ARAI&YONEMITSU
夢中になりたい!
広島・東京・世界

第23回
『レトリックス・アンド・ロジックス・マガジン』

「時計じかけのオレンジ全スラング集」
「ドラゴンクエスト全呪文集」
「流行語大全集1980-1989」
「お笑いギャグ大全集」
「北斗の拳ひでぶ大全集」
「恋する乙女の花言葉大全集」
「有名人の誕生日大全集」
「流行語大全集1970-1979」、
そして次号が「プロレス必殺技名大全集」。

なぞなぞですか? なんか深夜番組の企画?
以上、すべて月刊フリーペーパーの
『レトリックス・アンド・ロジックス・マガジン』
特集タイトル。
なに? フリペとな!
フリーペーパー『カエルブンゲイ』編集人としては
聞き捨てならんですな!
特集だけの誌面で、他にコラムとか他の記事とか
いっさいなし。「北斗の拳ひでぶ大全集」のときは、
北斗の拳についてのマニアックな情報と、
悪党どもの倒れるときの「ひでぶ」「あべし」
「死にやがあれっ!?」などの奇声が
ズラーッと並んでいるだけ、という徹底した特集ぶり。
すがすがしいほどのスタイリッシュな作りです。
あれ? わたしそれ知ってるかも。
A3くらいの大きさで、裏表印刷してあるやつで、
すごい緻密な表組が
ぎゅぎゅぎゅーっと詰まってるやつでしょ? 
『カエル』の配布してるときに見かけた。
吉祥寺のヴィレッジヴァンガードの入口に
吊り下がってた。
なんじゃこりゃ? と思って貰ってきたことあり。
おいらは、中野ブロードウェイのショップに
置かれていたのを見つけて、おおおおお! と驚いて、
さっそく作っている中村さんに連絡して、
バックナンバーを送ってもらったりして、
さらにメールで質問してみたりしたよ。
すばやいねえ。
では、以下、メールで答えてもらったものを引用。

Q. 1人で作っているんでしょうか!?

A. 1人なんです。(涙)

Q. 月刊、1号1特集、12号完結、全12色、と、
  全体をコントロールして作られている
  印象を受けるのですが、なんの特集をするかは、
  最初から決定しているのですか?


A. おおまかな方向性は決めてあります。

Q. クオリティの高さや、全体のストイックな
  コントロールされ具合をみていると、
  何か明確な目的(たとえば全く新しいタイプの
  出版業界向けリクルート活動!?とか)を持って
  作られているように思えるのですが?


A. 特にないんですけど、こういうのを作っていれば
  お仕事くるかなぁと思って始めました。
  ちょっとだけくるようになりましたけど…。
  本当にちょっとです。
  あと、雑誌を作りたいと思ってまして、
  これらはその伏線にあたるものです。

Q. スモールライト中村さんは、何者!?

A. ごくごく普通の26歳です。
こうやって無料というかフリーで、クオリティの
高いものを出すという作戦の心地よさって、
インターネットをやっている人って感じ方が
すごく違う気がする。
最初から12号で完結するって決めてるところがスゴイね。
そういうふうな『スタイル』って考え方もあるね。
参考になりました〜。

●『レトリックス・アンド・ロジックス・マガジン』
データ
1999年4月に第1号発行。
以下月刊ペースで12号で完結予定。
最新号は第8号。


「言葉遊びを学問する結構マジメなフリーペーパー」
とのこと。

To be continued.

2000-02-06-SUN

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