お醤油かければ「ごちそう」に。
静岡贔屓ですが、オススメです。
由比缶詰所「綿実油漬 ファンシー」「オリーブ油漬 ファンシー」
ぼくはもともとツナ缶好きで、
なかでもファンシー
(ほぐさずに詰めたソリッドタイプ)を
こどもの頃からずーっと食べてるんです。
大好きな組み合わせが、おひつの冷やごはんと、
お皿に出してちょっとお醤油をかけただけの
ツナ缶のファンシー、以上!
それだけでごはんのおかずになっちゃいます。
だけどファンシーのツナ缶って、
ほぐし身を詰めた「フレーク」に比べて
だんだん手に入りにくくなって。
「なんでかなー、見かけないなー」なんて思いながら、
わざわざ探しまわるほどのこともないけれど、
見つけたら買って食べてはいたんです。
で‥‥SNSで、だったかな。
「由比缶詰所のツナ缶がおいしい」って、
聞いたんですよ。
由比缶詰所がある由比は
桜えび漁が有名な港町で、
ぼくの実家の最寄り駅である静岡駅から
電車で20分くらいの場所なんです。
その東側の蒲原(かんばら)というところに
伯母が住んでいて、
“詳しいわけではないけれど、
なじみがないわけでもない”ところでした。
それで「由比のものか~」と思って、
買って食べてみたら、
たしかにおいしい。
ツナ缶にそんなに違いがあるかと言われたら、
そこまで食べ比べをしていないので困っちゃうんだけれど、
ひとことで言えば好みの味だったんです。
ツナ缶といってもマグロにも種類があるし、
マグロだけじゃなくカツオのものとか
いろいろあってどれにもよさがあるんですけど、
これは夏に獲れたビンチョウマグロ。
これ、ツナ缶のランクで最高品質といわれているそうで、
白くてきれいで、見るからにおいしそうなんです。
解説を読んでみたら、脂ノリがよくなる5月から9月、
日本近海で一本釣り漁法で獲ったものを使うそうで、
その場で急速冷凍したうえ、
工場まで鮮度を保ったまま運ばれるとありました。
魚の缶詰のうまさは
獲ってから加工するまでの時間にかかっている、
と聞いたことがあって、
ああ、これはうまいわけだ、と。
そんなところから、買うようになりました。
使う油に「綿実油漬」と
「オリーブ油漬」があるんですけど、
だいたい両方とも家に常備してます。
使い分けとしては、
「綿実油漬」は醤油をかけてごはんのおかずに、
「オリーブ油漬」はサラダやパスタに使ってます。
「綿実油漬」は、ほんと、お醤油だけでごはん泥棒です。
アレンジすることはほとんどないです。
たまに「ごちそう海苔 海大臣」を合わせるくらいかな。
「オリーブ油漬」のほうは、
サラダなら、オイルごとドレッシングにして、
ワインビネガーと塩を加えて
生野菜と和えたりしています。
これはメインのおかずになるくらい満足度が高い。
ニース風サラダ(ツナにアンチョビとゆで卵)も
時々つくります。
パスタなら、だいたい
ペペロンチーノ(にんにくと唐辛子)をベースにして、
具としてツナを足す感じ。
先にツナ缶のオリーブオイルでにんにくと唐辛子を熱して、
スパゲッティがゆであがる2分前くらいに
ゆで汁をレードル1杯分くらいフライパンに移し、
強火で乳化させてソースをつくります。
1分前くらいにパスタといっしょにツナをフライパンに入れ、
煮詰めながら仕上げます。
そのときに、ぼくは静岡人なので、
桜えびや釜揚げしらすを加えたりもします。
小口切りのネギや細かくしたパセリを散らしたり、
ズッキーニやブロッコリーなど、
はごたえのある野菜を加えることもあります。
パスタに使うのはフレークでいいんじゃないかって
言われそうだけど、あえてファンシーを買ってるのは、
おかずやサラダにしたとき、
ごろごろっとした食感のほうが好きだから。
2種類あると混乱しちゃいそうでしょ。
不満は、ですね(笑)。
取り出すときに、蓋の「かえし」の部分でひっかかって、
どうしてもきれいな円柱として取り出せないこと。
そこはまあ缶詰の宿命だと思って、
大きくほぐしながら、器に盛って食べてます。
あと、サンドイッチもつくります。
そのときはこれまたほぐしちゃうわけだけど、
フレークよりちょっと大きめのゴロゴロ感を出すんですよ。
ツナに、豆乳マヨネーズと、たまねぎやセロリなど
香りのある野菜を刻んだものを混ぜて、具にしてます。
ピーラーで薄くしたきゅうりに塩をしてしんなりさせて
洗ってしぼって一緒に挟んでもおいしい。
普通の食パンで四角いサンドイッチにすることもあるし、
バゲットサンドにすることもあります。
バゲットサンドなら、コルニション(ピクルス)とか、
ケッパーをこまかくしたのと和えると、けっこうおいしい。
ゆで卵も合います。
いつも大サイズ12缶入りを箱で買ってるんですけど、
ぼくにとっては「ぜいたく品」の位置づけだから
そんなにじゃんじゃん使っているわけじゃないのに、
いつの間にかなくなっちゃうんですよねえ。
なんでだろう。
缶詰だから日持ちもするし、ぼくは基本自炊なので、
「わ、今日困った。お肉、冷凍もなにもない」とか
「ちょっとおかず足りないな」みたいなときに
「‥‥あ、これがあった!」となるんですよね。
そのときに嫌じゃなくて、むしろ嬉しい。
だからなくなっちゃうんだなあ。
でも在庫がきれるとさびしいので、
食べ切る1缶手前ぐらいに、発注します。
とはいえ食費に余裕のある月だけの英断ですけど。
やっぱり「ごちそう」としての缶詰なんでしょうね。
でもね、料理の好きな友人に、
「ツナ缶は由比缶詰所一択」ってのが
何人かいるんですよ。
ぼくは隠れたロングセラーだと思ってます。
そうそう、「ホワイトシップ」っていう
この商標も好きなんですよね。
マリーンな感じが、ちょっとかっこいいじゃないですか。