ソブエ「そうなのよね。
その気になるまでが、けっこうねー。
ぼくも、その気になってないときにやるのは
たいていうまくいかないぞ。
そんなときは、やらないのが一番!
なんて思っちゃう」
MM 「MAYA MAXXはね、
実に仕事が早くて、実に仕事量が多いよ。
それでもね、ホントのこと言うと
その気にならないときもあるし、
やる気がない時もあるよ。
誰も気が付かないけどね。
だけどね……仕事を自分で差別しないように
ある時決めたんだ。
それでやる気がないってことを
考えないようにしました。
つまりさ、やる気がないとか
できないかもしれないとか
……そういう事をないことにしたんだな。
やる気なんてあってもなくても
どっちでもいいやってさ」
ソブエ「なるほどねー。
自分のやる気がどうなんだってことになんて
縛られないッ!っていうことかな。
さすが! MAYA MAXX。
いいこと言うねー。
やっぱり、自分がその気になってしまう操作みたいな
そんな自分でいつづけられることの気力というか
……なんというか、そんなような
エネルギーの持ち方が大切なのかもね」
MM 「そうなんだよね。絵を描くこと以前にさ……。
もうね、いい絵を描きたいとか思ってないの。
出来上がったものの事はどっちでもいいんだ。
描いてる時が楽しくて面白くておかしければ、
自分は幸せなんだよね。
自分が幸せだと、どう転んでも
いい絵になっちゃうじゃない……。
そしたら、また楽しくなっちゃうんだよね」
ソブエ「うんうん。そうだね。
でもさ、幸せでしかもいいものができちゃう時ってさ
早いのか?というと、
ぼくの場合は、そうでもなかったり……。
その時の締め切りの時間にあわせて
作業時間が変わってくる。
つい、ぎりぎりまでやってしまう。
……というか、ぎりぎりすぎたところまでかも。
デザインだからなのかなぁ?
それは関係ないのかなぁ?
ね、ね、MAYA MAXX。
絵の場合はどう?
締め切りのある絵ってさ、
締め切りのない自発的な絵とどう違う?」
MM 「締切がある絵って要は頼まれた絵だよね。
締切がない絵って要は誰にも頼まれてなくて、
自分が自発的に描く絵だよね。
絵を描くなんてさ……一番大切な事は
衝動があるかどうかなんだよね。
頼まれた絵は、確かに自発的な衝動って
訳じゃない時もあるよね。
でもさ……その中でも、自分なりの衝動を
どこかのポイントでみつけるようにしてるよ。
それと頼まれてる事を、
どこかで忘れるようにしてるんだ。
あのさ……本当はあることなのに、
ないことにするって大切だよ。
その能力は自分でも大切だし、
今かなりいけてるって思ってるな」
ソブエ「なるほどねー。そういえばさ、
できあがりの良さと、かけた時間ってさ
内容にもよるけど、最低限の時間さえ確保すれば
実はあんまり関係ないのかも。
時間かけすぎでよくなくなることもあるし、
時間なさすぎでよくなることもある。
デザインだってそんなだから、
絵は、なおさらかも?」
MM 「人によるけど、少なくとも自分は
絵に時間をかけて良かったことはあんまりない。
こんなすぐできちゃっていいの?って
思うくらい出来ちゃうように出来ちゃった
ってのがイイし理想的。
深刻になっちゃったら、ロクな事はないよ」
ソブエ「でも、どうやってもいつまでたっても
その気になれない時は、
やんなきゃならないこととは
違うほうへ気持ちがいっちゃうよね。
そんなふうに、横道についそれていってしまう
そんな自分もわすれないことも大切かもね」
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