2003年から作られている
「やさしいタオル」のコンセプトは、
「最良のふつう(BEST STANDARD)」です。
毎日ふつうに使うものを、
本当にいい、飽きのこないものにできれば、
毎日がちょっと幸せで豊かになるね・・・
そんなふうに考えて、「ほぼ日」は
自分たちが理想とするタオルをつくりはじめました。。
最高品質の綿・ピマコットンをぜいたくに使い、
織りはガーゼとパイルの二重織り。
そしてデザインは、正統派と言える
チェックと無地のラインナップでスタートしました。
その後、ツートーン、和柄、ホワイトと、
バリエーションを増やしてきました。
今回ご紹介した11種類のデザインの特徴や、
使っているお客さまの声をいかしながら、
少しずつ改良してきた点などをご紹介します。
■チェック
伝統のある正統派のデザインであり、
ガーゼの平織りの織り目そのものを
ぞんぶんに活かしているデザインが、
この「チェック」です。
縦糸と横糸が直角に交わり、
それぞれの糸がまっすぐにのびている
ガーゼの織りだからこそ、
くっきりした美しい柄が織りあがるのです。
「やさしいタオル」の定番のデザインです。
▲
ガーゼ面の織り目を活かしたチェック柄。
こちらは「ラズベリークリーム」。
■和柄
日本の伝統的なパターンを参考に、
「洋風の暮らしにも合う和柄」
というテーマで生まれたシリーズです。
「捺染(なっせん)」という手法を
採用したことで実現しました。
この手法は織り上がったタオルのガーゼ面に、
タオルと同じ大きさの型紙をおしあて、
その上から染料をぬって染み込ませています。
和柄のタオルは1枚1枚染料をぬり、
染み込ませるため、
染料ののりにほんの少しですが個体差があります。
この1枚1枚異なるところも、味わいのひとつです。
▲
型の上から染料をぬりつけていきます。
■ツートーン
ガーゼ面とパイル面の色が、
がらりと違うツートーンは、
とてもシンプルなデザインですが、
どちらを表側として使うかによって、
全く異なる2つの表情を楽しむことができます。
「ガーデンガーデン」の場合、
お部屋のイメージをナチュラルにしたいときは、
淡い若草色のガーゼ面を表側に。
落ち着いた大人の雰囲気にしたいときは、
抹茶のような濃い緑色のパイル面を表側に。
その日の気分やインテリアに合わせてお使いください。
▲
「ガーデンガーデン」バスとフェイスの組み合わせ
■ホワイト
「いろいろな白いタオル」というテーマで
ピマコットンの糸そのものの特長を引き出し、、
3つの白いタオルを作った「ホワイト」シリーズ。
綿花本来の色を保つため、一度も晒(さら)すことなく、
オレンジの皮から抽出した洗剤で洗った「本きなり」。
そして、糸と生地をくりかえし晒(さら)して
みがきぬいた白いタオルの上に
イラストをプリントした「すしをめくる人」。
「ホワイト」シリーズでは、
Tシャツなどで使われる
「プリント」手法を採用することで、
スタンプのようなかすれた味わいの
ロゴやイラストをデザインしました。
▲
左が「本きなり」のプリントロゴ。
右が「すしをめくる人」のイラスト。
ほぼ日ストアのグッズはどれもみな、
お使いになっている方からの声を生かして、
毎回、少しずつ改良を重ねています。
「やさしいタオル」も同じです。
■パイルの糸が飛び出さないように、
パイル面の織りを見直しました。
「やさしいタオル」は、
やわらかさとふんわり感を実現するために、
綿の中で最上級の超長繊維綿・ピマコットンを使用し、
さらに、はりとつやをもたらす
「LA加工」という特殊な加工をほどこし、
通常のタオルよりも、糸のよりをゆるくしています。
つまり、糸に摩擦が少なく、
つるつる・ふわふわしているのですが、
一度、糸をひっかけると
するすると抜けてしまうデメリットもあります。
このため、発売当初から「糸がひっかかりやすい」
というご意見をいただいていました。
そこで、ループ(糸の輪)の長さを
短めにして織り目を細かくしたり、
密にみっちりと織りあげるようにするなど、
パイル面の織りを少しずつ見直してきました。
使っているピマコットンの量は変わらないので、
「やさしいタオル」の特長である
高い吸水性は変わりありません。
とはいえ、
以前よりは糸が抜けにくくなっているのですが、
長持ちさせるためにも、
お洗濯のときは金具のついた衣類とは別に
洗っていただければと思います。
▲
左:以前の「やさしいタオル」のパイル面
右:現在の「やさしいタオル」のパイル面
■タグをやわらかい素材に変えました。
すみずみまで気持ちよく使っていただくために、
2006年の「やさしいタオル」から、
タグに使っている布地を
やわらかいサテン地に変更しました。
タグが肌に触れたときも、
ザラザラした堅さを感じることなく
お使いいただけます。
▲
左:2003年のタグ
右:現在のタグ
■「本きなり」や「すしをめくる人」など無地のタオルは、
タオルの上下の端(ヘム)の織り方を変えました。
ほんの高さ2センチ程度の部分の変更ですが、
無地のタオルの上下の端(ヘム)の織り方を、
ガーゼ面の織りである平織りから
織り目に斜めの模様が浮き出る
綾織り(あやおり)に変更しました。
無地のタオルの味わいが増し、
よりやわらかい風合いが出ています。
▲
平織り
▲
綾織り
■今回から「やさしいタオル」の説明書を
すべてのタオル、1枚1枚にお入れしました。
「やさしいタオル」の説明書には、
ガーゼ面とパイル面の二重織りのよさや、
ピマコットンの特長、
お使いのときに気をつけていただきたいことなどを
記載しております。
いままでは、ご購入いただいたかたに
1枚ずつお届けしておりましたが、
「プレゼントするときに説明書も一緒にあげたい」
と、ご要望をいただき、
今回からすべてのタオル1枚1枚に
説明書をお入れすることにいたしました。
プレゼントを受けとられたかたに
より「やさしいタオル」のよさが伝わります。
▲
すべてのタオルに「やさしいタオル」の
解説書が入っています。
topへ ▲
「やさしいタオル」の感想をお待ちしてます!
「やさしいタオル」の感想やエピソード、
オススメの使い方など、
ぜひ、
postman@1101.com
までお送りくださいね。
2006-12-07-THU
Illustrations by
SAKIKO
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN