本読む馬鹿が、私は好きよ。 その14:真保裕一を読む人 |
ページをめくる手はとめられない。 ほぼにちわ。復活ののろしをあげましたので、 じゃんじゃんいきますよ。 さて、ワタクシはといえば、 引き続き横溝の沼地におります。 生首が風鈴になってて・・・・。 という状況です。 (ここで違う作家をオススメしてどうする、自分よ。) さて、前回「ホワイトアウト」を オススメしてもらいましたが、 実は、メールの総数は、こちらの 「奪取」のほうが多かったのでした。
「奪取」を推します。 復讐を果たすまで決して「やめない」。 情熱などとは決していえない、 その「動機」はなんなんだろう。 真保さんは地味な公務員を主人公とした 小役人シリーズが有名ですが、 かの「岩窟王」「史記の臥薪嘗胆ものがたり」にも 勝るとも劣らない、 分厚い上下巻を イッキ読みさせる魅力。 アイデア・テーマの斬新性、 後味のほろにがさ、エンタティメント性、 文章力に描写力、キャラクター設定や、せりふまわし。 この作家の、最初の一冊がこの本だったことは、 小人にとって運のいいことだったような気がします。 まだまだ未読作品もたくさんあり、うれし〜んだ、 これが。 97年、日本推理作家協会賞と山本周五郎賞をW受賞した、 涙と笑いの傑作長編サスペンス! (小人) 私のお勧めはダントツ、「奪取」です!! この本読んでからというもの、 ニセ札のニュースが流れるたび、 「あぁ、苦労したんだろうな。 福沢諭吉の目の中の線は ちゃんと本物通りに出来たんだろうか」など、 許すまじ犯罪のはずなのに、 なぜか犯人側の技術や心情に 思いを馳せるようになってしまいました。 文字量も多くページ数も膨大なのに息も付かせぬ迫力で、 日曜日まるまる使って一気読み! 予想も付かない ラストシーンには、 思わず「そうきたか!」とのけぞってしまいました。 (ぶーこ) もう〜、待ってましたよ〜。 どうして、 今までこの人の名前があがらなかったのか! はりきって、初めて投稿しちゃいますっ。 私のオススメは、なんといっても『奪取』!! 偽札作りの話ですが、 上下巻に渡る長いストーリーでも 一気に読めてしまいます。 特に、あやしいじーさんが現れてからの 展開はおもしろい。ラストもビックリです。 (とまこ) 偽札作りに励むじじいと小娘と若者?だったかな。 もの凄く分厚い本なんですけど、 中だるみとかが一切ない。 偽札作りをここまで詳しく、 細かく説明してしまっていいんだろうか と心配するほどの描写です。 真保さんの本は一冊読むとそのテーマについて 勉強ができます。 そして、人に話したくなる類の雑学が 身についちゃいます。 読後感はとても爽快です。 なので受験生にも忙しい人にもオススメです。 どうなるんだろ、 どうなるんだろってページをめくる手が もどかしくなるようなスピード感もあります。 会話がまたうまいんですよねえ。 (のぶ) やっぱり「奪取」です!ホワイトアウトもいいですが、 これもいい! いわゆるノワール小説のジャンルにはいると 思うんですが、なんかこう、 大人になりきれない少年が、 ちょっとした「悪さ」という冒険を犯すような、 そんな雰囲気がたまりません。 こういう書き方をすると、「軽いのか?」と 誤解されるかもしれませんが、 全然そんなこと無いんです! 随所に緊張感がちりばめられ、 そのなかでも群を抜くのが偽札づくりの細かい描写。 仕上がった偽札の状態をチェックするときの、 あのたまらない緊張。 読み出したら、なかなか止められません。 ハードカバーで読んでいたのですが、 電車の中であの分厚いのを 広げて読みふけってしまうほどのおもしろさです。 是非是非おすすめです。 (匿名) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ほぼ日の読書のとも、 リカちゃんにもきいてみましたところ、 「わたしも『奪取』おすすめしますー。 ちょっとでも印刷関係を知っていると、 より楽しめます。」 とのことですよ。 そうか、偽札といえども、印刷だもんな。 印刷やさん、編集の方、こりゃあぜひですよ!! |
2002-10-20-SUN
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