シェフ |
槇原さん、参加ありがとうございます。 |
槇原 |
いやぁ、矢野さんには感謝してますもん!
頭上がんないっすよ、僕。 |
シェフ |
槇原さんって、デビューのきっかけが、
NHK-FMの坂本龍一さんの
「サウンドストリート」ですよね?
アマチュア時代に、
デモテープを送って‥‥ |
槇原 |
ええ、そうです(笑)!
最近ファンの子が、
そんときのCDを探す探す。
恥ずかしいからお願いだから‥‥。 |
シェフ |
あ、CD、出ていましたね。 |
槇原 |
出ましたよ。 DEMO-TAPE
1っていうCDが。
ミディから出てます。 |
シェフ |
教授(坂本龍一さん)と矢野顕子さんの
共同のプロデュースのCDですよね。 |
槇原 |
そうです、そうです(笑)。
恥ずかちぃぃ!! |
|
シェフ |
恥ずかしいですか?(笑) |
槇原 |
恥ずかしいです。
もぉ、お願いだから止めてくれ、
っていう感じなんですけど。 |
シェフ |
矢野さん、坂本さんとは、
その時からずっと
お付き合いがあるんですか? |
槇原 |
いや、そうでもないんです。
坂本さんも矢野さんも、
僕にとっては、
神様みたいな人たちだから。
デビューしても、
会えるとも思ってなかったんです。
ただ、ちょうど、
事件があって捕まった年、
シンガーとして歌えない、しかも、
CDが販売停止とかになったりした年。
そういうときに、
坂本さんがすごく親身になって下さって、
クリスマスに、恵比寿での
ピアノのライブに呼んでいただいて。
みんなに反対された中、
僕ひとりで行ってきて。 |
シェフ |
まだ、そのときは
おもてに出ていなかった? |
槇原 |
ぜんぜん、だって、
裁判が終わった直後ぐらいですよ。
裁判が終わったのが12月で、
それが執行されます、っていうのが
26日だったんです。
ちょうど坂本さんのライブから
帰ってきたときに、
弁護士から電話かかってきて、
じゃ、今日から、
執行猶予が始まりますんで、
よろしくお願いします、って
言われたのを憶えてるんです。
で、そのときに、坂本さんと、
やっと初めてお会いできたんですから。 |
|
シェフ |
矢野さんとは? |
槇原 |
矢野さんが、その話を坂本さんから聞いて、
矢野さんの渋谷ジァンジァンのライブが
最後だというときに、
ゲストに呼んでいただきました。
坂本さんから、すごく良かったというふうに
聞いたので、って‥‥
その前に矢野さんとは、
仕事をしていたんですけど、
そんときはまだ、ビビってましたもん。 |
スガノ |
矢野さんのシングル
「クリームシチュー」のアレンジですね。
作詞が糸井ですよね? |
槇原 |
そう、糸井さん。僕としてはもう、
夢だったわけですよ。
糸井重里、矢野顕子、槇原敬之。
その文字が並ぶわけですよ!
やった! ぐらいな感じで(笑)。
そりゃそうですよ! だって〜! |
スガノ |
え〜! え〜!
でも、わたしたちから見たら、
当たり前のような
ラインナップでしたよ(笑)。 |
槇原 |
いやぁー、もう僕ん中では、
ぃやったぁーっ!!
みたいな感じで。 |
スガノ |
え〜! |
シェフ |
あれは素晴らしいですよね。大好きです。 |
槇原 |
いや、すごい、僕も大好き。
でもやっぱりビビり入ってたっていう(笑)。 |
スガノ |
えー? そうなんですか? |
槇原 |
あの、なんていうんだろう、
矢野さんのパーソナリティは別として、
恐れ多くて、自分から連絡を取ったりなんか、
できるわけないじゃん! というぐらい、
ほんとに矢野感謝祭なわけですよ、僕の中では。 |
シェフ |
なるほど、なるほど。 |
槇原 |
だから、僕の音楽部門は、
坂本さんのほうとかYMOで、
歌を乗せるというのは、
やっぱり矢野さんに
学んだところが大きいんです。
あのお二人に育ててもらったような
感じですから。 |
シェフ |
良かったです、今回、お声を掛けて(笑)。 |
槇原 |
いや、もう。逆に、何を感謝のしるしと
すればいいのか‥‥。
一緒に伊勢丹に行くというのも‥‥ |
シェフ |
その話、たしか‥‥、 |
スガノ |
「やのラボ」(というコンサート)で
槇原さんがゲストで出られたときに
ステージで話されていましたね。
来日すると、一緒に伊勢丹の
食料品売り場を回るんだって。 |
槇原 |
そうそうそう、そうです、そうです(笑)。
矢野さんって、
ほんとごくごく普通なんですよ。
大好きなものが大好き、
みたいな人なので。 |
シェフ |
美味しいもんが好き。 |
槇原 |
そう! だから、
食べ物もどうかな、と思って。 |
スガノ |
あ、じゃあ、槇原さんの感謝のしるしは
食べ物? |
槇原 |
ははははははは!
食べ物にすれば良かった?
でもねえ、どうしようかな、と思って。
で、そうだ!(手をパンッ!)
矢野さんが好きなものをあげるというのは、
ほかのかたも思いつきそうだ。
じゃ、プレゼントって何かと言えば、
迷惑を顧みず、
自分が好きなものをあげるっていうのも、
醍醐味ではないかと思ったわけですよ。 |
スガノ |
なるほど(笑)。 |
槇原 |
で、じゃ、何が今、
いちばん自分であげたいんだろう、
と思ったら、
犬だったんですね。 |
スガノ |
犬!! |
槇原 |
だけど、犬はちょっと無理だと。 |
シェフ |
ほぉ〜! はぁ〜! |
槇原 |
矢野さんち、いっぱい猫いるし。
でも矢野さんは
ぼくの犬の写真とか、
川村結花さんとこの犬の写真とかも
大事になさっているんです。 |
シェフ |
犬もお好きなんですね。
|
槇原 |
そうなんですよ!
だから、じゃあ、よし!
世界で1コしかないものを
あげよう、と思って。 |
スガノ |
ほぉ!
それは‥‥!?!? |
|
槇原 |
僕が作った、犬のTシャツです!
「Tシャツくん」っていうヤツで作った‥‥。 |
シェフ |
ああ、あの、手作りTシャツの
プリントマシン。 |
槇原 |
そうです。あれで作る、
ウチの犬のTシャツ!(笑)
あげちゃう! |
シェフ |
おぉ〜!(パチパチ)
すごい! 作っ‥‥。 |
槇原 |
ええ、もう作ってます、
作ってるところ。
昨日版下が出来上がりました。 |
シェフ |
昨日版下が! え? 槇原さんって、
絵を描くかたでしたっけ? |
槇原 |
はっはっはっはっは。どうだろう? |
シェフ |
趣味で描く? |
槇原 |
描きますね。
でも、いわゆる、
アーティストの人が描くような
抽象的な絵は描かないんですけども。
絵っていうか、
イラストレーションが好きなので。 |
スガノ |
犬の絵なんですか? |
槇原 |
ウチにマリオっていう犬がいるんです。
黒い犬なんですけど、ちょっと今、
いちばん自分の中では、
わけへだてしちゃいけないんだけど、
とくにかわいいヤツだ、
と思ってるヤツがいて。 |
シェフ |
犬種は? |
槇原 |
フレンチ・ブルドックなんですけども。 |
スガノ |
あぁ! かわいい〜。黒いんですか? |
槇原 |
ええ、黒いっていうか、虎毛なんです。
黒にちょっと白が混ざっているような。 |
シェフ |
フレンチ・ブルドックっていうのは、
不思議な性格ですよね。 |
槇原 |
ええ。 |
シェフ |
猫みたいですよね(笑)。 |
槇原 |
そうなんですよ。呼んでも来ない! |
シェフ |
来ないんですよね。
好き勝手で。でも、
不機嫌じゃないんですよね。 |
槇原 |
そう! そうなんです。かわいいです。
ウチ、それが4匹いるんです。
んで、パグが1匹いるんですよ。 |
シェフ |
4匹!? パグも!? |
槇原 |
だから5匹いるんですよ、ウチに。 |
シェフ |
すっごい(笑)!! |
槇原 |
多すぎますよね(笑)。
大騒ぎなんですよ。 |
シェフ |
その中のマリオ君が
いちばんかわいいわけですね? 今。 |
槇原 |
いちばん猫っぽいんですよ。 |
シェフ |
はぁ〜。つまり、つれないんだ。 |
槇原 |
つれないです。
だから惹かれちゃう、心が。
男の子なんですけど、
マリちゃんって呼んでんです。
マリちゃん、マリちゃん、って呼んでも、
目だけこう(チラッと)向いて、
そのまま寝続けるような子なんで。 |
スガノ |
猫がシッポだけで
合図するのといっしょですね。 |
槇原 |
そうそうそうそう!
それがたまらなくて。
そのマリちゃんの
似顔絵を昨日描きました。
マリちゃんTシャツ! |
シェフ |
マリちゃんTシャツ!
それが版下になるんですね。
これからTシャツ君で刷るんですね。
難しいんじゃないですか? |
槇原 |
いや、もう、鍛練に鍛練を重ねまして。
すでに1枚作ったんですよ。
「おそば福田屋」っていうのを。
よく行くスタジオの近くのおそばやの
箸袋のマークを使って。
福助足袋みたいなマークで。 |
シェフ |
あ、かわいいかもしれない! |
槇原 |
福田屋のおやじさんには
あげなかったんですけど(笑)、
ビックリされました。
でもそういう経験が
スキルアップにつながって(笑)。
矢野さん、アメリカに住んでいて、
服のサイズが大き過ぎるって
おっしゃってたんですよ。 |
菅野 |
はいはいはい。
きっとそうでしょうね。
|
槇原 |
とくにパンツ(下着)が困る、
っておっしゃってたんで、
パンツにプリントするのもいいかな?
‥‥と思ったんですけど、
マリちゃんつきのパンツは
ちょっとどうかと(笑)。 |
スガノ |
まあまあまあ(笑)。 |
槇原 |
それでTシャツにすることにしました。 |
スガノ |
矢野さんは、マリちゃんと
お会いになったことは‥‥。 |
槇原 |
写真だけですね。
会わせたいんですけど、みんなにね。
マリオ、ケンタ、ボク‥‥。 |
スガノ |
「ボク」ちゃん‥‥?(笑) |
槇原 |
そうなんです、マリオ、ケンタ、ボク、
チャーリー。チャーリーがパグ。
それからユンボ。
これは西原先生の「ゆんぼくん」から
取ったんですけども。 |
シェフ |
西原理恵子。素晴らしい。 |
槇原 |
もう大好き。 |
シェフ |
その4匹は兄弟ですか? |
槇原 |
ううん、他人ですね。 |
シェフ |
他人が4匹いるんだ(笑)。 |
槇原 |
友達が連れてきて、
ウチに居着いちゃったりとか。
どんどん増えて、で、結局、
もういっか、もうムツゴロウさんと
呼ばれてもいっか、とか思って(笑)。 |
スガノ |
うははははっ! |
シェフ |
音楽界のムツゴロウ(笑)。 |
槇原 |
5匹になっちゃいましたね。
パグは拾った犬なんですけど。
捨てられてたんですよ。
だからかな、なんか不満あんの?
って顔してたりして。 |
|
スガノ |
いつごろから犬を飼われてるんですか? |
槇原 |
ケンちゃんが7年目なので。
ケンちゃんはね、もう親友です、僕のね。
マリオはね、永遠に末っ子なタイプって
いるじゃないですか。
そういう感じの位置づけです。
しかも、耳を噛んでくるっていうのが
かわいくてですね(笑)。
「誰も教えてないだろうっ!?
そんなことぉ!!」
っていうような噛み方をするので(笑)。 |
シェフ |
えぇっ! あま噛みみたいな? |
槇原 |
あま噛みもいいとこ。
「それ、なに? 誘ってるの?」ぐらいの。 |
スガノ |
えへへっ(赤面)。 |
シェフ |
つれないくせにそういうことをするんだ。
まいっちゃいますね。 |
槇原 |
そうっ! だからよけいに、
もうグイグイ引っ張ってくんですよ。 |
スガノ |
あ〜、それは‥‥やられますね!
そのタイプはやられますね。 |
槇原 |
やられますよ! 正直。
そうですよぉ‥‥。 |
シェフ |
じゃ、僕らはそのTシャツを
楽しみにしてますから。
もういちど取材に来ますから! |
槇原 |
あんまかわいくないかもしれないけど‥‥。 |
スガノ |
いえいえいえいえ(笑)。 |
槇原 |
がんばります。 |
シェフ |
大丈夫ですよ! |
槇原 |
いや、実はちょっとね、
ドキドキしてるんですよ(笑)。
2色使おうと思ってるので。
楽しみにしてて下さい!
|