「ほぼ日の塾」で学びたいと思っていたことがあります。
10年前、大学生の頃のわたしは、
「日本人はみんな東京に住めばいい」
と、かなり本気で思っていました。
埼玉出身で、実家から東京の大学に通って、
スタバが大好きで、新しい店が大好きで、
雑誌が大好きで、洋服をいっぱい買って、
サークルの飲み会にもたくさん参加していたわたし。
そんなわたしは、なんでも買えて、
なんでもできる首都圏に
どうしてみんな住まないんだろう?と
本当に心の底から不思議に思っていました。
過疎とか、一気に解決するのに
どうしてみんな
東京に住まないんだろうと思っていました。
29歳の今、わたしはまったくそう思っていません。むしろ逆です。
「みんな東京じゃないところに、一度住んだ方がいい」
と思っています。
東京がなんでもできる場所だとも思っていません。
東京の暮らしが豊かだとも思いません。
29歳のわたしがずっと考えていたは、
19歳の時のわたしの疑問にどう答えたら
いいんだろう、ということです。
いま、わたしはマスコミの仕事をしています。
日頃から伝える仕事をしているのに、
自分の仕事で10年前のわたしの疑問に
答えるような仕事をしたことがありません。
2年前に、仕事で高知県黒潮町と、
そこにある砂浜美術館という場所の取材をしました。
とても魅力的な町で、魅力的な場所でした。
数ある仕事の中では、いいチャンスでした。
でも、その時の伝え方は
昔のわたしを納得させられるものじゃなかったです。
いま働いているメディアは、
「すぐ役に立つ」「今すぐ行きたくなる」こと
重視です。
「きれいな景色」が大事です。
もしかしたら今働いているところでもうまくやる方法は
あるのかもしれないけど、
なんにせよ、このままじゃダメだ!と思って
塾に申し込みました。
今までわたしが持っていたやり方で仕事をすると、
やっぱり便利で豊かなのは東京で、田舎は不便で、
きれいな景色はたまにみればいいじゃない、
といわれてしまいそうです。
でも、ほぼ日の塾で技術はもちろんですが、
意気込みをもらった気がしています。
私は、黒潮町で感じたことを「お得」とか「便利」の
フィルターをかけずに、そのまま発信できたらと
ずっと心の中に引っかかっていました。
このコンテンツで挑戦してみます!!!