シェフ 好きなものといったら。

ふだんから帽子好きのわたくし。
たぶん20個くらい持ってると思います。
ぼんぼん付きのニット帽、
デニム素材のソフト帽、
紙でできたパナマ帽、
など、ちょっとへんてこなものもあるし、
ハンチングは帆布、迷彩、フェルト、
など多種持っております。
持ってない(似合わない)のは
キャスケットやベレー帽。
これは「昭和の人さらい」風に
なっちゃうんですな。
あとテンガロンハットなんかの
「やけに男らしい」のも持ってない。
なんかコスプレみたいになるんで。
結局ハンチングがいちばん
かぶってると思います。

かねてより、服飾デザインには
たいへんな敬意をはらっております故、
自分でデザインしてつくったものを
実用として着用するなんてことは
恐れ多くて、できません。
というか、実用的でかっこいいものなんて
ぜったいにできない!
と、裁縫に関してはたいへん不器用ゆえ、
そんなふうに思います。
だいたい平面(布)を組み合わせる
立体造形って、ものすごく高度なことじゃない?

そんなわたくしに、今回のお話。
スソさんのつくる帽子というのも
それはそれは凄いものなのです。
ふだんかぶるかどうかは別にして
(すみません)
「かぶってみたい!」
「おもしろい!」
という衝撃は、とてつもなくでかい。

そのスソさんに習うのですから
ぼくも「おもしろい!」ものを
不器用でもつくってみようかと
思ったわけです。
つまり、ふだんかぶる、ということは、
二の次にいたしましょう。

で。好きな造形は? を考えましたらば
「たべもの」だと思いました。やはり。
しかし「ぶたにく」とか、
そういうのも、ちょっとねえ。
丸っぽくてかぶれそうなもの。
「だいふく」?
「みかん」?
「メロンパン」?

じつは「メロンパン」は
けっこうかわいいんじゃないかと思って
それですすめようとしていたところ、
たかしまてつをさんが
ナイスアイデアをくださったのです。

「生卵をかぶるっていうのは
 ちょっと面白いですよね」と。

うん、それは面白い!
でも、生卵は、かぶりたくない!
ビニールでそれらしくして
レインハットにということも
考えられたのですが、
でもそれって「目玉焼き」と
あまり形がかわらないような気がします。
そうか、じゃあ、
「目玉焼き」にすればいいんだ!

ということで、
ぼくの帽子は「目玉焼き」に決定!

しかしこの決断、じっさいには、
たいへんな技術を要するものであることを
その後、たっぷり知ることになるのでした。


スソ先生のアドバイス
目玉焼きをかぶるんですか!
うん、できなくはないと思いますよ。
挑戦してみましょう!
やわらかい目玉焼き、かたい目玉焼き、こげた目玉焼き、
いろいろあると思うので
さらにイメージをふくらませてみてくださいね。

とじる