20、「関西人の真髄」


私の知っている占い師さんの中でも
最高に傑作な人が関西にいます。

弱そうな見た目で
ぼそりぼそりと辛辣トークをするのだが、
実はほんとうに優しいおじさんなのです。
私はもはや占いというよりも
その人に会いたくて、たまに顔を出すのです。


ある時、私は関西人の友達、
ヒロコとそこをたずねました。

そしていろいろ世間話をしていました。

そのおじさんは、その頃ネット上の占いサイトで
知り合った人たちと交流するようになって、
みないい人で、オフ会で会ってもすごく楽しくて、
いいことがたくさんあった
という話をしてくれました。

普段あまり出かけることもなさそうな彼を
少し心配していた私もヒロコも
「よかったね〜」という感じで
うなずいていました。


おじさん 「でもねえ、チャットだと相手が誰だか
      ほんとうにはわかりませんからねえ。
      このあいだも、ずっとやりとりしていた人が
      実は男子中学生だったことがわかって
      驚いたんですよ」
     (微妙に関西弁で読んでください)

ヒロコ  「どうだましてはったんですか?その人」

おじさん 「それがねえ、はじめ、
      自分はパイロットだっていわはったんですよ」

ヒロコ  「はあ」

おじさん 「それで体重が二百キロだっていうんですわ」

ヒロコ  「それじゃあ
       コックピットに入りきりませんやん!」


本人たちはにこりとも笑わずに話しているのだが、
なんでこんな変な会話ができるんだろう?と思い、
私はもうおかしくておかしくて
「絶対に生涯なにがあっても
 関西人にはかなわない」
と思いました。



2005-06-01



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