野坂昭如
1956年冗談工房のマネージャー兼専務となる。
「野坂昭如の記憶は驚くべきで、当時のことは彼の
『風狂の思想』の中で詳細を極めるが、
私は私なりに印象に残っていたことがある。
〜中略〜
月刊誌「放送朝日」に書いた
「マネージャー泣き笑い」という短い文章が
私の目に止まって、これがまた
ズバヌケて優秀だったので
初めて会った時から手探りだった彼の将来の方向を
見つけたと思った私は、野坂にこう言った。
『君は作家になった方がいい』」
(三木鶏郎著「冗談紳士録」より)