ガーゼ面にデザインをして、
パイル面は1色で、というのが
「やさしいタオル」の定番なのですが、
このタオルは、それを逆にしてみました。
パイル面に織りでストライプを表現、
ガーゼ面を1色でまとめています。
このタオルの染めは「ボタニカル・ダイ」という手法。
植物由来の染料を使っています。
化学的な染料とちがい、ひとつの色のなかに、
ひとの目で見える幅をこえた
200種もの色素が入っているため
(パソコンやスマートフォンの画面では
なかなか伝わりにくいところなのですけれど)、
とても奥行きのある色合いに仕上がっています。
青の「ガルデニア」は、
クチナシの実から取った染料で染めています。
クチナシは「美人の花」と呼ばれ、
日本では仏教の供養でその香を用い邪気を払いましたし、
ヨーロッパでも女性が身体を洗うのに用いられ、
髪に刺して香を上品に移すために使われてきた植物。
その実からオレンジや黄色の染料をつくり、
和菓子などに使われることで知られていますが、
この青は、それをさらに醗酵させて取り出した色!
こういう色素は、植物色素ではとても珍しいんだそうです。
赤の「ラズベリー」は、そう、あの果実。
ジャムやソースなど、食用としてだけでなく、
染料として昔から使われてきました。
この赤の色目はベリーの樹が紫外線と戦うために
うみだした色だといいます。
そこから色素を低温で抽出した染料は、
透明感のある情熱の赤。
撮影時に、とくに室内の自然光で
とてもうつくしく浮かび上がるのに驚きました。
ボタニカル・ダイのタオルは、
この染料ゆえに、色味だけでなく、
やわらかさもワンランク上。
今回は「シャワー」サイズもつくりましたから、
ぜひ、夏のお出かけに、お使いくださいね。