もくじ
第1回知らんがな!ボタン 2016-06-28-Tue
第2回美人税の活用法 2016-06-28-Tue
第3回LGBT版テラスハウス① 2016-06-28-Tue
第4回LGBT版テラスハウス② 2016-06-28-Tue

都内で
働いています。
テクノロジーと
猫が好きです。
つぶやき

日常の隙間に、
ふと脳裏をよぎる
『妄想』。

ひとりで作業をしているとき、
友達とおしゃべりをしているとき、
TVを見ているとき・・・

私の頭のなかで突如始まる、
そんな ひとり SHOW TIME。

多分私は人よりもよく妄想をしている。

とはいえ、
「あなたは妄想を日々どれぐらいしていますか?」
なんて聞かれても困るだろうから、
統計をとったことはもちろんないのだが。

ノンクリエイティブな『妄想』は
ただ瞬間的な楽しさを生むだけで、
日々呼吸のように消費されていく。

それではなんだか
もったいないのではないか?
そう思い立ち、
クリエイティブの陰に潜む『妄想』に
スポットをあててみたくなったのである。

この場を借りて、
そんな生まれては消えていく
はかない妄想たちを、
アワード形式で発表しようと思う。


ちなみに妄想という意味に近い英語は
『ファンタサイズ』だそうだ。

『クリエイティブデイレクター』ならぬ
『ファンタサイズディレクター』といった、
凄そうに見えて実際胡散臭い肩書きが
いつか流行るかもしれない。


そんな妄想はこれぐらいにして、
妄想与太話アワードをはじめようと思う。

LET'S FANTASIZE!

まずは第3位!
SNSに疲れた著者の妄想がランクイン!
もういっそやらなきゃ良いのにね?

第3位

『知らんがな!ボタン』

セルフブランディングの時代である。

SNSが台頭することにより、少なからず
『自分がどう見られているか』
『いかに他者からの注目を浴びるか』

そういったことに注力するようになった。

facebookのニュースフィードに並ぶ皆の日常は、
驚くほどにまぶしい。
仕事に遊びに一直線、自己研鑽も怠らず、
お洒落にもぬかりなく、
プロ顔負けのイケてるプロフィール画像が当たり前。

私もご多分に洩れず、リア充なことをした日には
いわゆる『フォトジェニック』な写真を撮影し、
(あとで画像加工アプリで肌を綺麗にして
目の下のくまも消してインスタで青強めの
お洒落ビンテージ写真加工して
facebookにアップしよう・・・
最近はfacebookもアクティブユーザー数少なめで
『イイネ!』がつきにくいから、
一緒に行った人気者のAさんをタグ付けして
イイネ数を稼ぐか・・・)などと考える。

しかしあるとき、ふと気がつく。

「あれ、なんかSNSにいる自分、
キャラ違うくないか・・・?」
そこにいるのは、よそ行きの自分である。

ほんとのほんとに私が好きな場所なんて、
スタバではなく漫画喫茶と銭湯だし、
趣味がマニアックだから
人にシェアしたいことの大半は
サブカルの面白さだったりする。

ではなぜその記事を書かないか?
万人受けしないからだ。

私は人にシェアしたいとかではなく、
自分をよりよく見せたいために
SNSを使っている。
そもそもSNSは自己顕示の場という
側面が強い。

その主張をちゃんと見ているかというと、
実は相手の日常にはあまり興味がない。
周りも自分の日常に興味などないだろう。

『イイネ!』ボタンなんて
記事をよく読まないのに、
関係性を維持するために使っていることも多い。
多分ある日ボタンが
『イヌ!』とか『人人ネ!』に
すり替わっていても気がつないレベルだろう。

もしそんな『イイネ!』ボタンがいっそ
『知らんがな!』ボタンに変わったら??
そんな妄想がふとよぎる。

多分SNS記事の7割くらい、
『知らんがな!』ボタンで
良いことばかりではないだろうか。

このボタンがあればふと我に返り、
自分をよく見せたいために書く記事は減るだろう。
『周りからの見られ方』を気にする自分が、
いかにアホらしいか気づくだろう。
「知らんがな、と言われてもいい、
これは伝えたい」
という記事だけが残るかもしれない。

それにこの『知らんがな!』という言葉、
なんだか『イイネ!』よりも
愛がある気がするのは私だけだろうか。

一部ネット社会においては、誰かが間違わないか、
暗黙のルールから外れたことをしていないかを
お互いに見張っているようなムードが
蔓延していたりする。

書きこむ前に、それを書くことによって
周囲にどういった影響を与えるかを
まず考えないといけない。
そんなある種の不自由さを払拭するのが

『知らんがな!』

という言葉である。

「私はあなたのことは知らない、勝手にやって!」

そう言われたらどうだろう。何も気にせずに書ける。
「誰も私のことなんて見ていない!!!
何してもいい!!!」

そういった自由さが生まれるのではないだろうか。
『知らんがな!』ボタンひとつで、
時代の流れは承認社会から放置社会へと
変わるのではないだろうか。
気持ちの良い『無関心さ』も、
これからのネット社会にはきっと必要だ。

ここまで考えを巡らしていると、
自分は一般人なのにまるで有名人のように
立ち居振る舞いを気にしていることの
可笑しさに気づく。

そんな自分に自戒の意味を込めて
勢いよくボタンを推したい。

『知らんがな!勝手にやれ!』と。

第2回 美人税の活用法