もくじ
第1回「漢字」って何? 2016-06-28-Tue
第2回漢字のなかまたち-群れで暮らす漢字 2016-06-28-Tue
第3回漢字のなかまたち-まぎらわしい漢字 2016-06-28-Tue
第4回漢字のなかまたち-姿が変わる漢字 2016-06-28-Tue
第5回「漢態の生態学」とは 2016-06-28-Tue

静岡とマリオといきものがすきなひと。書いたり描いたりして自由気ままに生きてます。@kikai_RGB

やさしい 漢字の生態学

担当・キカイ

こんにちは、キカイです。

皆さん、漢字ってご存じですか?
と書いている文章の中にもさっそく現れました。
そうです、こういう↑やつです。

その漢字を、動物のように見立てて、
「漢字の生態学」
として研究している博士がいるというのです。
‥‥いったい、どういうことなんでしょうか?

そのおはなしを聞くとともに、
「漢字の生態学」について学んできました。

第1回 「漢字」って何?

キカイ
博士は「漢字の生態学」というのを
研究しているそうですが、
それは一体どういうものなのでしょうか?
博士
漢字って動物に似ていると思わんかね?
キカイ
うーん‥‥、思わないです。
博士
ワシは普段、動物のことを研究しているんじゃが、
レポートを執筆しているときに
ふと気付いてしまったんじゃ。
動物と漢字は似ておる!‥‥と。
そこで漢字を動物のように見立てて
調査しはじめたのが「漢字の生態学」、
略して「漢態学」じゃ。
キカイ
漢字が、動物に‥‥?
具体的にはどういうところでしょうか?
博士
じゃあ、順を追って説明していこうかの。
キカイ
お願いします。

 

博士
まずは漢字を見てみるぞい。

キカイ
これは「字」という漢字ですね。
博士
うむ。
漢字のからだは点や線でできておる。
キカイ
“目”らしきものが付いているのですが‥‥。
博士
これは「漢態学」における表現の一種じゃ。
こうやって見るとカワイイじゃろ?
キカイ
無理矢理じゃないですか。
博士
オホン、ところで、
漢字は何のために存在しているかわかるかね?
キカイ
意味を記号化して伝えること、でしょうか。
博士
そんな感じじゃな。
漢字は、単体や複数が集まることで、
メッセージを発する特性がある。
意思や思想がハッキリとしたやつらなんじゃな。
その特性を活かし、ヒトはこやつらを
伝達方法に使ってきた。
我々の生活には欠かせない存在なんじゃ。

 

キカイ
今こうして会話している中にもいますし、
たしかに漢字って身近な存在ですね。
博士
そうなんじゃ。
本の中や、街で見かける看板など、
日本中のあらゆるところに生息しておる。
我々は漢字に囲まれて暮らしておるわけじゃな。
ほら、動物っぽく思えてきたじゃろ?
キカイ
動物でもなければ、生物でもないですが‥‥。

キカイ
しかし、漢字って種類も多いし、
読み方もたくさんありますよね。
博士
うむ。
漢字の呼び方には「音読み」と「訓読み」がある。
「音読み」はほかの漢字と組み合わさったときに
「訓読み」はその漢字単体で読める、
といった役割があるんじゃ。
漢字がいる場所によって呼び方が変わってしまうのは、
ちと厄介かもしれんのぅ。
キカイ
動物でも、地域によって呼び方が変わったりしますね。
‥‥ハッ!

 

キカイ
「とらえ方」?
捉え方?捕らえ方?
博士
簡単にいえば、漢字の生み出し方じゃな。
同じ漢字でも、生み出された場所によって
その姿や大きさはさまざまじゃ。
そこでワシは、大きく2つの産地に分けておる。
キカイ
回りくどい言い方ですが、
要するに、漢字の書き方ですね。
博士
1つは「テガキ産」。
鉛筆やペンを使って、自分の手で画いた漢字のことじゃ。
姿をそっくり真似ることで生み出されるぞい。
その際、“目”のある部分からとらえるとよい。
1つ1つ姿が若干異なるため、
見た目がとっても個性豊かなんじゃ。
キカイ
ああ、あの“目”は一画目にあたる部分
だったんですね。
博士
そして、もう1つは「カツジショタイ産」。
本や道路交通標識など、印刷されたものに多い漢字じゃ。
さらに、フォントと呼ばれる場所によって姿が異るので、
そのバリエーションは実に豊富じゃ。
テガキ産と違って、その漢字の読み方を
入力することによって生み出されるんじゃ。
キカイ
そうか。
こっちは読み方を知らないと生み出せないんですね。

 

博士
さて、基本を勉強したところで、
次からはワシの研究成果である
カワイイ漢字たちを紹介していくぞ~!
キカイ
わ、わーい‥‥。
第2回 漢字のなかまたち-群れで暮らす漢字