてもよいかもしれないです」
(ちなみに、志賀さんは塩をつけて
一粒ずつお酒のつまみにするそうです。)
そして、もう一種類、小粒の納豆もありました。
「これは、すずまる大豆といって、
やはり北海道産で、納豆専用の
とても上質な小粒大豆を使っています。
いま納豆といったら、この大豆を使ったものが
いちばん人気があるほどなんですよ」
なるほどこちらは、
いわゆる「おいしい納豆」のすがたをしています。
ごはんにかけて、かっこみたくなるような納豆。
でもやっぱり納豆くささは少なくて、
大豆のいい香りがしました。
うん、志賀さん、どちらもいいですよ!
「ほぼ日」としては、こういうものを見つけたら、
ぜひみなさんに紹介したいなあって思います。
志賀さん、この納豆、つくっていただいて、
「ほぼ日」を通して、買いたいというかたを
つのってみたら、どうでしょう?
「ほぼ日」を通して、ご紹介します
そんなふうに話がすすんで、
今回、志賀さんのつくる2種類の納豆を
「ほぼ日」を窓口にしてご紹介することになりました。
大粒の「特特選 つるの子納豆」と
小粒の「特選 すずまる納豆」の2種類です。
しょうじき、価格は安くはありません。
製造工程の都合から、数には限りがあり、
両方をいちどにお届けすることもできません。
クール宅配便での代引きシステムを使いますから、
配送手数料も多めにかかります。
「ほぼ日ストア」の商品との
取りまとめ発送などもできません。
それでも、志賀さんのつくる「ぜいたく納豆」を
食べてみたいというかた、
ぜひ、お申し込みいただけたらと思います。
|