オカオさんの用意してくれた デニムのパンプス あたしはパンプスは履かないが (そもそもパンプスという 呼び方であっているのかもわからない) 下駄箱の隅で眠る デニムのバレエシューズを思い出した
背が低く 脚が短いと 椅子に座ったとき ペタッと足裏全体を 床に着けることができない 浅く腰掛ければいいのだろうけれど それに耐えうる腹筋を持ち合わせておらず 深く腰掛けては つま先立ちで 床と繋がりバランスをとる
無意識にやっていたこの動作のせいで お気に入りのデニムシューズは いつも薄汚れていて しまいには つま先に穴があいた それでもお気に入りのため はずかしげもなく履き続けていたが 誰かに指摘されてからは めっきり登場回数が減っていた
そうか お直しワッペンは 靴に貼ってもいいのだな オカオさんのまねっこをして あたしも くまの親子を貼ってみよう そうしたらもう つま先立ちは出来なくなるから しっかり腹筋を鍛えなければ
季節は秋。 もうすぐ冬眠というころです。 お母さんのくまが、 じゃれあう子どもたちを見ています。
横尾さんがこの状況について、教えてくれました。 「お母さんは黙って見てるけど、 これは手が出る直前なんです。 この次の瞬間、『いい加減にしなさい!』と、 お母さんは子どもたちを叱ります。 『そうやっていつもケンカになるんだから!』と」
そう思いながら眺めると、たのしさが増してきますね。