2014年10月24日、
あたらしい雑誌が創刊されます。
雑誌の名前は『つるとはな』といいます。
発行する出版社の名前も「株式会社 つるとはな」です。
つまり、この雑誌を創刊するためにつくった会社です。

編集長は、マガジンハウスの『Olive』の編集長をつとめ
『ku:nel』を創刊した岡戸絹枝さんです。
「ほぼ日」にはこれまで「白いもの。」のコンテンツに
ご登場くださっています。

制作には松家仁之さんをはじめとした
そうそうたる方々が関わっています。
松家仁之さんは小説家として
『火山のふもとで』『優雅なのかどうか、わからない』を
発表されていますが、それ以前は新潮社で
『考える人』と『芸術新潮』の編集長を兼任していました。
「ほぼ日」では、
「松家仁之ゼミの学生がコンテンツを作ってやってきた。」
など、さまざま企画にかかわってくださったり、
「ほぼ日」から出た『土屋耕一のことばの遊び場。』
を編集してくださいました。

岡戸さんも松家さんも、
私たち「ほぼ日」メンバーがあこがれている先輩たちです。

その方々が、自分たちの手でつくって届ける
あたらしい雑誌は、
いったい何をテーマにしているのでしょう。

『つるとはな』編集部から、
あたらしい雑誌の読者に向けて、
こんな文章が届きました。
この文章を発表するのは、
いろんなタイミングの都合で、
今日の「ほぼ日」が、最初の媒体になりました。


生まれるときはひとり。
赤ん坊時代は、ほとんど記憶にありません。
気がつけばそこに親がいました。
学校や会社でともだちや同僚ができ、
わたしたちはそのなかで、生きてきました。

学校や会社は、わたしたちの一生の場所ではありません。
最後の旅立ちは、うまれたときと同じ、ひとりです。

学校や会社とはべつの、年上のひとの話を聞きたい。
自分のいまを見直したり、これからを考えたい。

話を聞きたい年上のひとは、ひとりでいることをおそれず、
こころのうちに尊敬する誰かがいて、
語るべきことを少なからずもっている。

いよいよ、と覚悟するのはまだはやい気がする。
でも、桜の季節はあと何回だろうと考えることはある。

「これからが、じつは長いんだよ」
年上のひとが、ちょっと笑ってそう言います。

年上の先輩の話を聞く小さな場所。
それが「つるとはな」です。

ひとはひとりで生きてきて、
やがてひとりで死んでいくもの。
パートナーや子どものあるなしによらず、
ひとりであることの自立、自律した精神とその暮らしぶりを
紹介していく雜誌になるのだそうです。

私たちも、年を重ねて元気に生きる
お手本のような人がいたらなぁと思うことがあります。
そんな人たちがたくさんこの雜誌のなかにいて、
自分の心をひろげてくれるようなさまざまなことを
教えてくれるのであれば‥‥そんなページを
めくってみたいと思います。
先輩たちが、会社をおこすほどの情熱をかたむけて編集し
創刊する雜誌を、早く読みたいです。

10月22日(水)より、「ほぼ日」のTOBICHI
「ひとつの雜誌だけを売る本屋さん」
と題して、先行販売の小さなお店をオープンします。
その前に、TOBICHIで記者発表も開かれるようです。
みなさま、ぜひいらして、
『つるとはな』を手にとってください。
(ネット書店をふくめ、一般書店発売は10月24日です)
お店には、編集に関わられた方が
できるかぎり常駐します。
くわしくは、また改めてお伝えします。

『つるとはな』

主宰/発行:株式会社 つるとはな
岡戸絹枝・編集長(元『ku:nel』編集長)
松家仁之(元『考える人』/『芸術新潮』編集長)

※刊行形態や価格については、改めて発表されます。

2014-10-07-TUE