本読む馬鹿が、私は好きよ。 その1:藤沢周平を読む人々。 |
つぎ読むべきは、「用心棒日月抄シリーズ」なり。
_________________________________________________ 『用心棒日月抄』シリーズを強くお勧めします。 やむを得ない理由から脱藩して、 江戸で浪人生活を送る主人公ですが、 1件1件の仕事には、 お金を払って用心棒を雇うだけの 複雑な事情があるわけで・・ 長屋や口入れ屋(バイトあっせん業?)の親父など 江戸の人とのふれあいや、留守を守る国元の許嫁 (のちに妻)のけなげさなどに引き込まれて、 すっかり気分は江戸の町娘。 藤沢さんの作品には テレビ化されているものも多いのですが、 ここはやっぱり、「本」で読んで欲しいです。 夫や姉に読ませるのは、もうあきらめました。 (わたしの本をただで読めるのに全く興味なし) 違いがわかるほぼ日読者の方々に おすすめしたい作品です。 にゃるこ _________________________________________________ やっぱ『用心棒日月抄』シリーズでしょ! 3部作+1巻、みたいな感じの前4冊で、 ハマリもハマッたりっっっ!!! もともとNHKのドラマを先に見たのでしたが、 それにつられて読み出したら止まらないっっっ!!! とくに第一巻は、又八郎のような市井に生きる人たちと、 そして赤穂浪士の仇討ちが時代背景として描かれ、 またそのことが又八郎と微妙に関わっても来る。 いわば「鳥の目」と「虫の目」が うまく織り交ぜられていて、 それが時代劇なのに現代性をもっているゆえんかと。 自分たちの時代だって、 自分の生活圏の出来事と大状況とが 日々重なって流れているものね。 第一巻では、26才の又八郎が、日々の暮らしに追われて だんだんと浮き世の垢にまみれていきながら、 それでも武士としての矜持を守ろうと 自分に誠実に生きようとするその姿勢がいいのです。 生きるって、こういうことだよなぁ、なんて。 そして、その又八郎が中年になった後の話が第四巻。 若かった又八郎も、 今では郷里で幸せに暮らし、 腹も出ている。 それを、久しぶりに再会した東京の妻 (って、言葉悪いけど)の佐知が、 又八郎と過ごしてきた、 決して安穏でなかった日々を回想してそっと笑う。 ああ、実に実に味わい深い、余韻の残る作品です。 ぜひご一読あれ! ダニー _________________________________________________ この方の時代小説は、本当におもしろい。 僕は以前にNHKで放送していた 「用心棒日月抄」シリーズは、 主人公の青江又八郎はじめ、 好感がもてるキャラクターばかりで気持ちよく読めます。 一人の侍が、脱藩し金に困り用心棒となって働く様を、 愉快な描写の中に寂しさや風刺などを巧みに織り交ぜて、 読み終えた後にしっかりと心に残るものがあるのです。 時代ものというと、チャンバラを思い浮かべがちですが、 チャンバラシーン自体は少なく、 それでいて退屈することなく 読み進められるのですから、ホントすごいと思いますよ。 僕のお気に入り作家の一人です。 田中貴弘 _________________________________________________ 私は「用心棒日月抄」シリーズがいちばん好きです。 佐知になりたい・・と何度思ったことか。 美和 _________________________________________________ 藤沢作品にとりこになったのは、 「孤剣 用心棒日月抄」のシリーズです。 主人公・青江又八郎が いろいろな用心棒の仕事をしながら、 根の深い事件を解決していくのです。 用心棒の仕事も様々で、これまた面白い! 私は主人公をとりまく、 準主役級の相模屋の主人や佐知も好きです。 シリーズをおうごとに、みーーんな年も取り、 時も流れて行く。 その切なさに負けないくらいの、あたたかさに触れ、 また最初から読みなおしたくなるんです。 ウルフ _________________________________________________ 『用心棒日月抄』の佐知。あなたには惚れています。 こんないい女、周平さんの世界のほかにいるもんか。 可憐で強くてよく気がついて純情で、セクシー! 和泉勝彦 _________________________________________________ 藤沢周平のよさ。それは何と言っても文章の美しさです。 風景などの描写の素晴らしさには定評がありますが、 文そのものの美しさも さすがに学校の先生だっただけのことはある。 というかんじです。 いろいろな人の文章を読んだ後に藤沢周平を読むと 「あー、ひさびさに正しい日本語の文章を読んだ」 と思ってしまいます。 それが、なんとなく律儀な感じの作風と よくあっています。 また、主人公がとても魅力的です。 決して人として立派な人ではないけれど、 というところに親近感がわきます。 鬼平や秋山小兵衛のようないわゆる 「できた人」もいいけれど、 「用心棒日月抄シリーズ」や 「よろずや平四郎活人剣」を読むと、 主人公のだめさにほっとするのです。 それなのにめちゃくちゃ強いから、 かるく惚れちゃったりして。 ゆっけ _________________________________________________ これは、このあいだちょっと darlingと話をしていたのだけれど、 「時代小説には、色気も重要だよね〜〜。」と。 話にでてくる「佐知」という女、 知りたいこと限りなし。 ああ、皆さんのメール読んでるだけで、 その気になって、泣けてくる。 (泣きすぎ?) さ、早くよまなきゃ! |
2001-11-29-THU
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