「ピヤノアキコ。」発売記念 純・トリビュート企画 矢野顕子感謝祭。 |
第6回: トータルワークアウト 池澤智トレーナーの 「ピアニストのためのワークアウトプログラム」 ほぼにちわ〜〜っ! あけましておめでとうございます。 新春第一弾の矢野顕子感謝祭は みなさんにも実用的かもしんない!! なぜなら今回のテーマは 「下腹部とおしりの下をひきしめるトレーニングの ワークアウトプログラム」だからです。 ごぞんじのように矢野さんは ピアニストであり、シンガーであり ソングライターでもあるわけですが 想像するに、ステージやスタジオワークというのは すごく体力を使うんじゃないかな、と思うんです。 コンサートなんて、ずっとピアノを弾きっぱなしだし。 公演先によって、ピアノの調子は違うから (すごくタッチの重いピアノもあるらしい) 公演中は、マッサージの方が同行して 体調管理をしているらしいんですね。 ぼくらとしては、矢野さんにはこれからも たーくさんピアノを弾いてほしいし 歌を聴かせてほしいわけだから ぜひ! ちゃんとした筋力をつけて いまの状態を維持していただきたいなあ、 と思うわけです。 そこで、株式会社東京糸井重里事務所の入る 「明るいビル」の1〜3階にある ケビン山崎さんのフィットネスジム 「トータルワークアウト」に協力をいただきました。 ここのトップ・トレーナーは 池澤智(いけざわ・とも)さんという女性。 彼女、じつは、以前、ジャズ・ピアノを 弾いていたこともあるということで、 ピアニストの気持ちがよーくわかる! そして、矢野さんの大っファンだということもあって、 同じくトレーナーの 高亀由布子(こうがめ・ゆうこ)さんとともに 今回、登場してくださいました。
NYではジムに通っているという矢野さんに、 この取材の前に、ワークアウト状況を聞きました。 それによると‥‥
‥‥さあ、矢野さんのこの要望に 池澤さんはどう答えたでしょう? ピアノがラクに弾けるようになるということは 指の筋肉が強くなればいいということでも 腕の筋肉が増えればいいということでもないんです。 「正しい姿勢を長時間取り続けることができること」 が、大事なんですね。 では、ピアノを弾くときの正しい姿勢を 支えるのは何かというと、 「下腹」と 「おしりの下(グルート)」の筋肉です。 そこを鍛えればよい、というわけなんですけれど、 「そこだけ」を鍛えるわけにはいかないんです。 部分だけを鍛えるのって、効率が悪いんですね。 たとえば、ベンチプレス(仰向けになって、 バーベルを胸の上で上げるトレーニング)で 重さを上げたい、という人は、 そればかりトレーニングしているよりも、 スクワットや、背筋など、ほかの筋肉を ちゃんと鍛えたほうが、結果として、 ベンチプレスの重さも上がるんです。 だから、下腹とおしりの下(グルート)を 強くするために、まず、大きな筋肉である 脚と背中、胸を鍛えて、 体全体の代謝を上げることから始めましょう。 いま矢野さんがなさっている 心拍数145で15分走る、 というトレーニングですが、 おそらく、そんなにたいへんなことでは ないと思うんです。 脂肪も、ほどほどに燃えていると思います。 が、そのトレーニングに慣れてしまうと、 矢野さんの体が 「このひとは、筋肉を使わない人なんだな」 と思ってしまうんです。 つまり、そのトレーニングをしていると、 筋量が落ちてくることになると思います。 気晴らしや、リラクセーションにはよいのですが。 おそらく、持久力をつけることが 目的だと思うんですが、ステージで矢野さんが ピアノを集中して弾いているときの心拍数は、 145より高いのではないでしょうか。 矢野さんの年齢ですと、 心拍数が150くらいの状態まで上げ、2分続けて、 また落として‥‥というふうな、 いまより少し高目の設定をしたほうがよいと思います。 ただそれは、ちゃんと安静時の脈拍を測って計算して、 やらないといけないことなので、 ここ(ウエブ)でお伝えするのは難しいです。 ぜひ東京にいらしたときに、 トータルワークアウトに寄ってください。 お教えしますので! というわけで、今日は、ウエブで説明できる、 「ピアノを弾くときに、意識せずに 筋肉が使えるようになるトレーニングと 食事のアドバイス」 を、プレゼントしたいと思います。
ええと、矢野さんの食事は‥‥
ということなんですね。 基本的に糖質がかなり大きな割合を占めていますので 朝食にたんぱく質をプラスすることを おすすめします。 ずっとではありませんが、 トレーニング集中期間に関しては、 お酒を飲まず、 たんぱく質中心の食事をされた方が 効果が上がります。 集中期間は最低2週間、 できれば3週間が理想です。 3週間、食事を変えることで 下腹の脂肪を落とすことができるはずですから。 下腹は、骨で囲まれていないので、 内臓を守るために、脂肪がつきやすくなっています。 いちど脂肪がつきすぎて、たるんでしまうと、 なかなか落ちにくいんです。 人間の体には「脂肪」と「糖質」という 2つのエネルギータンクがあります。 矢野さんの仕事は、曲を書いたり演奏することですよね。 頭を使う仕事ですから、糖質が多く使われます。 そして週に2〜3回、走ってらっしゃるということですから 矢野さんの体は、ふつうの人に比べて 脂肪が燃えやすくなっているはず。 だから、甘いものや、パンやめん類などの炭水化物を 摂取しても、ふつうの人よりも 太りにくいはずなんですけれど、 もっと「糖質に頼らず、脂肪を使う体」に したほうがいいですね。 そのために、脂肪、糖質をカットして、 良質なたんぱく質中心の食事を 2週間、できれば3週間、してみてください。 お魚、ささみ、たまごの白身を中心にして、 パスタやパン、お米、甘いものは避けます。 例えば朝は、パンをクラコットにして 上にノンオイルのツナ缶とオニオンをのっけて食べる! さらに、卵白2コ分のオムレツ(黄身は食べません)。 油は使わず、テフロン加工のフライパンで 調理してくださいね。 昼は、お魚とサラダのみ。 夜は、チキンとサラダのみ。 ‥‥みたいな感じで、集中期間を過ごします。 食事の回数ですが、おなかがすくと筋肉が減って、 おなかが満腹になると脂肪がついてしまいますので、 本当は3食ではなく、 できれば1日5〜7回に分けて 食事をとって頂く方が良いですよ。 それが終わっても、急にもとの食生活に戻さず、 朝・昼・夜のうち 「糖質(炭水化物)は一食だけ」 とされてみると、ますます効果が上がりますよ。 もちろん集中期間中から、 トレーニングを同時にしていって、 筋肉をふやして、体重は落ちないように気をつけます。 「サイズが小さくなって、体重は変わらない」 のが理想です。 ただし! 脳は即効性のエネルギー源として 糖質しか使わないので、 「たんぱく質中心の食事」は、 大事な仕事やコンサートの前などは やめたほうがよいでしょう。 考えるスピードが遅くなったり 苛々がつのったりしてしまいますから。 ふつうの生活ができるときにしてくださいね。
トレーニングは、 「脚・背中・胸・おしりの下」 この4つを重点的に行ないます。 順番に、みていきましょう。 マシンや、ダンベル、バーベルを使いますので、 慣れるまでは、できればパーソナルトレーナーに サポートをしてもらいながら行なってくださいね。 なお、写真では着用していませんが、 トレーニング用ウエストベルトと、すべり止めのグローブの 着用をおすすめします。
まずはスクワット。 かかとに体重をかけることで 脚のなかでもいちばん大きな部分(付け根)を 使うことができます。
*だめな姿勢はこう。
次に体のなかでいちばん大きな筋肉である 脚の付け根の部分のトレーニングをします。
続いておしりの下を鍛えます。 これは、マシンを使わずに、ダンベルと歩行で!
さらに、肩甲骨のあたりを鍛えます。
胸の筋肉を鍛えます。
*横から見ると‥‥
以上です! 矢野さん、東京にいらしたときに お時間がありましたら、 ぜひトータルワークアウトに来てくださいね。 どこまでお伝えできたか分かりませんが、 何かご質問等がございましたら、 いつでもメールでどうぞ!! 池澤さん、ありがとうございましたー!! というわけで、
でございました!! 次回もおたのしみに〜〜!! このごろの矢野さん。
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2004-01-08-THU
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