『黄昏』プレゼンツ‥‥  旅の荷物に詰め込む本。  年末年始の帰省のときなどに。
散歩のとき
何か食べたくなって
池波正太郎
新潮社
Amazonで購入
池波正太郎が思い出の味、
店、土産物を綴ったエッセイなのですが、
旅先で何を食べるかがとても楽しみな私にとって、
この本は食前酒のような働きをしてくれます。
昭和初期が舞台のエッセイなのですが、
文中に登場する店には
今でも営業している老舗がたくさんあり、
旅先でそんな店に立ち寄る機会があると
何ともいえない贅沢を
させてもらっている気分になります。
余談になりますが、『LIFE』
紹介されていた炊き込みご飯を作ってみたら、
このエッセイに出てくるお店の
かやくご飯にそっくりな味で、
お茶碗を落としそうになるくらいビックリしました。
そんな老舗の味を家庭であっさり作れてしまう
『LIFE』のレシピにも敬服した次第です。
(かんな)
時刻表2万キロ
宮脇俊三
角川書店
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宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」。
内田百?さんが出た以上は、
この方の旅本も落とせません。
日本の鉄道が華やかだった時に、
地道に大仕事を続けながらも、
国鉄を全部乗り継いだ体験談が、
抑えた名文で書かれています。
本当ならば、自分の鉄道好きな気持ちを
前面に出したいのでしょうが、
それを微妙に隠蔽しているところに、
宮脇さんの味があるのです。
来年は、宮脇さんの旧作が、
結構文庫になって帰ってくるとか。
そうすると、どれを詰め込むか迷っちゃいますねえ。
(荒井野太)
るきさん
高野文子
筑摩書房
Amazonで購入
わたしの「旅本」は、
高野文子氏の「るきさん」文庫版です。
古本屋さんで見つけた時は、
思わず心の中でガッツポーズ。
大好きな「るきさん」は、大切に大切にして、
旅に一緒に連れて行っています。
旅行先のホテルで、列車の中で‥‥
読んでいると、ひとりでにホンワカしてきます。
どこかヘンテコで、
でもしっかり自分を持っていて、
そんなるきさんが羨ましくなったり‥‥
何度読んでも、いい本です。
予備にもう一冊欲しい‥‥探さねば。
(けいこ)
2009-12-27-SUN

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