『つれづれぐさ』
よしだけんこう
【『徒然草』吉田兼好】
「よしだ先生!
よしだけんこう
先生!
いい加減、新連載の
タイトルを決めてくださいよ!」
「だって、
そもそも中身が決まってないんだもん」
「いまごろ、なに言ってるんですか!
企画は山ほどあるって言ってたくせに!」
「あー、あー、うるさいなあ。
じゃーもー、日記。日記っていうか、
なんか思ったこと、適当に」
「そんな企画、成立するわけないでしょ!」
「いいんだよ。連載の1回目で、
そういう適当な内容だよって、
読者に伝えるからさ。
『つれづれなるままに日ぐらし
硯に向ひて、心にうつりゆくよしなしごとを
そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ』
なんつったりしてさぁ」
「そんな適当な‥‥」
「あ、タイトルも決まった! いま決めた!
『つれづれぐさ』
! どうこれ!
なんで『くさ』なのかよくわかんないけど!」
「そんな適当な‥‥」
とじる