最新の記事 2005/11/25
 
第6回へのご投票、ありがとうございました。
メールもたくさんいただき、
今、多くの方々にとって他人事ではない
問題なのだなあということがわかりました。

さて、結論はどちらになったのでしょうか。
その前に相談の内容をもう一度ご覧ください。

問題6 残るか辞めるか‥‥


人材不足、さらに事業は暗礁に乗り上げるという、
ブルーな会社の社員です。
業界や会社の将来がまったく見えず、
先のことを考えるとかなり不安になり、
最近は転職するべきかどうか悩んでいました。
そんな折、社長から社員全員に対して
「近々リストラを始めます」という
メールが送られてきました。
唐突でしたが、転職することをすでに考えてはいたので、
「これを機会に辞めよう」と思いました。
ですが、そんな自分が受け身すぎるようにも思えて、
悩み始めています。
これまで務めてきて、会社に対して
それなりに愛情もあります。

会社に見込みがなくとも再建・存続の可能性にかけ、
自分なりに発言・提案をして支えていくべきか、
見込みのない会社として、会社と自分、
それぞれの将来のためにも、賢く辞めるべきか‥‥。
‥‥それ以前にリストラされたら、
悩みようのない問題なんですが、
自分なりの決断はしたいと思います。
(みーたん)



会社も自分も、いまひとつ先が見えない、
という不安が、ややこしいですね。

選択肢は次のふたつです。

A:会社の再建・存続のためにがんばる
B:会社と自分の両方のために、辞める

では、みなさんの投票の結果を発表します!



会社を辞める!
   
   


どちらもたいへんだと思いますが、
このようになりました。幸運を祈ります!

集計の結果としては、はっきりと差がついていました。
どうぞごらんください。

投票総数:6199

A:がんばる 17.8%
B:辞める 82.2%

男女別
女性

A:15.4%  B:84.6%
男性

A:22.8% B:77.2%

男性の方が、
A:会社の再建・存続のためにがんばる」の割合が
多くなっています。


年齢別


女性



男性


年齢が若い方は「がんばる」が多く、
20歳代からは「辞める」 が多くなっています。

いかがでしたか。

最後にメールを紹介いたします。
今回はたくさんの経験談が集まりました。
すべてを紹介できなくて、すみません!
貴重なお話を、ありがとうございました。

次回もぜひご参加くださいませ!


=
私の経験や、知人たちの経験をみると
辞めたほうがよいといいたいです。
まだ25歳くらいのころ、ある会社から独立した人たちの
会社に誘われ入社しました。
2年ほどしたころバブル崩壊の影響が来て、
スポンサーだった会社が不動産関係だったせいもあり、
雲行きが怪しくなりました。
親会社との関係、自社の状況などを社員に公表した上で、
残るか辞めるか決めてくれと上の人に言われ、
幸い独身OLだったためある程度余裕もあり、
25名ほどの会社の最後の3人にまで残りました。
でも辛い思い、悲しい思いたくさんしました。
み-たんさんの会社は
再建がうまくいくかもしれませんが、
私がいたその会社は
倒産への残務整理でしかありませんでした。
再建は、日産のゴーンさんのように敏腕経営者が、
ものすごいリーダーシップを発揮しなければ、
そうそうできません。
それでも立ち直ったときのメンバーにあなたがいれば、
それはとても誇らしいことでしょう。
それでも何年かかるか、立ち直るかは見えません。
もともと転職を考えていたのなら、
すんなりやめても大丈夫ですよ。
ただ転職先で満足いく仕事につけるかどうかは
わかりませんが、転職したほうが
いろんな可能性があることは確かでしょう。
がんばれ。
(まつがいきりん))

=
身につまされる話です。
「がんばる」の方を選んだのは、相談者の方が、
いい意味で会社への思い入れを
強く持っているように感じたから。
そうでなければ、辞める方の選択肢を、
「賢くやめる」という言い方はなさらないでしょう。
この方がもし辞めたら、「賢く辞めた自分」という
後ろめたさを持ち続けてしまうような気がします。
それに、もっとクールに言うなら、
このご時世、辞めて転職することが
本当においしい結果につながるのかどうか、
それはそれで疑わしい。
結局、どちらを選ぶのも賭けなのです。
それなら、「計算」よりも
「心」で選ぶ方が後悔が残らないし、
いつかはいい結果に結びつくと思います。
がんばってください、応援しています。
(mm・42歳・女子・会社員)

=
辞めるに一票です。
自分や家族の生活を逼迫してまで、
愛せる会社の存在。
それ自体が、私わからないんですよ。
会社の為に何かしたい、と思ったことが無くて。
でもそれも、ちょっと淋しかったりもします。
真剣に働いたことが無いとも言えるので。
(もと・女性・20代)

=
「会社の再建・存続のために頑張る」に
投票しましたが、
これは自分自身に対する回答なのかもしれません。
自分自身、同じような状況に立たされていて、
この間、結論を出したばかりです。
その際、徹底的に掘り進めた穴は、
会社の状況やら世間の趨勢やらといった外堀ではなく、
「逃げ出すのか、先に進むのか」という、
自分に対する問いかけです。
自分はどうやら「逃げ出す」と思っているらしいし、
それならば、賢いやり方かどうかは別に、
逃げ出すのは嫌だったので(性格の問題です)、
愛着のある会社に残ることにしました。
年をとると、こういったフットワークは
どんどんなくなってしまうのかもしれません。
そもそも選択できなくなる状況になる前に、
自分で決められるうちに、
自分自身の意思を決めておくのは重要だと思います。
(32歳・男性)

=
僕だったら絶対に辞めると思います。
会社は自己実現の機会を与えてくれる場ではあるけど、
その存続、または利益が
自分の夢そのものにはなり得ないと思うからです。
(自分が経営層に居る場合や
 自分で作った会社の場合は当然除きますが)
ここは一つ、此処まで俺を育ててくれて有難う、
という気持ちで
新たな挑戦をしてみてはいかがでしょうか?
(23歳・男性)

=
正直、どちらを勧めてよいものやらわかりませんが、
「辞める」に投票しました。
自分も、そのような状況に立たされたことがあるので、
その時の心境を。
私の場合、辞めたいと悩んで決断できないでいるうちに、
会社からリストラされました。
とても複雑な気持ちでした。
どうせ辞めようと思っていたのだから、
会社都合で辞めるということは、退職金も、
自己都合の場合よりずっといいし、
失業保険も比較的すぐ出るし、ここは割り切ろう、
と思う一方で、「やめさせられるんだ」という悔しさも
相当なもので、今でも、その時分のことを思い出すと
苦いものが込み上げます。
自分からさっさと辞めておけば、
もっと晴れやかに会社のことを思い起こせたでしょう。
でも、答えは、どう見るかで違うんですよね。
続けるにしろ、辞めるにしろ、会社に決められる前に、
自分で決めるということが
大事なんだろうと思います。
(フラれる前にフレなかった女)

=
最後まで頑張るべきだと思います。
自分ならどういう流れで会社が消えていくのか、
最後まで観察すると思います。
その中で、会社を存続させている
最も大きな原動力を見極めたいからです。
今、辞めたら何も残らないような気がしませんか?
完全燃焼してください。 
もし、僕が社長なら今、進んで辞める人に
これからお給料をあげたくないですもの。
今、あなたがいろんな意味で試されていると思います。
頑張ってください。
よき人生を送れるように心から祈っています。
(M)

=
会社がリストラを再建の策として考えているなら、
そしてあなたが転職を考えていたなら、
それはお互いの思惑が一致している、
と考えるのが普通です。
それによって、転職を考えていなかった社員が
一人救われるという考えもあります。
転職をして、その会社とまた何かの機会に
一緒に仕事ができる事を祈り、円満に辞めましょう。
(長々老々・44歳・男性)


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