「体質水」で花粉症が治った?!
〜今年の花粉症ってどうなの?〜

 
 第1回
 darling、『いいとも』を見つつ思う。


〜糸井重里が4月のはじめに書いた序文〜


臨時の企画を思いついちゃいました。
やらずにはいられない切実な実験でもあります。

ちょっと話はさかのぼるのですが、
3月29日にぼくが
『笑っていいとも!』に出演する前の日。
文化放送の人気番組を続けている吉田照美さんが、
電話をかけてくるかもしれないということで、
テレビを観ていたわけです。
いろんなことをタモリさんと話しておられましたが、
急に顔が真剣になりまして、
花粉症で悩んでいた吉田さんが、最近発売された
『体質水』という乳酸菌飲料のおかげで
すっかりよくなったという話をしはじめたわけです。
どうやら、吉田照美さんと『体質水』を発売している
キリンビバレッジさんとは何の関係もなさそうなんです。
吉田さん、本気で
いかにこの飲料のおかげで花粉症がラクになったか、と、
話し続けているのでした。

吉田照美さんも、キリンビバレッジさんも、
両方知っていて、花粉症も持っているワタクシが
そのまま手をこまねいているはずはありません。
もともと、ぼくも発売のときから
何本かは飲んでいるのですが、
そんなに効いたという人がいるなら、
あらためて本気で試してみようと思ったのです。

ほんとうはキリンビバレッジさんから
詳しい説明を訊いておきたいところなのですが、
薬品でないので、効くとか効かないとかということについて
言ってはいけないはずです。
だいたい、テレビコマーシャルでも、
何を伝えたいのかよくわからない内容になっている。
サイトを調べても、「KW乳酸菌が入ってる」とか、
「KW乳酸菌はキリンビールと小岩井乳業で共同研究した」
とか、「カロリーオフでくせのない、すっきりレモン風味」
くらいのことしか書いてないのです。
いちばん苦しいのは、販売エリア拡大のニュースのなかで
見つけた、この文章。

「キリン 体質水」は、
ムズムズする季節の春対策にふさわしい、
毎日の快適な生活をサポートする、飲料です。

何が言いたいんじゃぁあああああ?!
ややこしいのだよねぇ、薬事法ってやつだろうねぇ。
花粉とかくしゃみとか、言いたくてたまらないのだろうが、
「ムズムズする季節の春対策」って‥‥日本語としても
なんともあやしい言い方で、ほのめかしているらしい。

売ってる人が効くと言えないものを、
「効いたらうれしい」と思ってる花粉症の人々は、
どうやって効くか効かないか確かめればいいのだ?
効くなら、ぜひ飲みたいし、
効かないけれどおいしいよ、という程度のことなら、
もっとおいしいものを飲む、ということになりそうだ。
キリンビバレッジさんとは、知らない関係じゃないけれど、
もっとすっきりと「どうよ?」って答えがみたいじゃない。
わざわざ売ってるんだから、自信はあると推理もできるし。

だいぶん長い前置きになりましたが、
もうこうなったら「ほぼ日」花粉症部隊が、
実際に飲んでみるしかないです。
というわけで、花粉症の「鼻目じゅる子」といえば、
この人でしょう!
『ぼーっとした』シリーズのゆーないとさん。
ひどいときには目が開かなくなるというくらいの
プロ級の腕前ですから、実験するにはもってこい。
ちょっとだけ残念なのは、
今年の花粉は例年の30%くらいしか飛んでないという話。
それでも、飛んでるし、かゆい人はかゆいんだから、
最低でもひと月は、実験を続けてもらいましょう。
方法は、簡単です。
毎日、1本以上の「体質水」を飲んで、
どうでしょう? ってだけ。
よろしくお願いするです。

(次回、レポート編へ続く)

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2004-04-27-TUE
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