最新の記事 2006/04/21
 
「ややこしい問題。」第25回の結果を発表します。
たくさんのご投票、ありがとうございました!

今回はメールでたくさん、
ご自分の経験と照らし合わせた回答が届きました。

それぞれの状況でそれぞれの選択がありますが、
ともあれ今回の結果はこうなりました。

まずはご相談をもう一度お読みください。


問題25 東京に残るか、田舎に帰るか‥‥


東京で同棲していた、
つきあって3年になる彼氏に、
最近ふられました。
そもそも東京に来ることになったのも
結婚する気で、彼氏にくっついてきてのことです。
それで、もう25歳だし、
一人っ子だからいずれにしても将来的には
親の面倒を見る為に、田舎へ帰らないといけないので
将来のことを考え、今から田舎に帰るか、
このまま東京で一人暮らしをしていくかで
悩んでいます。

田舎に帰りたくない、東京に居続けたい理由は、
やりたい仕事ができないのと、
見たい映画やイベントが無い
(生活が退屈になる)こと。

東京にまだ居ることに疑問を持っている点は、
自分がそんなたいそうな仕事をしていない
(わたしにとってはやりたい仕事ですが)
ということと、
田舎には仲がいい友人がたくさんいるということ。
どうせいつか田舎に帰るなら、
早めに帰って、結婚相手を田舎で早めに
見つけた方がいいんじゃないかということ。

このままずるずる東京にいて、
もし東京で好きな人ができても
親の事はどうするのか、結局親のことがネックで
別れるんじゃないかとか不安になります。

自分一人では煮え切らないので
みなさんの意見を聞かせて欲しいのです。
宜しくお願いします。
(K子)



25歳ならばまだ若いし、
やってみたいことがなんでもできそう。
でもいつか帰るならば、年齢が高くなってからでは
田舎の生活になじみにくいかも?

将来はわからないから、ややこしいですよね。

みなさんなら、どうされますか?
選択肢は次のふたつです。

A:早めに田舎に帰る
B:東京に残ってみる

それでは! みなさんの投票の結果を発表します!


東京に残ってみる!
   
   


と、 決定です。
東京へ来たのも何かの縁。
まだまだ、がんばってみましょう!

さてその内訳はこちらです。

投票総数:4622

A:早めに田舎に帰る
43.6%

B:東京に残ってみる
56.4%

田舎に帰る、という意見も多かったようです。

では、男女別ではいかがでしょうか。
男女差はいかがでしょうか。

男女別

女性

A:42.2%  B:57.8%
男性

A:47.7% B:52.3%

男性のほうが、「帰る」ようです。
親の元にいるのは、男の子供という意識が
やはりあるということのようです。

さらに、年齢別ではいかがでしょうか。

年齢別
全体


女性


男性


圧倒的に、年齢が上がるにつれ、
「早めに田舎に帰る」を選んでいます。

田舎とはいえ、自分の地元ですから、
戻るのもおすすめだよ、という
先輩たちの意見とも言えます 。

投票をありがとうございました。
結果をご覧になってのご意見は、
ぜひこちらまでお送りくださいね。


では、メールをご紹介いたします。

ほんとうにたくさん、
「自分のことかと思いました」や、
「わたしはこうしました」というメールをいただき、
たくさんの方にとって
「ややこしい問題」だということがわかりました。

それぞれのお気持ちやお考えを、
どうぞ、お読みください。
来週もよろしくお願いいたします。


=
今の自分に集中して。

「東京に残ってみる」に一票です。
田舎にどれほど仲の良いお友達がいるのかは
わかりませんが、3年間の間、親しくしていなければ
戻ってすぐ親交が復活するというのも、
相手の立場になると
こちらの都合では計れないと思います。
田舎で結婚相手を見つけるというのも、どうやって?
これも予測がつかないことではないでしょうか。
東京がけっして良いわけではありませんが
まだお若いうちに田舎に帰れば、
経済的に、また精神面でも、
かえってご両親に甘えてしまうことになるのでは
ないでしょうか。
ご両親がお元気なうちは、
将来について介護の心配はせずに、自分のシアワセ、
生き甲斐を追求して欲しいなと思います。
田舎が望む環境であれば、それでもいいのかも。
でも介護をしなければならない現実は、
実際はとてもたいへんな事だと思います。
将来介護をすると心に決めていらっしゃるのでしたら、
なおさらそれまでは、できるだけ自分の人生を
精一杯充実させてください。
私はずっと両親と共に暮らして、
まさに今介護の現実にたたされています。
哀しい事です‥‥。
K子さんには、今は自分に集中してほしいな、
となんだか願ってしまいます。
(窓子)

=
東京へは遊びに。

同じ悩みで1年間悩んだ末、
去年の6月に東京から地元へ戻 りました。
今は職にもありつけ、
やっと生活が落ち着いてきたところです。
私はKさんよりずっと年上の34歳です。
はっきり言って30歳すぎたら
田舎ではかなりつらいです。
基本的に給料は東京よりかなり安いし
女性はほとんど派遣社員での雇用です。
おっしゃっているように文化施設、
イベントもありません。
周りはみんな子持ちです。
結婚相手も皆無です。
でも両親と過ごす時間ができること
東京で味わえない自然の移りかわりを
本当に感じられること
ゆったりと流れる時間とあくせくせず、
本当に他人に思いやりをもって
接してくれる人達に囲まれて暮らせることは
素晴らしいことです。
もともと自分の体内時計は
田舎時間(のんびりや)なので
今はほとんどストレスがありません。
けど私も10年東京にいたので
文化・イベント・ファッションに関しては
月2回くらいは東京に出て欲求を解消しています。
それくらいがちょうどいいかもと最近つとに思います。
25歳なら28くらいまでは
東京にいても問題はないけれど
どうしても! という目標がないのであれば
田舎から東京へ遊びにいく生活をおすすめします。
(金魚・女性・34歳)

=
両親を東京へ呼びました。

どこでどんな縁があるのか判らないのが結婚です。
地元で結婚しても転勤しちゃうかもしれない。
だったら納得のいくまで東京にしがみついてみるのも
一興かと思います。
いざとなったら親を東京へ呼べばいいのです。
私も両親を田舎から呼びました。
田舎には田舎の良さも当然ありますが、
やっぱり医療とかの心配があるのです。
たとえば大きな病気をした場合、
別の街まで行かないとダメなくらい田舎だったので‥‥。
親としては地元の友人知人との別れが
寂しくもあったようですが、
今は孫と共にいて、楽しそうに見えます。
これでよかったのかな、と迷うことも未だありますが
どんな結果でも迷いはあったかと思います。
これが私の出来る精一杯だったんだと、
胸を張って頑張ってますよ。
(こもも)

=
志が達せられないのなら。

「A早めに田舎に帰ってみる」
を選択いたしました。
私は大学卒業と同時に上京して6年になります。
学生時代の友人も卒業後上京した人が
何人もいますが、その友人達と良く話したのは
「志が達せられないなら
 東京は長くいる場所ではない」ということ。
確かに東京に比べれば地方は遊ぶ場所も
情報も少なくて最初は退屈するかもしれません。
でも、生まれ育った故郷なら
すぐその状況には慣れると思います。
幸いK子さんには地元に
ご友人もたくさんいらっしゃるということですし。
25歳と言う年齢は確かにまだまだ若いですが、
取り立てて東京にいる確固たる理由がなければ
さっさと帰って親孝行してください。
このまま東京にだらだらいて
もし何も状況が変わらなければ、
歳を取れば取るほど田舎に帰りづらくなると思います。
帰った頃には地元の友達はみんな結婚していて
独身の立場がつらくなるってことも
地方の田舎にはあり得ますしね。
(きゃん)

=
好きな仕事に出会えたなら。

私は実際に残った派なので、
思わずそちらに投票していました。
私も彼氏にくっついて東京にきて、
そのあと彼氏がなんと大阪に転勤になってしまい、
でもそれから仕事を選んで
遠距離恋愛を放棄してしまいました。
本末転倒です。だけど後悔はしていません。
仕事に勢いで突っ込める年齢って
限られているんじゃないかなぁと思います。
私は今28歳で、実家には
「そろそろ結婚して子供を」とかいわれてますが、
雅子妃殿下だって38で出産したんだし
だいじょーぶ! と自分にも言い聞かせて仕事してます。
後で、「親に言われたから結婚したのに」とか
「親のために地元に帰ったのに」って、
人のせいにして後悔したくないのです。
彼氏じゃなく、仕事を選んだのも、
彼氏のために仕事を辞めたのに、って
人のせいにして後悔するのがイヤだったからです。
女性は出産とか、いろいろな問題で
仕事を続けることが困難に思えることもありますけど、
やれるだけやってみたら、
また道が開けることもあるんじゃないかな。
もうちょっとだけ、がんばってみてほしいです。
それで、「たいしたことやってない」なんて言わないで、
「やりたい仕事を存分にやってる自分」を
楽しんでほしいと思います。
好きな仕事に出会える人なんて、
そうそういないですから。
私もがんばりたいです。
(Tia・28歳・会社員)

=
家族や友人の元へ。

田舎に帰る方に一票投じました。
K子さんが、最終的には田舎へ帰って
親御さんの世話をしようと考えているようなので
それなら早めに戻って、地元で家庭を築いて、
安心させてあげる方が前向きかな、と思ったのです。
地元にお友だちがいっぱいいるなら、なおさらです。
25くらいなら、まだ独身でお互い余裕があるんだし。
田舎の暮らしが退屈になるかどうかは
K子さん次第ですよ!
ちょっと前なら、東京と田舎では
手に入るものも情報もずいぶん違ったけれど、
今はインターネットなどのおかげで、
そんなに違いません。
東京で一人でやっていくのは、
経済的にも精神的にもけっこう覚悟のいることです。
もともと彼氏にくっついて出てきて、
いま積極的に残る理由が乏しいのなら、
一度家族や友だちのいる場所に戻ってみるほうが
いいと思います。
(30代・Sophia)

=
得がたい体験を。

あなたの人生、あなたのために
お使いになったほうがいいです。
やりたい仕事を続けるべきです。
好きな仕事をたいした仕事じゃないなんて
言っちゃいけませんよ。
一人っ子だから親を見なくちゃいけないって
気持ちは解るけど、親を見るってどういうことですか。
今はきっとご両親もまだせいぜい60代でしょう。
今何を見るの? ご両親がもっと年をとられて
助けを求めてからだっていいじゃないですか。
20代というのは自分を創る時期だと思います。
先のことは誰にも解らないのだから、
今しっかりよおく考えて自分を大事に
生きていって下さい。
失恋して人恋しいのもあるでしょう。
でも友人というのは
どこに居てもなかなか会えなくても友人なんだから、
東京に居て、田舎の友人と付き合うのだって可能です。
今、ちょっとの寂しさに耐えて
東京で一人で生きてみるというのも
得がたい体験になると思います。
どちらにしても悔いが残りそうな時は、
好きなことを優先した方がいいと思います。
(50代女)

=
ご両親にとって、子供は‥‥。

私のこと? と思ってしまうくらいでした。
私も、結婚する気で彼氏にくっついて東京へ行き、
同棲していました。
そして、25歳の時にふられてしまったんです。
私はA派です。
そして、実際に、私もすぐに故郷へ帰りました。
私の場合、結婚のことはあまり考えませんでした。
それよりも、K子さんも気にして
いらっしゃるようですが、親のこと、です。
ご両親は、若いようで、でも、
高齢者としての仲間入りを既にされているか、
あるいはその直前といった年齢ではないでしょうか。
親はこれからだんだん年をとり、そして
子どもが思っているよりも早く
介護が必要になることもあります
(実際私も、帰郷してまもなく
 親を介護する生活が始まりました)。
ですから、なるべく早く帰って、
ご両親のそばにいてあげては如何でしょうか。
今は、K子さんはやりたい仕事に就いて
充実されているようですが、仕事って、
いくらでも代わりはいるんですよね、残念ながら。
でも、ご両親にとって、お子さんとしての
役割を果たせるのは、K子さんだけなんです。
思い切って、帰ってみては如何でしょうか。
東京にいる、最大の理由がなくなったんですから。
ご両親もきっと待っていらっしゃると思います。
傷心の娘を心配していらっしゃるんじゃないでしょうか。
(39歳・女)

=
自分の帰る場所。

今回の結果、凄く気になります。
なぜなら私も同じ理由で迷っているからです。
私の場合は兄弟がいるし、いずれ親の面倒を‥‥
という訳ではありませんが、でも以前から
「老後は田舎に帰って過ごしたい」と思っています。
K子さんと違って、私は今している仕事に
何の魅力も感じていません。生活の為に働いています。
だけど、都会から離れると
やっぱり毎日つまらなくなると思うんですよね。
でも、田舎に帰って仕事を見つけるのは、
本当に難しいと思います。
だいたい田舎って、仕事の量が圧倒的に少ないし。
特に年齢が上がると無いに等しいのです。
私の年齢だと厳しいけど、K子さんの年齢なら、
まだ仕事は見つけられると思います。
私が30過ぎてから知った事は
「田舎って、昔は嫌だったけど、
 結局自分の帰る場所なのかも」ってこと。
そして「やっぱり帰るとほっとする」ってことです。
この気持ちに気付いてしまった私は、
田舎に帰ろうかなと言う気持ちが強くなっています。
今回の結果と、投票された方の意見で、
私も考えがまとまるような気がします。
(30代・女・そこそこ都会在住)

=
帰れなくなりました。

実際に「とりあえず東京」を選んで、
その結果、今さら田舎に帰れなくなった35歳です。
「早めに田舎に帰る」に投票しました。
K子さんは「いずれ田舎に帰る」決心が固そうなので、
それならば、早いに越したことはないと思います。
私は大学入学と同時に東京で暮らし始めました。
就職直後くらいまでは、いずれ田舎に帰ってもいいかな、
と思ってました。
今でも、帰ったら親は喜ぶだろうな、とは思います。
でもでも‥‥。就職して年月を経てしまうと
名残惜しいそれなりの人間関係が出来てしまいます。
それに、田舎で仲のいい友達も、
就職したり結婚したりでみんな別の街へ
行ってしまいました。そして何より不安なのは、
ずっと田舎で暮らし続けて来た人たちの間では、
長年にわたる共通の経験から、
あうんの呼吸のようなものが
形成されているような気がするんです。
私は今更その中にうまく入っていける自信がありません。
帰ってみたらそんな心配は
あっさり消えるのかもしれませんが‥‥。
(35歳、女性)


このコーナーへの感想、
または、解決したいあなたのおなやみは、
メールの表題を「ややこしい問題。」と書いて
yayakoshii@1101.comに送ってくださいね。

「ややこしい問題。」は、
毎週火曜日に投票を開始し、
金曜日に結果を発表します。
どうぞよろしくお願いいたします。
 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる
©2005 HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN All rights reserved.