毎年、河口湖の湖畔で糸井重里を
「C級コピーライター!」と
罵倒することでおなじみ、
ココリコの田中直樹さん。
例の「バス釣り」収録の合間に話をしてたら
「3ヶ月に1本のペースで
 ココリコではなく田中直樹個人として
 コントDVDをリリースしていく」
というじゃないですか。
なんでまたそんなムチャなことを、
と思ったので‥‥
しょうがないなぁ‥‥
お話をうかがったのでした。

※聞き手の「ほぼ日」西本がときどき妙に馴れ馴れしいのは
彼が初代ココリコマネージャーだったからです。
あしからず、ご了承くださいませ。
 
西本 最後に、このDVDについて
もう一度総括したいんですけど。
田中 はいはいはい。
西本 純粋にコントがつくりたかったっていうのが
この「ペルソナル活動」の制作の
モチベーションとしてあると
思うんですけど、
一方で、
テレビでもコントをやってますよね?
「ココリコミラクルタイプ」でやっていることも
コントといえば、コントだし、
実際、今回の「ペルソナル活動」にも
「ココリコミラクルタイプ」のスタッフが
かかわってますし。
でも、やっぱり、テレビとは違う?
田中 それはもう、全然違う。
あの番組は投稿をベースにしてるし、
絶対守らなあかんもんもあるし、
番組側がやりたいことがあって、
オレらがやりたいことがあって、
こういうのが見たいっていう視聴者もいる。
だから、当然、歩みよって
残さなあかんとこは残さなあかんし、
守らなあかんとこは守らなあかん。
けど、これはもう、完全に「自分発信」なんよ。
西本 なるほど。
田中 「自分発信」というのは
どういうことかというと
例えば会議ひとつをとってみても
結局オレが
何をしたいねんっていう話がないと、
何も始まらないわけですよ。
こっちからまずスタッフにプレゼンしていく。
その中でちょっと膨らましてくれる意見を
もらったりする。
だから作り方もテレビとはまったく違う。
西本 「目指すものに向かって自分で旗を振る」
っていう意味では
ライブも同じだと思うんですけど。
田中 ライブかあ。
たしかにライブも好きやからなあ。
新ネタをコンビで舞台でやるっていうのは、
いまだに一番緊張すんのよ。
どんな仕事よりも緊張する。
だけど、その、うまくいったときの
お客さんからの反応っていうのは、
何ものにもかえがたい喜びがあるのよ。
西本 そのあたりはこのDVDと
通ずるものがあるのかもしれないですね。
田中 そうかもしれん。
だから、ひとりでも多くの人に、
見てほしいって思うね。
西本 あの、田中さんって、
もともとお笑いオタクでもないし
遠藤君に誘われて
コンビになったわけですよね。
田中 うん。まあ、そうですね。
西本 なんでいまもまだ
お笑いをやってるんですかね(笑)。
田中 お笑いはね、なんでやろねぇ(笑)。
あの、おおもとのところには、
18歳の時に見た
『やぶれかぶれ一発勝負!!』
という映画があるんですよ。
B級のコメディ映画なんやけど、
ほんとに、それを見て、
人生観が変わったんよ。
学校に冴えへん男がいて、
そいつは学校の
マドンナ的な女の子とつきあってる。
その彼女を、プレイボーイかつ、
スポーツ万能みたいな男に取られて、
その取られた女を取り返すという
単純なストーリーなんやけど。
その主人公が
彼女を取り戻そうとする過程で
何かと失敗するんだけど
それを全部笑いにしていく映画なんよ。
そのコメディ映画が、
自分のベースにあって
今やっている笑いの仕事に
つながっていると思うんやけど。
‥‥ほんまにさ、人生って
ひと笑いで変わると思ってんのよ。
映画、とくにコメディって
すごい力持ってると思うし、
その力をすごく信じてんのよ。
だから、もしかしたら、このDVDを見て、
人生観変わる人がいるかもしれへんし。
もしそういうことがあったら、
それはすごい素敵なことやなと思うし。
西本 なるほどなぁ。
田中 まあ、けっきょくは、
自分が好きやから
やってるだけやねんけど(笑)。
西本 うんうん、いまので、
ちょっとわかりました。
やっぱり、お笑いとか、コメディとか、
コントが好きなんですねぇ。
田中 うん。映画とかで演じるのも好きやけど、
それは、やっぱり、
コントが好きなことの延長やと思うねんな。
色んな仕事があるけど
コントをやってる時が一番楽しいしな。
西本 ああ、なるほどなるほど。
ずっと暇だった時期も
コントは作ってたもんね。
田中 うん。やっぱり、楽しいねん。
オレ、生き方がおもろいわけでもないし、
破天荒でもないし、
トークがおもろいわけでもないし、
アドリブがきくわけでもないし。
結局、何が好きかって言ったら、
コントが好きで、
そこに頭を使ってる時が楽しいねんな。
体も、演じてる時は、楽しいと思うねんな。
西本 だから、
「ペルソナル活動」を作っているときも
精神的ストレスはゼロで。
田中 うん。楽しいなあ。
西本 なるほど。わっかりました!
無口で有名な田中さんですが、
今日はたくさんしゃべってもらいました。
田中 うん。
雑誌の取材とかでは
こんなにじっくり話せないし
こんなに細かいことを話せる場、
ないもんね。
西本 それじゃあ、来月2巻目が出る時も
ぜひ、話しにきてくださいよ。
田中 ああ、ありがとう!
ぜひそうさせてください!
  2005-12-28-WED  
 
ペルソネル活動1 〜活動報告〜
定価 :3,990円(税込)
発売元:R and C Ltd.
ASIN : B000B5KYNM

このDVDでしか見れない、
田中直樹(ココリコ)の放つ
笑いの世界を凝縮!
ココリコではなく、
田中直樹としての
ペルソネル(=personal個人)活動
において、
テレビでは見れない
田中独自の発想で爆笑を誘う!
2005年10月26日から
3ヶ月毎に1タイトル、
計5タイトルをリリース!

このDVDの詳しい情報はこちら
 
 
 
 
2005-12-19 #1 「ドキュメンタリーじゃなくて、
  コントのDVDです。」
2005-12-20 #2 「考えたコントは全部入れた。」
2005-12-21 #3 「はじめてのアニメーション」
2005-12-22 #4 「舞の海さんのことが好きなんやろうな 」
2005-12-26 #5 「毒の技量とテクニックがない。 」
2005-12-27 #6 「ランジェリーがスウィーツに見えるぞって
 言いたかっただけで 」
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