糸井さんがこんなお話をしてくださったんです。
震災のあとに、ガーベラの花を
まちなかで配っている花屋さんがいたと。
こんどつくるタオルも、そういう気持ち、
そんな感じがいいな、と。
糸井さんははじめ「誰か描けるひとに頼むといいよ」と
おっしゃったそうなんですけれど、
その頃、ちょうど「ほぼ日」のかたが
ぼくのテキスタイルの展示を見に来てくださった。
そのとき、糸井さんのガーベラの話と、
ぼくのテキスタイルがつながって、
「タオルをつくりませんか」
というお声掛けをいただきました。
![](images/_MG_9060.jpg)
とってもうれしかった。
そんなふうに絵が描けるなんて、
イラストレーター冥利に尽きます。
やっぱり、自分のやってる仕事で、
そういうものに、直接じゃなくてもいいけど
関わりあえるような仕事っていうか、
そういうものをやりたいと思って、
けっこう悶々としているような時期だったんです。
そういう点でもうれしかったし、
テキスタイルを気に入ってくださったというのも
うれしかったし、
その流れで依頼していただいたのもうれしかった。
もう「うれしかった」ばっかり(笑)。
そんな気持ちで描きました。
![](images/_MG_9004.jpg)
絵柄は、「ガーベラ」というのが
まず、モチーフとしてありました。
ただ、ガーベラばっかりじゃなくって、
もっと、まわりにいろんなイメージを
ちりばめようと思ったんです。
ぼくがテキスタイルをつくっていたのは
「cholon(チョロン)」さんというお店なんですが、
そのときにやってた花柄は、
植物とか、動物とか、昆虫だとか、風景だったりとか、
そういうものを自分なりにアレンジしたデザインでした。
その流れで、いろいろなモチーフがありつつ、
あくまでもガーベラが主役になるようにと描きました。
![](images/_MG_9072.jpg)
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