エアキャップとダンボールを かばんにつめて。
岡尾美代子さんの、旅と雑貨とお買い物の話。

雑誌『Olive』の時代から活躍されているスタイリストであり、 いまも、洋服、雑貨、インテリアと幅広いジャンルで 乙女たちを魅了しつづけている、スタイリストの岡尾美代子さん。 じつは「ほぼ日」乗組員女子のあいだでも とっても人気の高いかたなんです。 スタイリングの本業のかたわら執筆をつづけている 雑貨や旅にまつわるほんわかしたエッセイも、 とっても魅力的なんですよ。  おりしも岡尾さんは、 『雑貨の友』というエッセイ集を出版されたばかり。 そこで「ほぼ日」乗組員・みちこ&もぎが インタビューをさせていただきました! あこがれの人を前に、だいぶ舞い上がりつつではありますが、 そのようす、どうぞ、お読みくださいませ。 心に乙女の住んでるみなさーん、集まってー!

 
2013年7月11日
2013年7月12日
2013年7月15日
2013年7月16日
2013年7月17日



岡尾美代子さんファンの私(モギ)とみちこ。
舞い上がったままインタビューさせていただいたようすを
更新する前に、すこしだけ、
岡尾さんのことをご紹介させてください。

おそらく多くの方が、岡尾さんの名前を知ったのは
雑誌『Olive』が刊行されていた頃、
スタイリストとして、だと思うのですが、
私が岡尾さんのことを知ったのは、
じつはわりと最近のことなのです。
あれは数年前、2回めの台湾旅行にいったときのこと。
友人がマガジンハウスの雑誌『Hanako』の
台湾特集を持ってきていて、その中に、
「岡尾美代子小姐 台湾近郊、當天來回的旅行。」
というページがありました。

最初に台湾にきたときに、
じつは私、ちょっと残念に思っていたのです。
街を歩いても、あまり自分の好きな雑貨が無い国かも‥‥
ならば食べることに専念しよう! と、
買わずに食べてばかりいる、そんな旅行だったのでした。
いま思えば、私に見る目がなかったんだとわかります。
この特集には、岡尾さんが実際に台湾で購入したという
雑貨が掲載されているのですが、
それは、もう、びっくり!!
「なんじゃこりゃあ!」と本当に口にしました。
だって、台湾には無いと思っていた、
かわいい雑貨ばかりが載っていたのですから。

思えば、そんなガイドブックって、ないんです。
私の行きたい土地に関しては、
基本的な交通情報だとか、通貨のこと、マナーのこと、
ホテルの情報は網羅されているガイドブックはあっても、
「ほんとうにおいしいと思うレストラン」や
「こころから欲しいと思うものが並んでいるお店」は、
一般的なガイドブックには、載っていません。
(もちろん、趣味嗜好の部分なので、
 それは望んでも無理なんですよね。)
だから、私はそれまで、友人たちの情報を頼りに、
あるいは素敵だと思う旅のエッセイから情報をたぐって、
海外へと出かけることが多かったのでした。

行きましたよ! その岡尾さんの行かれたというお店。
そして、買いましたよ! かわいい雑貨たち。
同じようなお店が隣にならんでいても、
入ってみるとわかるのです。
あ、こりゃ岡尾さんが紹介してくれたほうの店が、
格段に品物がいいぞ! と。

「目の付け所がいい」って、
こういうことなんだなと思いました。
私にはまったく見えなかったこんなにかわいい雑貨たち。
でも、岡尾さんには見えていたんです。
岡尾さん、すごい‥‥。
それからです。私が岡尾さんに夢中になったのは。
もっともっと岡尾さんのことを知りたい!
そして、教えてほしい! そう思ったんです。

すみません、長い話になってしまいました。
けど、まだ、続きます。

帰国後、すぐ書店に行き、書籍を探しました。
まず、プロフィールにもご紹介していますが、
『おやすみモーフィ 岡尾美代子の毛布のABC』。
毛布を想うときは「モーフィ」と呼ばれる岡尾さん。
毛布だけで1冊の本を書かれています。

丁寧でチャーミングな文章で、
お気に入りの毛布やものについてのエッセイが
綴られています。
そして、毛布(だけ!)を求めて旅にも出られている。
なんて‥‥すてきな旅だろう!
私の理想とする旅のすがたが、そこにはありました。

さらに

『Land Land Land―旅するA to Z』


 

『Room talk』

『Room talk 2』

など、旅と雑貨、もしくはその両方について
書かれたエッセイ集。
なんだかおもしろい牛の絵のかかれた牛乳パック、
たくさんの洗濯タグ。顔のついた掃除機、
トイレットペーパーだってある。
いろんな国に行って、たくさん楽しんで、
たくさん買って帰ってくる岡尾さん。
何冊か本を読み終えるころには、
私はすっかり岡尾さんの大ファンになっていました。

そして、そのあとです。
岡尾さんのお店がある、ということを知ったのは。
これは「ほぼ日」の乗組員のモトキが教えてくれました。
(そうです、モトキも岡尾ファン。)
名前は「LONG TRACK FOODS」。
場所は鎌倉。由比ヶ浜から鶴ヶ岡八幡宮に抜ける
若宮大路沿いにそのお店はありました。
ご友人と一緒に営んでいるというちいさなお店です。


▲お店のWEBサイト

岡尾さんがニューヨークにあるデリ、
「DEAN & DELUCA」に衝撃を受けて以来、
いつかデリとキッチン雑貨をあつめたお店をやりたい!
と思っていたところに、
友人からの誘いと、ちょうどいい物件が出現という
2つが重なって実現したものだそうです。
おいしいたべものと、雑貨とTシャツ。
海に抜ける広い道沿いにあるロケーションといい、
お店のなかのしつらえといい、
雰囲気がすばらしくて、
私は、時間があると鎌倉に出かけ、
そのお店を覗くようになりました。

そして、今回いっしょにインタビューを
させていただいたのが、同僚の、みちこです。
みちこは、以前、担当している「やさしいタオル」で
「LONG TRACK FOODS」さんを舞台に撮影をしたこともあり、
昨年には「ほぼ日のくびまき」のスタイリングを
岡尾さんご本人にお願いをしておりました。
そう、それが岡尾美代子さんの本業です。

岡尾さんは、マガジンハウスの伝説的な雑誌、
『Olive』で活躍されたスタイリストです。
当時のオリーブ少女たちの間では、憧れの存在。
その後も、様々な雑誌や書籍で
スタイリングを手がけていらっしゃいますから、
もしかしたら、知らない内に岡尾さんのスタイリングを
目にしたことがあるかもしれません。

たとえば、三國万里子さんの書籍、
『編みものこもの』


『編みものワードローブ』

『きょうの編みもの』

『冬の日のあみもの』

の4冊とも、スタイリングは
岡尾美代子さんが担当なのですよ。

ああ、好きがこうじて、
ここまで書いてしまいました。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
私の独白のような謎の文章はここまでにいたしまして、
明日からは、岡尾さんに伺ったお話を、お届けします。
どうぞ、おたのしみに。

2013-07-11-THU
 

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『雑貨の友』 岡尾美代子

価格:1,470円
筑摩書房

旅先でであったもの、友人にプレゼントされたもの、
いろんなところからやってきた、
岡尾美代子さんが暮らしの中で愛用しているものの
かずかずを紹介。お掃除ブラシ、お菓子の缶、
ネコのポットや麦わら帽子など、など。
本文中の雰囲気のある写真は
ご自身でポラロイドカメラで撮影したものだそうです。

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