今回、堀内誠一さんからスタートした
「やさしいタオル」のデザインコンセプト。
堀内さんを中心にして、堀内さんを尊敬するかたに
自由な発想でタオルをつくってもらおうというとき、
まっさきに思いついたのが荒井良二さんでした。
「今回のタオルは、堀内さんのことをずっと考えました。
色の描き分けや、色版の重ね具合とか‥‥。
シャワータオルとハンドタオルのテーマについては、
どこかの雑誌か本で、
セーラーカラーの服を着ていた
堀内さんを見た気がするんです。
水兵さんの帽子をかぶって、パイプをくわえて。
その船乗りのようなイメージから、
『こけロスさん』
(こけしの男の子。こけし+マドロス)がうまれました。
そして、タオルを掛けたとき、
逆側にもうひとりいたらいいな、と、
『こけレレさん』
(こけしの女の子。こけし+ウクレレ)がうまれました。
こけしになったのは、タオルの長さで描こうとすると、
この長さになっちゃうからなんですけど(笑)」
と、荒井さん。
「バスタオルは、ここから物語が生まれるような
絵本のような発想です。
堀内さんにはどこか外国のイメージがあって、
同時に江戸っ子的なきっぷのよさもあるんですが、
ぼくには西洋のイメージが強いんですね。
そんなふうに堀内さんのことを考えているなかから
ユニコーンに行き着いたので、
まずそのユニコーンを描いて、
真ん中のお月さまを描いて、
全体のことはあまり考えずにひろげていったんです。
結局、海と陸と空、世界の全部を描きました」
荒井さんのこのファンタジーの世界には、
海の中でアコーディオンを弾く人魚姫や
たいまつを持ってユニコーンの上に乗る男の子、
お城、なぞの生物、踊るひとびと、
いろんなキャラクターが描かれています。
見ているだけで物語がうまれそうなタオルです。