もくじ
第0回『しりとりごはん』って なぁに? 2016-06-28-Tue
第1回週末は『食材&調味料』のじゅんび 2016-06-28-Tue
第2回月曜日は『きのこチキンジンジャー』 2016-06-28-Tue
第3回火曜日は『冷たいエッグパスタ』 2016-06-28-Tue
第4回水曜日は『レタスポンチャー』 2016-06-28-Tue
第5回木曜日は『野菜のレンチン蒸し』 2016-06-28-Tue
第6回金曜日は『おひとりさまのキムチ鍋』 2016-06-28-Tue

おいしいものの周りで、暮らしています。毎日せっせとお料理の本を作っています。

おいしいものは好きですか? 
料理は好きですか? 
毎日、晩ごはんを作っていますか?

今回の主人公は、
働きざかりの女の子・ヨッシーです。

「おいしいものは大好きだし、
料理だって毎日したい気持ちはあるけれど、
晩ごはんをつくる時間には、もうパワーが残ってなくて……」

そんな“本当は自炊したい女子”のお悩みを解決するべく、
料理家&管理栄養士の金丸絵里加先生が考えました。

休日にまとめて買いものをするだけで、
平日の晩ごはんづくりをラク〜に乗りきれる、
5日分のレシピ集。その名も『しりとりごはん』

ひとりぐらしのひとはもちろんですが、
帰宅の遅いパートナーやお子さんの夜食、
いつもの晩ごはんづくりにも役立つヒントがいっぱいです。

お料理な得意なひとも、苦手なひとも、
自分のためでも、だれかのためでも、
忙しい日々の中で、晩ごはんを手づくりできたら、
自分を少しだけホメてあげたくなるかもしれません。

プロローグを含めて全7回。
週末をじゅんびの日とし、月曜日から金曜日まで、
順番に晩ごはんを作っていく仕組みです(レシピカードつき)。
だまされたと思って、まずは試してみませんか? その『しりとりごはん』
担当は、ほぼ日の塾生 長嶺です。どうぞよろしくお願いします。

プロフィール
金丸絵里加さんのプロフィール
ヨッシーさんのプロフィール

『しりとりごはん』って なぁに?

ヨッシー
はじめまして。
金丸先生
はじめまして。
長嶺
今日はよろしくお願いします!
おふたりとも初対面なので、
まずは簡単にいろいろと説明させてくださいね。

長嶺
ヨッシーはわたしが前に勤めていた出版社の後輩なんです。
当時、わたしが編集を担当していた料理本のシリーズを
よーく読んでいてくれていて。
金丸先生
はい。
長嶺 
そのときは、常備菜ブームというか、
作りおきのおかずがとっても人気があって
世間に広く浸透しはじめたときだったので、
わたしも一度にたくさん作ってストックしておくような
レシピ本をたくさん編集していました。

それで、ある日、ヨッシーが……。

ヨッシー
はい(笑)

長嶺 
ひとりぐらし用の便利なレシピはありませんか? と。
こんなに作っても保存ができませーん、と(笑)
ヨッシー
だって、ひとりぐらしの冷蔵庫は小さいんですもん(笑)
金丸先生
うん、わかります。わかりますよ〜!

冷蔵庫が小さいからだけじゃなくって、
ひとりぐらしのキッチンって本当に料理しにくいですよね。
コンロだって一口だったりするし、
まな板を置くスペースさえなかったりするし。

ヨッシー
そうなんですよ!

食材を切っていても、
狭すぎて置いておくところがないから
途中でコロコロと流しに落ちていったりして
あーーーーーーーーーーーって。

一同 
(笑)

金丸先生
それを言ったら、わたしなんてね、
「かまぼこの板の裏」を使ったりしてましたよ。
まな板の代わりに(笑)
ヨッシー
え、本当ですか? 金丸先生が?
それって、ひとりぐらしのときですか?
金丸先生
はい、そうです。
かまぼこの板、小さくて便利なんですよ〜(笑)
ヨッシー
うーん、まさにひとりぐらしテクですね!
長嶺 
しかもね、金丸先生のすごいところは、
料理家さんになってから、
実際に著書本などを出されるようになってからも
しばらくは一口コンロの小さなキッチン
だったそうなんですよ。

って、これ書いても大丈夫ですか?

金丸先生
大丈夫です(笑)
長嶺 
なので、ヨッシーの話を聞いて
真っ先に金丸先生にご相談しようと思ったんです。
ひとりぐらし用のミニマムなキッチンでも、
ちゃんとお料理はできるんだ、
ということを実証してきている方だから。
むしろ、仕事のレベルで。
ヨッシー
しかも、かまぼこの板で(笑)
金丸先生
はい(笑)
ひとりぐらしのキッチンの悩みなら、
身にしみてわかっていると思います。

なんというか、「ちゃんとやろう!」ってかまえたら、
あんな小さいキッチンじゃ、いろいろ大変ですよね。
ひとり分の料理を作る、いい方法があったら、
ひとりぐらしのひと、もしかしたら男のひととかも、
もっとキラクに料理するようになるかもしれないですし。

長嶺 
そうですね。

話はちょっとだけもどるんですが、
「じゃあ、ひとりぐらし用の便利なレシピって何?」
って話し合ったんですね。
そのとき、ヨッシーが言ったんです。
「食材をちゃんと使いきれるようになりたい」って。

ヨッシー
お料理がんばろうと思ったときって、
まずは食材やら調味料やらをたくさん買い込むんです。
でも結局は使いきれなくて、
野菜とかをくさらせてしまうこともあったりで。
むしろ、罪悪感が生まれるいうか。
金丸先生
罪悪感。
ヨッシー
はい。ちゃんとしようと思っただけなのに、
ちゃんとできない自分がわかってしまって。
シワシワになったにんじんを眺めながら、
ていねいに暮らせていない自分がイヤになったり。
金丸先生
そうですよね。大げさな話ですが、
自炊をちゃんとしていると、
人として自信がつく感じもしますよね。
「ちゃんと生活できてる、わたし」みたいな(笑)
ヨッシー
それですーーーーー!

金丸先生
もしかしたら、女性特有の感覚ですかね。
でもね、自分だけのためのごはんづくりだったら、
わたしだってあまりがんばったりしてませんよ。
むしろ、チャチャッと作ってしまいます。
ヨッシー
はい。たぶん、料理上手の人なら、
この食材が残っていたら、これを作ろう!とか、
こうしたら使いきれるかな?とか、
すぐに思いつくと思うんですが。
そのバリエーションがわたしには少なくて。
金丸先生
はい。

ヨッシー
だから、少ない食材を使っているのに、
いろんな味、違う料理が楽しめるコツとかは
なんかないのかなー? と。

たとえば、週末とかに買っておいた食材を、
月曜日から金曜日まで順番に使っているだけで、
毎日まったく別の晩ごはんになっていくんだけれど、
最後はぜーんぶ使いきっておーしまい、みたいな。

食材をしっかりリレーしていくような、
そんなレシピが知りたいんです。都合がいいけれど。

金丸先生
はいはい。
ヨッシー
それって「しりとり」みたいじゃないですか? 
って話に長嶺さんとなりまして。
長嶺 
しりとりごはん! 
ヨッシーいいじゃん、それ! 
ゲームみたいで楽しめそうじゃん、って思いました。

しりとりって「ん」で終わるとダメなんだけど、
なんだかある種の気持ちよさっていうか、
やりきった感もあるじゃないですか。
本当は負けなんだけど(笑)
使いきる感じと似てるなーって思ったのもあります。

いろいろ考えた結果、
実際そんなことができるのかな? って段階になったとき、
ここはプロの金丸先生にお知恵を拝借、と。

金丸先生
(笑)
長嶺 
金丸先生の『残業おかず』というレシピ本を
編集担当させていただいたこともあったじゃないですか。
あのときも「夜おそくまで働いているひとのためのごはん」
を紹介していたので、もうぴったりじゃないかーと。
栄養バランスもよくて、簡単に作れることに加え、
今回は「食材をムダにしない」もプラスして……。
金丸先生
はい。わたしもとっても楽しそうだな、って思って!
ちゃんと使いきれば、エコにもなりますし、
余計なものを買わないので、節約にもなりますし。

というわけで、
しりとりごはんのレシピ、できましたよ(笑)

長嶺 
ありがとうございます!
ヨッシー
わーい!
長嶺 
前置きがかなり長くなってしまいましたが、
まずはどんな感じなのか、はじめてみませんか?
お料理教室スタイルのしりとりごはん。
金丸先生
はい、そうしましょう!
長嶺 
よろしくお願いします!
ヨッシー
よろしくお願いします。楽しみです! 

(週末の「食材&調味料のじゅんび」へつづきます)

第1回 週末は『食材&調味料』のじゅんび