山下 じっくり集中
‥‥したいのに!

スソさんのアトリエにお邪魔したその日、
描いてきたイメージ画をお見せしたら、
その場ですぐさま次のステップ、
「紙で帽子を作ってみる」になりました。

縫い物をする心構えでいたので、
ちょっと戸惑いましたが、わかりました、了解です。
工作の要領で自由に帽子を作ればいいんですね。

まずは自分の頭のサイズを測ります。
指を1本入れて、すこしゆとりをもたせるんですね。
茂木さん、お願いしていいですか、すいませんね‥‥。



え! ええ?! ろ、62センチ?!
そんなになりますか!!
かねてから頭の大きさには自信がありましたが、
そんな数値をたたき出しましたか?!

気を取り直し、その寸法で紙の帽子を作ってゆきます。
こんなカタチを組み合わせれば、
帽子になるんじゃないかなあ、と、
紙を切っては、セロテープでつぎはぎつぎはぎ。
でもしかし、むむむ‥‥
流線型に近いものを作ろうとしているからでしょうか、
なめらかな曲線を立体で出すのがむずかしくて‥‥。

スソ先生がおっしゃいます。
「ここは大事なところなので集中しましょう。
 納得いくまでイメージに近づけてください」

わかりました、ここは、集中ですね。
集中、集中。
じっくり集中‥‥したいのに、
となりの茂木直子ちゃんが、なにしろ落ち着きがない!
この日の彼女は終始ハイテンション。
帽子作りがたのしくて仕方ないご様子。
マシンガントークが容赦なく降り注いできます。
ゴキゲンなのは何よりなのですが‥‥
‥‥こ、このままではまったく集中できない!
直子ちゃんには申しわけなく思いつつ、仕方なく、
「生返事で右から左に受け流す」ことにしました。
こちらが、その様子です。



右から左に受け流しながら、集中すること約1時間。
とりあえず、ここまでできました。



‥‥頭に大ケガを負ったわけではありません。
これは帽子の原型です。

とまれ、
スソさんのアトリエでの作業はここまで。
あとは宿題となりました。

「直子ちゃんのハイテンション」という
陽気な障害にもめげず、
ここまでできたことが、うれしかったです。
うれしいので帰りの電車で、ちょっとかぶってみましたよ。



そして、後日、
持ち帰った宿題は、こまかい部分を整え、耳をつけて、
いちおうの完成となったのでありました。

 

スソ先生のアドバイス
スソ先生のアドバイス
ハンチングに近いカタチになりましたね。
つばがないところがオリジナルかな。あと耳(笑)。
ぜんたいに滑らかな曲線なので、
実はけっこう難しい帽子ですよ。荒が目立ちやすいんです。
ま、いまは気にせず先に進みましょー。

とじる