遅ればせながら、『祝婚歌』を知った。
詩人の吉野弘さんが、姪の結婚を祝って書いたものらしい。
谷川俊太郎さんが編んだ『祝婚歌』というアンソロジーで、
知られるようになって、その後は、
人々の口から口へと伝えられていったものらしい。
(らしいばかりで、すみませんが)
こういうことを、ぼくは
茨木のり子さんの文章で読んで知った。
さらに、この詩に関しては、吉野弘さんご自身が、
「民謡のようなものだから」ということで、
版権や使用料をフリーとしているという。
ぼくは、あえて、ここに全文引用をしないけれど、
検索エンジンで、『祝婚歌』と記入してごらんなさいな。
たやすく全文が出てくる。
また、それを掲載している人たちが、
大事なトピックのようにして、
「この詩を全文掲載している理由」を書いている。
うれしそうに、それについて書いているのも楽しい。
たったふたりのために書かれた詩が、
風に乗って日本中を飛んでひろがっていった。
(この詩は『風が吹くと』という詩集のなかにある)
そして、たくさんの祝いの場で、朗読されている。
しあわせな詩だなぁ、しあわせな人間たちだなぁ。
言葉っていい。詩って、ほんとにいい。
この詩だけ読みたい人は、ネットで検索してください。
本として手元に置いておきたい方は、
ハルキ文庫の『吉野弘詩集』、
童話屋の『二人が睦まじくいるためには』、
谷川俊太郎・編の書肆山田の『祝婚歌』など、
いろいろ選べます。
この詩、読み方によっては、
「インターネット上の礼節」にも通じると思うんだよねー。
(「今日のダーリン」より)
|