まず、「方眼」の話をさせてください。 ちょっと地味かもしれませんが、 |
去年の手帳、ほぼ日手帳2009において、
私たちはグラフィックデザイナーの
佐藤卓さんにご協力をいただき、
それまであまり疑問を抱かず踏襲してきた
手帳の各デザインを徹底的に見直しました。
その結果、当初4ミリ四方だった方眼を、
「3.45ミリ」に変更しました。
手帳によりたくさんの文字を書けるように、
そして、時間軸の下に余白スペースを設けるために
卓さんが試行錯誤して、導いた数値でした。
「4ミリ方眼」から「3.45ミリ」へ。
わずか0.55ミリの変化とはいえ、
それまでずっと(具体的には2003年度版から)
変わらなかった方眼の大きさが小さくなったのですから
違和感を感じる人がきっといらっしゃるだろう。
もちろん、それは予想されたことでした。
けれども、その最初の違和感を超えた先に、
いままで以上の使いやすさがあるはず‥‥。
そう考えての選択でしたが、
実際にはどうだったのでしょう?
私たちは今年の2月に、恒例となっている
「ほぼ日手帳アンケート」を実施しました。
すると、小さくなった方眼について、
このようなアンケート結果が出たのです。
つまり、簡単にいうと、
「最初は小さいかなと思ったけど、
つかってみたらちょうどよかった」
という人が多かったわけです。
けれども、差は、思ったよりもわずかです。
圧倒的な支持を得た、とは、いえません。
ほぼ日手帳2010を製作するにあたり、
まず直面した問題が、
「小さくした方眼を踏襲するかどうか」でした。
もちろん、一度決めたサイズを
再び変更することのリスクもふくめて、です。
ご存じのとおり、ほぼ日手帳は、
ユーザーの方々の声を反映して
これまで成長してきました。
その原則はいまでも変わりません。
私たちはまず、ユーザーの方の
生の声を聞いてみたいと思いました。
そこで、ユーザーの方を何人かお招きし、
佐藤卓さんと糸井重里が聞き手に回る
「ほぼ日手帳2009方眼座談会」を開催したのです。
結果、実際に手帳をつかっているユーザーの方から、
貴重なご意見をいただくことができました。
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座談会で生の声を聞いて、
私たちはますます悩みました。
実際につかっている方の声を聞いて
糸井重里と、佐藤卓さんは、
こんなふうに発言しました。
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そして、さまざま意見や考えを、
それぞれの中で咀嚼する時間を置いて、
佐藤卓さんと糸井は再び、会って話しました。
今度は、ふたりで、互いの結論を持ち寄って。
ふたりの答えは、
驚いたことに、ミリ単位で一致したのです。
お伝えいたしましょう。
ほぼ日手帳2010の方眼は
3.7ミリです。
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ほぼ日手帳2010の
1日ページの方眼は、3.7ミリ。
去年よりも0.25ミリ大きく、
一昨年までよりも、0.3ミリ小さいサイズです。
なお、ほぼ日手帳2010の
「月間カレンダー」のページに関しては
昨年と同じ、3.45ミリ方眼がつかわれます。
これは、7日間を見開きの2ページで
見渡せるように構成するとき、
3.45ミリ方眼がもっともきれいに収まるためです。
▲クリックすると拡大します。
最後に、3.7ミリ方眼を
いち早く体験していただくために、
「ほぼ日手帳2010」の1日ページを
pdfファイルにしてみました。
もしよろしければ、私たちの
「結論の微調整、3.7ミリ」を体験してみてください。
2009-08-18-TUE