本読む馬鹿が、私は好きよ。
その13:ジョン=アーヴィングを読む人

アーヴィングさんのおもうツボ

ほぼにちわ。
村上春樹を読み終わり、金欠であり、しょうがないので、
グレート・ギャッツビーなんか読んじゃって、
無常観にひたっております。

みなさん、いま何読んでますか?

さて、今日でとうとう終に、アーヴィング特集も
おしまい。ああ、さみしい。
最終回は、『未亡人の一年』と『サーカスの息子』っす。
当然ながら、どちらもオチがつきます。
そうなんだよな〜と言いながらぐっすり眠れる感じです。
ちょっとさみしいけれども。

では、『未亡人の一年』から。

未亡人の一年〈上〉
ジョン アーヴィング (著),
都甲 幸治 (翻訳),
中川 千帆 (翻訳)
単行本: 438 p ; サイズ(cm): 18 x 13
出版社: 新潮社 ; ISBN: 410519108X

未亡人の一年〈下〉
ジョン アーヴィング (著),
都甲 幸治 (翻訳),
中川 千帆 (翻訳)
単行本: 419 p ; サイズ(cm): 18 x 13
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191098





わたしにとって一番新作が待たれる作家の一人です。
これでもか、というしつこさは
長編マニアにとっての麻薬です。
「未亡人の一年」は
ショッキングな冒頭シーン、
そそられる各章のタイトル等、最高ですね。
タイトルの原文が知りたいあまり、
ペーパーバックを買ってしまったくらいですから。
いつもながら、登場人物達が
なんでこんなに
セックスで
悩まされるのでしょう。
そしてなんて不器用でチャーミングなんでしょうね?
読み終わると
「ああ、
 またアーヴィングさんの
  思うツボ」

ってくやしいながら感動させられてました。
(ぼんじ)

おすすめは「未亡人の一年」です。
人気女流作家、ルース・コールをめぐる物語。
もう3回は読み返したかな。
小説家志望の人は必読、だと思う。
自分は別に小説家になりたいとかはないんだけど、
それでも、この作品を読むと、なんだか
「優れた仕事をしたい!」
って気になります。
背すじが伸びます。
(トモ朗)

全作オススメと言ってしまいたいですが、
近作「未亡人の一年」をイチオシにしてみます。

子供の頃や少年期に見たり、感じたりした風景から
その後の
人生に染みこんで行く人生観
というものを 実感できます。

アーヴィングの作品の中の登場人物は(どの作品でも)
本当に生きている人間くささを持っていて、魅力的で
今日もどこかで困ったり笑ったり、腹をたてたり・・
なんてしているんじゃないかと思えます。

この小説の中に出てくるパパの絵本も本当にありそう。
つい本屋で探してみたくなります。
(ヨコピ)



じゃ、最後に。
これは、オマケ。
じつはあんまりオススメがなかったのですが、
モギはこれがいちばんすきなんだけどなあ。
とおもって、蛇足的にオススメしておこうと。


サーカスの息子〈上〉
ジョン アーヴィング (著),
John Irving (原著),
岸本 佐知子 (翻訳)
単行本: 451 p ; サイズ(cm): 18 x 13
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191063

サーカスの息子〈下〉
ジョン アーヴィング (著),
John Irving (原著),
岸本 佐知子 (翻訳)
単行本: 484 p ; サイズ(cm): 18 x 13
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191071


たぶん、「インド好き」っていう
ジャンルの人にもたまらんと思います。
あのだらだらと続く長編に
さまざまなとんでもない人々が登場して、
話は過去からの因縁がからみついて。
まあ、とてもアーヴィングらしくインドらしい話です。
しかも殺人なぞが起こりましてスリルも暴力もあり。

主人公の「自分は何者であるのか?」という悩みを
あんまり持つ必要のないような、
ピュアなジャパニーズであるワタクシなどは、
その悩み
(ほんとはそんなの抱え込んだら大変だろうけど)を
持つことってカッチョイイなあ。
とおもったりしました。

なんとなく、だらだらと時間があるような旅に
もっていくとイイかもしれませんなあ。

というわけで、見苦しく語りましたが、
アーヴィング好きってことで、お許しを!

それでは、次回より、↓です。

第14回は、
「真保裕一を推す」

です。

50字から800字の間くらいの分量で、
真保裕一の
よさ、おもしろさ、すばらしさ等を、
メールで送ってください。
あ、初めてよむのはどれがいいか?
なんていう視点も大歓迎さ。
オススメは小説に限らないですよ〜。
なかに書名なども紹介してくれると、
すぐに買いに行けたりして便利ですよね。

宛先は
yomu@1101.com
メールのタイトルは
「真保裕一」としてください。

ご自分の名前などは、書きたい分だけ書いてくれたら、
それでけっこうです。
また、出版社の方々の「自薦的」な投稿も、
お断りなんかぜんぜんしません。
なんなら、ご本人からの投稿も、オッケーです。

2002-09-23-MON

BACK
戻る