2006年06
ホームセンターで「日向軽石」(小粒)
というものを買ってきました。
これは「日向土」と同等のものなのでしょうか?
弱酸性(PH5 ̄6)と袋には書いてありました。
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諏訪さん 「日向軽石」は、「日向土」と同じものです。
「日向土」と呼んでいますが、
実際に、軽石の小粒の名称ですので、
まさに「日向軽石」の方が、
名称としては適当かもしれません。

プランタ篇(DVD第10巻)では、
珪酸カルシウムへの言及がありませんでした。
プランタでは珪酸カルシウムは不要なのでしょうか?
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諏訪さん 珪酸カルシウムを散布する一番の目的は、
土壌が酸性に傾くのを中和することです。
プランターで新しい土を使う場合は、
雨に降られていませんので、
まだ土壌がそれほど酸性化していません。
ですので、散布の必要性はありません。
同じ土を何回も使うときには、
散布してください。
また、バジルやホウレンソウなど、
酸性に弱い植物を植える場合は
最初から散布したほうが良いでしょう。

庭に畑を作って、永田農法で野菜づくりを
はじめようと思っているのですが、
土壌が、関東ローム層であり、
その上に家族のものが黒土をいれています。
さつまいもなど、芋類を主に育てたいのですが、
土を入れ替えなければならないのでしょうか?

また、くん炭の入手方法を教えてください。
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諏訪さん 私が野菜づくりをしている畑も、
もともとは農家の方が
何十年も使っていた畑ですので、
ふかふかの黒土でしたが、
永田農法で野菜づくりをするのに
問題がでたことはありません。
ただ、水はけをよくするために、
できるだけ高畝にして、
芋類は、DVDにあるように、
液肥も少なめで育ててください。
特に、苗の植え付けから二週間は、
無肥料にしてください。
最初の植え付け時に好天が続いて萎れた場合は、
水だけをあげてください。
この間に、
美味しいイモができる部分が成長するようです。

薫炭(くんたん)は、
大き目の園芸センターで
手に入るのではないでしょうか。
私は、家の近くにあるカインズホームという
ホームセンンターで購入しています。

ベランダでプランタでの野菜づくりを始めました。
液肥の排水口への流出が気になります。
地植にしても相当量が作物に吸収されず
流出されると思われます。

その環境へのインパクトは
どんな評価研究があるのでしょう。
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諏訪さん 確かにご指摘のように、今、日本の畑では
野菜に与えた肥料は、
大半が吸収されずに残っています。
窒素、リン酸、カリの
三大要素についてのデータを見ると、
路地での一般的な農法では、平均して、
窒素は半分以上、
リン酸だとなんと9割以上、
吸収率の高いカリでもおよそ半分が、
野菜に吸収されません。
しかし、液肥は、
固形の化学肥料や有機肥料に比べて、
植物の吸収効率が非常に高いので、
土壌残存率も少ない
という実験データもあります。
液体肥料を、
しかも少なめに与える永田農法は、
路地での一般的な農法と比較すれば、
環境への影響が少ないとも
言えるかもしれません。
ちなみに、
永田農法で大規模にトマトをつくる
プロのハウス施設では、
一般家庭のベランダで流れる
生活排水としての量とは違い、
多くの液肥が流れ出てしまいます。
そこで、それらの流れた液肥は回収され、
殺菌をした後、
養分の調整を行ない再び使用されます。
つまり、リサイクルされて使用されています。

 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN