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糸井 |
大福っていうのは、東京の名物らしいよ。 |
南 |
え、そうなの? |
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糸井 |
名物というか、
東京の大福はいいぞ、ということだね。
とくに豆大福はほんとにいい。 |
南 |
豆大福が好きなの? |
糸井 |
うん、好きですね。 |
南 |
豆餅はどう? |
糸井 |
豆餅は、よく知らないですね。
もちろん、豆餅も好きですけど。 |
南 |
豆大福と豆餅と、
どっちか選べって言ったら? |
糸井 |
豆大福ですね、申し訳ないけど。 |
南 |
申し訳なくはないよ。 |
糸井 |
申し訳なくはないね。
とにかく、豆大福なんだよ。
不思議なものでさ、
昔はそんなことなかったんだけど、
どこかから豆大福がすごく好きになったんだ。
年を取ったからかなぁ。 |
南 |
また、「年取ったら」って話になってるよ。 |
糸井 |
あ、ほんとだ。 |
一同 |
(笑) |
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南 |
年取ったら、若い女の子の顔だけじゃなくて、
豆大福の区別がつかなくなったんじゃないの? |
糸井 |
つくよ(笑)。 |
南 |
「こっちの豆大福と、あっちの豆大福と、
ぜんぜん区別がつかないよ」って。 |
糸井 |
つくよ、むしろ、年を取るほど、
どんどんつくよ、豆大福の区別は(笑)。 |
一同 |
(笑) |
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南 |
ところで、なんで突然、大福? |
糸井 |
ん。あそこの戸がさ、
下がガラスになってるでしょ? |
南 |
うん。 |
糸井 |
あれは「雪見障子」っていうんだ。 |
南 |
そうだね。 |
糸井 |
雪見‥‥。 |
南 |
‥‥大福。 |
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(つづく、と思ったでしょう?) |