もくじ
第1回マラソンのあとに食べたじゃがバタ 2016-06-28-Tue
第2回ベルリンの屋台で食べたカレーソーセージ 2016-06-28-Tue
第3回びしょ濡れのフジロックで食べたみそしる 2016-06-28-Tue
第4回スキー場で食べた冷たい筋子のおにぎり 2016-06-28-Tue
第5回風邪のときのりんごのおかゆ 2016-06-28-Tue

おいしい状況

担当・永野広志

本当においしいものってなんだろう?

よく「最後の晩餐」に何を食べたいか
なんて話で盛り上がったりするけど、
おいしさって、本当に人それぞれです。
それは、味覚の違いというよりも、
おいしさの記憶の違いが大きいのかも。

子どものころの話です。
風邪をひいたときはいつも、
「瓶に入ったポカリスエット」
を母親に買ってもらってたんですけど、
飲み終われば風邪が治るような気がして、
いつもよりおいしかったのです。

おいしさって、料理や、お店だけじゃなくて、
どういう「状況」で味わったのかが
大事なんじゃないでしょうか。

そんな「おいしい状況」について、
知り合いに募集してみたところ、
個人的なおいしさなのに、
なぜか「わかるわかる!」と思ってしまう
エピソードが集まりました。

あなたの周りにもきっとある
「おいしい状況」。
ちょっと味わってみませんか。



第1回 マラソンのあとに食べたじゃがバタ



3年くらい前に函館マラソンのあとで食べた
「インカのめざめ」という種類のじゃがバタです。
初めてハーフマラソン走って、爽快に疲れて、
ゴールした後に配られてたのが、じゃがバタ。
正直、え、、走った後に、じゃがいも?!
のどカラカラなのに…って思ったんです。

だけどお腹空いたし、せっかくだから食べなきゃと、
ひとくち食べたら、めちゃくちゃ美味しかったのです。
みずみずしくてあったかくて
やさしくもしっかりしたお芋の味で
バターの塩気が効いていて。
肌寒い時期だったのもあって、
からだに沁みわたりました。

(Kさん)
 

体を動かしたあとに食べるものは、おいしい。
特に長い距離を走ったあとだと格別でしょうね。
自分もマラソンを走ったことがあるのでわかります。
飲みものじゃなくて、じゃがいもっていうのが
なんだかいいですよね。
 
 

田んぼのあぜ道で食べたおむすび

地元が田舎で、
よく田んぼ作業の手伝いをしていたのですが、
その合間にみんなで田んぼのあぜに座って
食べたおむすびはうまかったです。
これを食べるために今働いているのかと、
凄いやる気がみなぎった思い出があります。

(Yさん)
 

田んぼ作業で疲れたからだに、おむすび。
シンプルだけど、本当においしそうです。
あぜ道に座って眺める景色も格別だろうなあ。

今回はからだを動かしたあとの
おいしさについてのお話でした。
汗をかいて、ノドもカラカラで、
その状態で食べるなら、
なんだっておいしく感じるのかも。
動物の基本のような、おいしさの感じ方です。

このほかにも、まだまだたくさんの
「おいしい状況」が。

(つづきます)

第2回 ベルリンの屋台で食べたカレーソーセージ