「Desertic(デザーティック)」は、
デザイナーの平武朗さんが、
2006年の秋冬シリーズからスタートしたブランド。
ニットが液体化して、スウェットやロンTの上から
垂れかかったようになっている「リキッドシリーズ」や、
世界各国からあつめた古着のニットをパッチワークした
「ヴィンテージニット・パッチワーク」など、
ユニークでインパクトのあるデザインが特長です。
「ほぼ日」では2008年の「AcousticT」にはじまり、
「SUPERVINTAGE」「50着のパーカ」
「今年のDeserticを注文できるお店」など、
さまざまなプロジェクトでタッグを組んできました。
このたび東京・西麻布に初のお店
「Desertic Shop」をオープンされたと聞き、
ショップをつくろうと思った動機や、
今後のDeserticについて、
さっそく平さんにお話をうかがいに行ってきました。
じかにお客さまと接したいという思いが、
ずっとあったんです。
展示会をベースにしてものをつくっていると、
実際に着てくれる人の反応とかが、見られないんです。
着る人がほしいものじゃなくて、
お店がほしいものをつくっている気がして、
なんとなく、もどかしい感じがありました。
お客さまと話して、最近の洋服の好みとか、
どんな音楽が好きかとか、
思ったり考えてたりしていることをじかに感じとれれば、
ものづくりのモチベーションが、
きっといいほうに変わるにちがいない。
そう思っていたので、お店をもとうという考えは、
ずっと前からありました。
このへんは、あまり人通りが多くないんですけど、
もっとにぎやかな、飲食店や、洗練されたお店が
たくさんある場所とちがって、
あまり「色」がない場所だという気がします。
だから、新しくなにかをはじめるには
おもしろいんじゃないかと感じています。
「Desertic Shop」では、
新しいものとヴィンテージをうまく融合させた1点ものが
できるだけ多くあつまっている空間に
していきたいと思っているんです。
一般的なブランドのショップでは、
頭から足の先まで、
トータルでコーディネートができるような
ラインナップにしますよね。
Desertic Shopでは、
アイテム数をたくさんつくって横に広げるのではなく、
おなじアイテム、でもそれぞれは1点ものが、
縦に山積みになっているイメージ。
ここにしかないものがたくさんある、
ギャラリーショップみたいになればいいなぁと
思っています。
Desertic Shop店長の八ツ橋紀子さんと平さん