日本興業銀行の当時のCCCの担当が
三木谷くん(のちの楽天の三木谷社長)で、
彼と一緒にビジネスプランを作ったんです。
ぼくは
事業の実行可能性を検討する時には
「最もうまくいかなかった時には、
どこまでの損害が出るのか?」
に注目することにしています。
計算してみると
「最も失敗してしまうと
六〇〇億円へこむ」
という数字が出ました。
ぼくはサラリーマンを
十年経験していましたから、
ジョイントベンチャーの行く末も
ある程度はながめていました。
たいていは
百億円で立ちあげておきましょうといっても、
うまくいかなければ
「もうすこし資金をください。
増資してください」ということになります。
増資、増資、増資と
なんどもおねがいをしなければ
いけなくなるような状態では
戦えないだろうと
ぼくは考えていました。
だから、最初から、
六〇〇億円集めようと決めたんです。
そのうちの三分の一を負担しますよと。
アメリカの
ディレクTV本社の親会社である
ヒューズ・エレクトロニクスには
二〇〇億円出してちょうだいねといいまして、
残りの二〇〇億円を
日本のパートナーたちに出していただくために、
営業して六〇〇億円ぶんを集めたんです。
うち、つまりCCC
(カルチュア・コンビニエンス・ストア)
の社員は当時
三〇〇人という規模だったんですが……。 |