金谷ホテルから
富士屋ホテルに婿入りし
2代目社長になった
山口正造は、
宿泊客に少しでも
日本を理解して
もらうために、
ディナーの
メニュー表の裏に、
日本の歴史、ことわざ、
祭りなどをイラストや
写真入りで説明したものを
印刷して配っていました。
それは大変ユニークで、
常連客からも好評で
本にまとめられたほどです。
正造は国際交流を重んじ、
自ら万国髭倶楽部という
ウィットに富んだクラブを
組織しました。
これはその説明を
『We Japanese』に
載せたもの。
右側の上から2番目の人物が、
山口正造です。
彼は訪れたホテルの客に
顔を忘れられないよう、
このように髭を
生やしたそうです。
入会資格は最低2インチの
髭だったようですね。
立派な髭を持った
みなさんばかりなんですが、
晩年には首に絡み付いて
死なないように、
羽二重を入れていた
人もいたということです。
アメリカ、イギリス、
ドイツ、チェコスロバキア、
インド、インドネシア、
タイなどに部員がいたと
書かれています。
(江戸博学芸員・小山) |