本読む馬鹿が、私は好きよ。

電車のなかで本を読んでいる人を見つけると、
何を読んでいるのか知りたくなります。
自分は読んでなかったけれど、
たくさんのファンのいる作家については、
「どういうふうにおもしろいの?」って聞いてみたい。
読みたい本が増えるのって、うれしいことだから。

どうぞ、この作家をよく読んでいる読者の皆さんは、
「ほぼ日」の読者に、そのおもしろさを伝えてください。

大河ドラマの延長のよう

ほぼにちわ。
このページをはじめてから、
みなさんのメールを読んで、
片っ端から「新選組関連書籍」を読み続け、
(Amazon.comの請求が怖いです。)
いまじゃ、ちょっとした新選組オタク風情の
モギモギコです。

さて、前回、沖田総司は「ヒラメ顔の優男」という
コメントをご紹介しましたならば、
おしかりを数通いただきました。
どうやら、それは言うてはならぬタブーだったもよう。
とりあえず、沖田総司は
「水も滴るいい男」ということで、
俄幕末派のみなさん、
よろしくおねがいしますよ。
でないと、辻で闇討ちにあうかもしれません。

「ヒラメ顔の優男」はおいといて。
いや、「水も滴るいい男」はおいといて。
(しつこい?)
早速本の紹介にまいりましょう。
今日は、いわゆる有名どころとは、
ちと違う本を一冊ご紹介。
紹介メールも力作ですよ。

新選組幕末の青嵐
著者: 木内昇
価格: ¥2,310 (税込)
出版社: アスコム
ISBN: 4776201607

=
テレビ・ガイド、それはそれは楽しみに読んでいます。
私も「新選組!」でハマったクチで、
それまでは時代小説が苦手で、
司馬先生の本も 開いても
読み進むことができなかったのが、
大河を見始めて以来、どれを読んでも面白くて!
それはひとえに 脳内にあのキャスティングが浮かんで、
セリフを喋り出すからなんですが。

そんなにわか新選組ファンの私が涙した一冊。
著者は木内昇さん。
草むらの写真の爽やかな装丁に惹かれて手にしましたが、
直感は正しかった。
語り手が次々代わっていく手法は
目新しいものではないけれど、
今まで読んだ他の本とは違って、
現代的な等身大の隊士達の姿が浮かんできました。
まるで大河ドラマの延長のようで、
すらすらと読めてしまいました。
それぞれの心情を思って 
時に切なく、苛立たしく、もどかしく、
自分も一員になったような気持です。
山南さんの脱走、切腹は
先にこの本を何度も読んで
既に泣いてました・・・。

正統派の方には物足りないかもしれませんが、
「新選組!」がお好きな方には
絶対におすすめの青春小説です。
友達に貸したら、非常に気に入られて
 あちこちに長旅に出ているので、
 自分用にもう一冊買った私

(kino)


=
今までの新選組小説が持っている
重厚さの代わりに、
疾走感とか若さ、

みたいなものが凝縮されていて、
切なさを感じる程です。

風景の写真が使われた素敵な装丁も、
そういったものを上手く表していると思います。
中身は一章毎に違う隊士に視点を置いてかかれています。
皆それぞれ信念があり、迷いや弱さも持っているし、
誰が正しいとか間違っているだとかはない‥‥
そのことを強く実感します。
その不条理さがまた切ないのです。
大河のように、今までわりとマイナーだった人々が
きちんと主人公に据えられているのもポイントです。
鵜殿鳩翁や清河八郎、山岡鉄太郎など…。
逆に言えば、これらの人達は
大河以前なら全くイメージが沸かなかったと思います。
どの人も個性豊かで魅力的ですが、
個人的には斎藤と平助がイチオシです。
大河が好きなのに読んだことがない人には
必ず読んで欲しい本です。
気に入っていただけるはずです。

(餡子)


ん〜。
これは買わねばなるまいよ。
とおもって、購入しましたならば、
「新選組関連書籍」にはあまり無い感じの、
えらいことおしゃれなことになっている装丁でした。
表紙に丁髷の男無し!!
紹介メールにもあったとおりに、
エピソードごとに視点が変わっていきます。
「おお、この話に、この人物か!」
という楽しみもありますよ。

最後に毎度おなじみ、ほんの手に入りやすさですが、
☆★★★★ですね。
都内大型書店では、姿を見かけませんでした。
もちろん、郊外の書店でも。
入手は、オンラインショップがオススメでっす。

オススメメール、まだまだお待ちしてますよ!
yomu@1101.com

このページへの激励や感想などは、 メールの表題に
「本読む馬鹿が、私は好きよ。」と書いて
postman@1101.comに送ろう。

2004-09-03-FRI

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