タナカ |
どうも、タナカです。
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伊賀 |
伊賀です。
タナカさんの描かれた
トン子ちゃん、俺にとってはもう
バイブルなんです。
あれ、やばいっすよ。 |
タナカ |
あれは、だいたい 中年が描き下ろしてるっちゅうのが
やばいっすよね。 |
伊賀 |
いえいえ、ハハハ。
あのマンガ、超最高だと思ってるんで。 |
タナカ |
ハハハハ。 |
伊賀 |

今年の3月に、
「太陽の塔」に行ってきたんですよ。
塔の中にも入って、じっくりみてきたんですけど。 |
タナカ |
へえええー。ええなあ。
オレも行きたかったなあ。 |
伊賀 |
東京に帰ってきてからみんなに
「どうだった?どうだった?」
って訊かれまして。そのときに
「いや、俺がTAROのことを
つべこべ言うのを聞くより
トン子ちゃんを読んだらわかるよ」
って、みんなにそう言って回ったんです。
そんくらい、俺、トン子ちゃんをほんとに好きで。
今回のTシャツはぜったい
タナカさんにやってもらいたいなって
思ったんです。 |
タナカ |

ほんま、うれしいです。
で、どんなんしようかなあ。
このTシャツって、売り上げを
寄付にするんでしたっけ?
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── |
メキシコで見つかったTAROの壁画を
日本に持ってくるお金に充てられればと
思っているんです。 |
タナカ |
それ、最高やね。
あんなでっかいもん運ぶなんて、なあ?
でも、あれが日本に来るとしたら
岡本太郎って、いよいよ
「日本でいちばんくらい
芸術で場所をとってる人」
になるよね? きっと。 |
── |
場所をとってる? |
タナカ |
うん。だってさ、 川崎市岡本太郎美術館もあるし、
岡本太郎記念館もある、
「太陽の塔」もある。
公園みたいなんもある。
だいたい、川崎の美術館かて、
まったくひとりの館(やかた)で
あんなにでっかいのは
もしかしたらないかもしれないですよね。 |
── |
TAROはいまだに日本でいちばん
有名な芸術家かもしれませんね。 |
タナカ |
知名度100パーやからね!
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伊賀 |
(笑)ですね。
今回は、チャリティということもあって
ほんとうにTAROのことを好きで
制作してくれる人に頼もうと思っているんです。
何人の人が何点のTシャツをつくるのか
いまの時点ではよく見当がつかないんですけど、
最後にそのTシャツが並んでいるのを、
岡本太郎をリアルタイムで知らない
若い人たちがみて
「1点1点、なんだか熱いTシャツだなあ」
って、ひとりでも思ってくれる人が
いたらいいなと思ってます。
こんな調子で俺が頼み歩いているんで(笑)、
このTARO-Tシャツに参加してくれた人たちを
最後にリストアップしたら
きっと、カテゴライズのできない
わけのわからない人選になってると思うんです。
ラインナップがごちゃごちゃで、
名前を知っている人もいれば知らない人もいる。
この面々が
いったいなにでつながってるのかなあ、
といわれたら、
それは、岡本太郎でつながっている。
そんなふうに
していきたいなあと思っているんです。 |
タナカ |
うん、うん。
それはおもしろいね。
だからデザイナーみたいな人だけじゃなくて
いっろんな人に声をかけてるんだ。 |
── |
TAROが好き、ということで。 |
伊賀 |
タナカさんは俺が勝手に著書を読んでて
すごいなあ、お会いしたいなあ、
と思ってたんです。
あとはひさびさに会った友達とかに
「TARO好き?」とか聞くと、間髪入れずに
「好きだよ」と返ってくるときがあるんです。 |
タナカ |
わかる、わかる。 |
伊賀 |
だいたいみんな
『自分の中に毒を持て』の1冊くらいは
読んでたりするんですよね。
その人がまた
「もっとすごいTARO好きがいるよ」
と、友達を紹介してくれたりして、
Tシャツ持って会いに行って
「じゃ、よろしく」って帰ってく。
そんないろんな人たちが
岡本太郎でつながっているとしたら、
このTシャツをみた人たちも
「じゃあ、岡本太郎の本でも読んでみるかな」
って気になってくれるかもしれない。
俺はまっさきに
トン子ちゃんをすすめたいんですけど(笑)。
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タナカ |
もう~~~ありがとうございますぅ!
ほんまにうれしいな。
てことは、デザインが得意な人というよりも
「思い」がある人が集まっていくんだ。 |
伊賀 |
いかにTAROが好きか、みたいなところを
出していただければいいと思うんです。
「TAROをいちばん好き選手権」
みたいなかんじで。 |
タナカ |
おもしろいなあ。
それは‥‥自分が着たいっていうかんじでも
いいかなあ。 |
伊賀 |
それはもちろん。
それがいいと思います。 |
── |
ここにいちおうボディを用意してあるんです。
キャンバスだけはいちおうこちらで用意する、
というカタチをとっているんですが。 |
タナカ |
はっはあ。
すごいなあ、これ。
古着があるやん。
うわ、古着、おもしろ!
へええーーー。
古着をみはじめると、とまらないタナカさん。 |
タナカ |
へええーーー。
こんなんで持ち運んでるんや。
ちょっと持ってみていい?
よいしょっと! |
── |
お、思わず写真を
撮ってしまったじゃないですか。 |
タナカ |
キャハハハハ。
こんだけ古着をみたおしといて、
アレやけどね。 |
── |
はい。 |
タナカ |
俺、Tシャツ屋やってるんですよ。
いつもつくってるTシャツの工程で
やってみてもいいですかね。 |
伊賀 |
もちろん。
コストとか、すげえ心配なんですけど
大丈夫ですか。 |
タナカ |
うん。やっぱり、
自分が着たいと思うのを、つくりたいんです。
意外にも、ちゃんとしたやつを。 |
── |
意外にも。
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タナカ |
意外にも、 売っているようなやつを(笑)。
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