“Unusual”、ふたたび。
糸井重里からデイヴィッドへの 7つの質問とその回答。  そしてデイヴィッドから糸井への6つの質問
 
「グレイトフル・デッド」と「マーケティング」の ふたつの単語を結びつけて語るとき、 すぐに理解してもらえましたか?
「グレイトフル・デッド」と「マーケティング」の
ふたつの単語を結びつけて語るとき、
すぐに理解してもらえましたか?

私の本の読者や講演に来てくれる人は、すぐに理解してくれましたよ。
たとえば顧客にコンテンツを無料で提供するといった、
「ソーシャル・メディアならでは」と言われている
最近のマーケティング手法がありますね。
グレイトフル・デッドは、それを世に先駆けてやっていたのです。

どんなバンドも観客がライブを録音するのは禁止していましたが、
グレイトフル・デッドは、ファンが自由にライブを録音できるようにし、
それを奨励したんです。
ライブをテープに録音するファンは
「テーパー」と呼ばれるほど認知される存在になりました。
自分たちの音楽にまつわる規制を取り払い、自由に解き放った結果、
それが新しいファンを獲得し、売上を伸ばすことにつながりました。

私の本の読者や講演の観客は、
こういう考え方をすぐによく分かってくれました。
というのも、私は以前から、自分の著書や講演のなかで、
「インターネットをつかって
 動画、ブログ、画像といったコンテンツを
 どんどん無料で出していこう」と語っていたんです。
グレイトフル・デッドの手法はそれとまったく同じですから、
すぐピンときたのでしょう。

「ほぼ日」がなさっていることも、同じですよね。おもしろいですね。

グレイトフル・デッドのことを
「麻薬をやってるヒッピー」くらいにしか思わない人たちも必ずいます。
「あいつらから学ぶことなんて、あるのか?」と。
でも、世の中には、他者から学ぶことのできるオープンな人もいれば、
そうでない人もいます。
人生は短いですから、頭の固い人と付き合うひまはありません。
私は理解してくれない人と出会っても、さらっと流すようにしてきました。
そうすることで、気の合わない人には
あまり出会わずにすむようになってきたかもしれません。


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2011-12-08-THU

 

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