お互いの心を開くタイミングがずれてしまって、
実ることの無かった恋。
まさか私の婚約の2日前に
「やっぱり君のことがどうしても好きだ」などという
便箋3枚に渡る手紙をよこすなんて。
あの時に、一瞬、
「連絡を取ろうか」と思ったけれど、取らなかった。
彼はアメリカ人でした。
私の婚約の噂を聞きつけて
なんとアメリカから来日していたのでした。
私の職場や自宅まで来そうだったのを、
友人が食い止めてくれていたことを
結婚してから聞きました。
初めて出会ったのは日本で。
彼は日本語が分からず私も英語は得意ではなく。
そんな二人が、お互いの言葉を
一生懸命理解しようとしていた頃に
流れていたのがこの曲でした。
彼が私に日本語を習うという不器用な形でのデート。
言葉を理解するフリをしながら
お互い相手を理解しようと必死だった。
彼は自分が学生で私が社会人であることが
とても気になっていて、
将来の事が話題になると言葉を濁していた。
期限付きで来日していた彼から
「アメリカに一緒に来て欲しい」と言われることは無かった。
私が彼の「勇気」の無さに見切りをつけた形での
お別れだったのですが、
私自身見栄も張っていたのかもしれない。
「君への想いはまだこんなにも強い」と、
日本語としてはかなり固い言葉で書いてあった
あの文字を(手紙は捨てちゃったけど)
急に思い出してしまった。
今頃どこの空の下で頑張っているのかな。
幸せなら良いな。
私は幸せだよ。毎日頑張って生きてるよ! 安心してね。 |